情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
第4回情報プロフェッショナルシンポジウム
選択された号の論文の26件中1~26を表示しています
セッションA1 特許情報 1
A11
A12
  • —審査官引用に基づく関連特許群構造抽出—
    岡本 洋, 坪下 幸寛
    p. 7-11
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    日本国公開特許が審査官引用の連鎖により構成する巨大ネットワークから、与えられた観点、例えば、ユーザがその状況を俯瞰したいと願う技術領域に対する関連特許群を、部分ネットワークとして自動抽出する方法を提案する。この観点に対する技術の系譜、知財権における競合間パワー関係、等を視覚的に把握するために、抽出された部分ネットワークを可視化表示する。提案の方法により、先行技術調査、技術戦略立案、等において、これまで主に手作業で行ってきた特許分析の過程は、大幅に省力化されると期待される。
A13
  • —「termmi」と統計解析言語Rによる特許情報の可視化—
    安藤 俊幸
    p. 13-17
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    近年、企業における特許情報活用の重要性はますます高まっている。膨大な特許情報の中からエンドユーザーにとって主観的に重要な情報を迅速に抽出することが求められている。この要求を満たすためにテキストマイニングツールtermmiと統計解析言語Rを用いて特許情報の分析・評価支援手法を検討している。termmiは複数の文書間の専門用語を重要度付きで抽出できる。またベクトル空間法による文書の類似度を計算することができる。各文書の専門用語リストをRを用いて統計解析して専門用語間・文書間の関連性の可視化を試みた。さらに各文書を特徴付けるキーワード(特徴語)を抽出、自動分類の特定性の高い特徴語を辞書化して各文書を高精度に自動分類する手法を検討している。自動分類手法の検討はインクジェット用紙分野で行っている。特徴キーワードを用いた自動分類支援機能は商用ASP型特許データベースや市販普及型パテントマップソフトとの連携により戦略的特許情報活用に応用できる。
セッションB1 電子ジャーナル 1
B11
  • —被引用回数に反映される論文の質—
    林 和弘, 太田 暉人, 小川 桂一郎
    p. 19-22
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    日本化学会では欧米にひけをとらない電子ジャーナルサービスを展開し, 有料アクセスを開始してからも2年が経った.電子ジャーナル化によって日本の英文誌はどのように変化したか, 電子ジャーナルアクセス数とインパクトファクターを調査したところ, アクセス数の増大に対して被引用数は期待したほど伸びていない.特にアクセス数については, 新着お知らせ時やwebリリース時の掲載順序が影響を与えることがわかり, アクセス数の多さが単純に被引用数の増大には繋がらないことがわかった.さらに, 論文の質を高めることが被引用数に反映していることを統計的に確認した.
B12
B13
  • —医中誌Webを利用した文献オーダーシステムの開発—
    高橋 俊哉, 北島 由紀子, 黒沢 俊典
    p. 27-31
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    我々が目指している情報サービスの一つとして,文献検索から原本入手までをスピーディーかつシンプルに行うことができる環境の整備があげられる。原本入手までにかかる時間と労力を減らすことは,研究や企画などの分析・判断に要する時間を増やすことに繋がり,生産性向上の一助になると思われる。一方,弊社における文献検索から原本入手までのプロセスはほとんどシステム化されておらず,手動に頼る部分が多いのが実情である。そこで我々はPerlやJavaScriptなどのプログラミング言語を利用して,このプロセスを自動化する文献オーダーシステムを自社で開発した。さらに,医中誌Webダイレクトエクスポートとの連携を実現することにより,医中誌の検索結果から文献オーダーまでの統合化を図った。本稿では,文献オーダーシステムの開発経緯等を概説するとともに,医中誌Webとの連携システムについて紹介する。
セッションC1 情報処理技術
C11
  • —知識生成者を中心とした学術知識の共有・探索・統合システム—
    スティーヴェン ・クレイネス, 郭 維森, ブライアン ・ケンパー, 中村 豊
    p. 33-37
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    EKOSS(学術知識のオントロジーに基づくセマンティック・サーチ)は、セマンティック・ウェブの技術を応用して、学術知識を共有・探索・統合する基盤技術として開発してきた。EKOSSでは、科学研究者が作成した論文、データベース、シミュレーションなどの知識リソースを公表する際、コンピュータが意味論的に処理できる「セマンティック記述」を研究者自らが作成することができる。そして、EKOSSのセマンティック検索システムは、そのセマンティック記述に対してEKOSSに登録されているオントロジーに基づく論理的推論を利用することで学術知識を探すユーザの要求に該当する知識を正確に検索することが可能となっている。EKOSSシステムは学術知識リソースの内容を意味的に処理できるため、研究者同士の共有だけではなく、社会への知識移転とさらなる有効活用を支援できると期待される。
C12
  • —ユビキタス公開鍵インフラcipheron.netの応用を中心に—
    梅野 健, 行田 悦資, 寺井 秀明, 高 明慧
    p. 39-43
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    一般の著作物・コンテンツをインターネットで流通するためには、その著作物・コンテンツの著作権者とユーザー双方に満足する仕組みが不可欠であるが、現在著作権があるコンテンツの流通を促す完全な仕組み(ソフトインフラ)が無い状況である。本発表は、日本では独立行政法人情報通信研究機構が提供する標準時を用いた新しいタイムスタンプの仕組みと、2次元バーコードを用いたPKIであるcipheron.netを用いて、絶対的な厳密性を持つコンテンツ配信をする仕組みを提案する。この仕組みにより、決められた時間までは、視聴(復号化)できるが、その時間を過ぎるとコンテンツは暗号化された状態であり、更にその時点で視聴(復号化)しようとすると、コンテンツが自動消滅することにより、コンテンツ著作権管理ができる。この基準となる時刻を標準時とすることにより、そのコンテンツ管理が絶対性(厳密)に行われることになる。更に、コンテンツの2次流通を促す、カオス理論に基づく2次流通価格決定理論を提案する。
C13
  • 橋本 英樹, 土方 嘉徳, 西田 正吾
    p. 45-49
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    数式は、理工学・社会・経済などあらゆる分野において自然現象・社会現象・工学技術等の知識を表現する最良の方法の1つである。しかし、現在一般的に用いられているインターネット検索システムでは、数式をクエリとしてWeb文書を検索することは出来ない。それは数式が単に数字や記号などを一列に並べたものではなく、分数や指数などの構造を持って表現されるためである。例えばxyとxyとではxとyというアルファベットを含むという点では同様であるが、意味としては全く異なる。一方、インターネット上で数式を表現するための規格として、MathMLが普及し始めている。そこで、本研究では、MathMLオブジェクトのDOM構造を用いて転置インデックスを作成することにより数式の構造を利用した検索を実現する数式検索システムを提案する。
セッションA2 電子ジャーナル 2
A21
  • —J-STAGEの現状にみる課題と可能性—
    林 和弘, 和田 光俊
    p. 51-54
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    電子ジャーナルの利用が浸透してから久しく,欧米ではサイトライセンスによるライセンスビジネスが定常化し,利用規約と著作権規定の改訂が行われているが,日本の電子ジャーナルでは未だ無料公開しているところが多く,アクセスに対する規約作成や著作権規定の改定が追いついていない.今回J-STAGEに登載されている英文電子ジャーナルを中心に,著作権とライセンスビジネスの点から日本の電子ジャーナルの持つ問題点と,打開策について考察し,特に日本の非営利出版事業が持つ潜在的なアドバンテージについて指摘する.
A22
  • —国際的水準の電子ジャーナル発行のために—
    和田 光俊, 時実 象一
    p. 55-59
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    独立行政法人科学技術振興機構(JST)では、日本の学協会が発行する学術雑誌のための電子ジャーナル・プラットフォームJ-STAGE(科学技術情報発信・流通総合システム)を運用している。J-STAGEに登載する雑誌の編集に関して、最近の電子ジャーナルをめぐる状況や国際的なルール等に対応でき、学協会に推奨できるような基準をつくるために、JSTでは2005年よりJ-STAGE推奨基準ワーキンググループをつくり、推奨基準の検討を行ってきた。2006年9月には、とりまとめた推奨基準をJ-STAGE利用学協会に説明し、ご意見をうかがった。ここでは、今回ある程度まとめることができた推奨基準の概要について紹介する。
A23
  • 国井 克彦, 峯尾 幸信, 米澤 稔
    p. 61-65
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    ジャーナルコレクションや、特定分野のコアジャーナルを分析するためにジャーナル間の引用関係を用いた2ステップマップによる評価が行われている。本報告では、Journal Citation Reports® 2005年版Science Editionを用いて行った原子力分野のジャーナルの2ステップマップによる分析について述べる。Nuclear Science & Engineeringに分類されるジャーナルを対象とした分析では、引用が最も集中したジャーナルと図書館で最も利用の多いジャーナルが一致した。また、原子力エネルギー以外の医学や放射線利用等も含めた原子力分野のジャーナルを評価するために、原子力分野の専門データベースであるINISデータベースの収録対象ジャーナルを対象とした分析も行った。後者では、医学及び物理関係の2つにおおむねジャーナルがグループ化されること等が分かった。
セッションA3 特許情報 2
A31
  • —クラスタの位置及び密度分布を考慮した二次元マッピング手法—
    武田 隼一, 池田 仁
    p. 67-71
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    クラスタリングによる大量の情報の分類結果をわかり易くユーザに提示する為に、クラスタの位置及び密度分布を可視化する新規手法を提案し評価を行ったので、その結果について報告する。従来の可視化手法では各データ間の関係が考慮されていなかったが、本手法ではクラスタとクラスタ内データ、という二段階で対象データ間の距離関係を考慮してデータを低次元に射影することでこの点を改善している。Kruskulのstressを用いて性能比較を実施した結果、提案手法では従来手法に比べて、よい結果を示すことができた。さらに実用面で課題となる計算処理速度に大幅な改善が見られた。
A32
  • —物質特許中の重要実施例を推定する計算化学的手法—
    若林 宏明, 服部 一成, 玉木 健太
    p. 73-76
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    創薬研究にとって競合他社の特許の調査・解析は、先行技術としての情報収集にとどまらず、研究戦略の決定に重要な影響を与えることは周知のとおりである。その中でも競合他社から出願された特許が公開された場合に、その物質特許中の重要実施例(key compound)を推定することは最も重要な課題の一つである。これまでこのような特許解析は、創薬化学研究者や調査担当者がクレームや実施例の構造を元に、時間をかけて行なうのが一般的であった。本検討の目的は、計算化学的なアプローチにより、効率的に重要実施例の推定を可能にする手法を開発することである。既に上市された医薬品の物質特許を例として検討した結果、比較的短時間で重要実施例の推定が可能であり、半数以上の例で対応する医薬品を重要実施例として推定することができた。
A33
  • —STNの特許管理・評価ツール—
    田中 友子, 宮崎 佐智子
    p. 77-80
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    技術革新のスピード化と事業のグローバル化に伴い,世界を視野に入れて膨大な特許を常にウォッチングし,確実に管理・評価することが企業や研究機関には求められている.しかし,特許調査で見つかった関心のある特許の全文に目を通し,評価する作業は特許情報の専門家であってもかなりの時間と労力を要する.この作業を支援するツールとして,STNと連動して利用できるSTN Viewerが開発された.本発表では,特許業務の効率化におけるSTN Viewerの有効性の検証結果および本ツールの活用法の検討結果を報告する.
セッションB2 データベース
B21
B22
  • 大島 健志, 長屋 俊, 米澤 稔
    p. 87-91
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    日本原子力研究開発機構では、原子力関連会議口頭発表情報の英文索引データベースであるNSIJ-OP(Nuclear Science Information of Japan — Oral Presentation)を作成している。これは原子力関連の各学協会の協力のもとに、それぞれの年会、大会、研究発表会などにおける口頭発表情報を収録したものであり、日本の原子力分野において、現在どこの機関で、誰が、どのような研究開発活動を行っているかという最新の研究課題情報を、主に国外に迅速に報知することを目的としている。本報告では、NSIJ-OPの概要、これまでの経緯及びデータ作成作業における問題点とその対応等について述べるとともに、2007年1月から公開を開始したWeb版NSIJ-OPについても紹介する。
B23
  • —大学からの特許出願・特許取得状況—
    高崎 秀美, 西脇 美奈子, 都築 泉
    p. 93-96
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    全国の大学において産学連携が推進され、大学が特許取得・活用に前向きな姿勢をみせている。「第一次科学技術基本計画」の開始や、TLO法の策定等を背景に、1990年代後半から2000年代にかけて大学からの特許出願が急増し、その後も増加傾向にある。そのことについては、各大学の知的財産本部等から公開されている特許出願・登録状況や、特許庁の大学別特許公開公報件数および特許登録件数の統計が示している。本研究では、特許データベースから得られる情報を用い、大学が出願人である特許について、特許の分野、特許化率なども勘案し、特許出願・取得状況の特色を調査した。そして、いくつかの大学を例に、出願件数、出願動向と特許化率を比較することにより、高い特許化率に結びつく要因をさぐる。大学特許が注目されるなか、データベースから得られる特許化率の情報はそれぞれの大学の研究分野の実勢を示す指標のひとつになりうるか、検証する。
セッションB3 医学・薬学情報
B31
B32
  • —代謝循環器系外来患者の合併症の診断から—
    関 美奈子
    p. 103-106
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    WHOの疾病分類体系(International Classification of Diseases 10: 以下ICD10)は、解剖学的系統別で分類されている循環器系の疾患(ICD10コードI00-I99)と、全身症分類の内分泌,栄養及び代謝疾患(ICD10コードE00-E90)とは別の分類体系であるが、外来患者は、例えば、高血圧と糖尿病といった合併症を有するため、合併症のコード化を検討した。721名の調査結果から、合併率は約92%、合併症のパターンは、ICD10大分類で160種類、ICD10のブロック別の中間分類の代謝循環器系疾患を中心に分類すると326種類、より詳細に分類すると465種類だった。ICD10の大分類の循環器系の疾患、代謝系の疾患、消化器系の疾患、呼吸器系の疾患、神経系の疾患とその他の疾患の合併症パターンを集約した結果、46コードが作成できた。
B33
  • —武蔵野大学薬学部における実践報告—
    鈴木 尚志
    p. 107-111
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    武蔵野大学薬学部では、コンピュータ活用科目の一つとして「医療・薬学情報検索」が開講されており、複数のデータベースを使用し、薬学の専門知識を取り入れた検索演習を行っている。複雑な情報検索の経験が少ない学生に対し、基本的な情報検索スキルの習得をベースとしつつ、薬学教育モデル・コアカリキュラムに記載されている「データベース」の到達目標も視野に入れながら、カリキュラムを実践している。各回の検索演習では、難易度を五段階評価させたり、感想を募ったりしながら、学生の理解度や評価を確認している。それらを集計すると、シソーラスを用いてディスクリプタを選択しなければならない文献検索に対する難易度は高いという傾向があらわれている。逆に、シソーラスを使うことによりキーワード選択が容易になるため、難易度が低いと考える学生も少数存在しており、特徴的な傾向がうかがえる。薬学部の6年制導入により、今後は医薬品情報等の専門領域により直結する検索スキルが求められる。また、基本的な検索スキルだけでなく、情報活用リテラシーの必要性が高まることも視座に入れて検索教育に取り組んでいく必要がある。
セッションC2 物質・材料情報
C21
  • —XMLによるデータベース記述—
    芳須 弘, 原田 幸明, 藤田 充苗, 上野 明, 酒井 達雄
    p. 113-117
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    インターネットを介して材料データの相互利用可能な金属材料特性ファクトデータベース構築活動とその背景を紹介する。これまで、材料データの相互利用を行うために、VAMAS国際共同プロジェクトとして、XML形式による材料データ記述について国際的な標準化活動を進めてきた。その活動結果として、材料特性データベース記述のガイドラインとなるNMC-MatDBを作成し、材料データベースの種々のデータ構造をXML形式でモジュール化を行った。それらのモジュールを用いて金属材料特性ファクトデータベースの例としてアモルファス合金データベースを構築し、材料データの相互利用のための検証を行った。その結果、特性値データをNMC-MatDBに従って記述することにより、利用者の持つ特性値データとの比較検討ができる。さらに、データ構造モジュールを利用することにより、材料の特性値データをデータ解析用のXML対応ソフトウェアで利用できることを確認した。
C22
  • 富川 弓子, 船津 公人, 岡 敬一, 鎌田 栄一, 齋藤 剛, 山崎 政義, 國岡 崇生, 中村 徹
    p. 119-123
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    インターネット上では、国公立の研究機関等で調査しまとめた化学物質の情報が様々なデータベースとして提供されている。ある化学物質について調査したいとき、利用者はそれらの各種データベースを検索し有効な情報を収集する。これらの散在している化学物質に関する情報にリンク付けを行って、関連する情報をワンストップで参照可能にできれば、利用者は効率の良い情報収集が可能となる。データベース提供者にとってもそのデータベースの利用価値が高められ、良い効果が得られる。これを実現するために我々は化学物質リンクセンター構想を検討してきた。このたび平成19年7月6日、化学物質リンクセンタープロトタイプ版の一般公開を開始した。プロトタイプ版では、5機関が保有する5データベースを結びつけ、日化辞Webからの片方向リンクを実現している。ここでは化学物質リンクセンタープロトタイプ版について、その概要を紹介する。
セッションC3 情報検索・情報サービス
C31
  • —論文データベースを用いた図書館サービス—
    松原 茂樹, 江川 誠二, 加藤 芳秀
    p. 125-129
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では、図書館サービスとして論文作成支援環境を提供することを目的に、英文検索システムESCORTを提案する。ESCORTは、研究者が英語論文を作成する場面で参照するに相応しい英文用例を提示することにより、適切な英文作成へと研究者を導くことを目指している。英文検索環境としては、キーワードにより文を検索するシステムが提案されてきた。しかし、単に入力されたキーワードを含む文を検索するだけでは、利用者の要求に合致しない英文が多数提示されるという問題がある。それに対してESCORTでは、英文データベースに格納された英文の構文構造を参照することにより、ユーザによって入力されたキーワード間に構文的関係を見出すことができる英文のみを検索結果として提示する。コンピュータサイエンス分野の英語論文に掲載された約50万文を対象とした英語用例検索が実現され、実運用されている。
C32
  • 宇陀 則彦
    p. 131-134
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    筑波大学附属図書館では、2006年3月に電子図書館システムの更新をおこなった。新システムのメインコンセプトの一つはポータルであったが、期待していたほどの効果はなかった。その原因を探るため、利用者への聞き取り調査を行ったところ、ポータルデザインが利用者の予想イメージと一致しないこと、利用者は必ずしもポータルを出発点としないこと、情報資源へアクセスする際の道筋も多様であることなどが原因であることが明らかになった。これらのことから、図書館ポータルをデザインする際には、利用者のシステムに対するメンタルモデルを予測し、複数のアクセスパスを適切に設定することが重要であることを導いた。さらに、ベンダーごとの仕様の違いがポータル構築の障害になることを指摘した。
C33
  • —経済産業省の情報大航海プロジェクトとサービスの概要—
    大淵 直子, 鈴木 博道
    p. 135-138
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    会議録・要旨集 フリー
    経済産業省によって進められている「情報大航海プロジェクト」は、ウェブ上の画像・映像を含めて多種多様な情報や、医療分野、流通分野等で蓄積された大量の情報を有効に活用するため、大量の情報の中からユーザーが求める情報を的確に検索・解析する共通技術(「知的情報アクセス技術」)の開発を目的とするものである。平成19年度から10の課題について、モデルサービスの開発と実証研究開発がスタートした。プロジェクトの概要を説明し、課題の1つとして採択されている「すこやかライフサポートサービス」について紹介する。
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