日本医真菌学会雑誌
Online ISSN : 2434-5237
Print ISSN : 2434-5229
最新号
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特集:地域の医真菌関連学術集会の歩み
  • 畑 康樹
    2019 年 60 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/04
    ジャーナル フリー
    神奈川医真菌研究会の歴史について解説した.当会は1976年に神奈川医真菌談話会として発足した.初期の神奈川医真菌懇話会においては福代良一先生と,香川三郎先生のお二人の存在が大きかった.その後,25年を経て滝内石夫先生が代表を務められた50回例会を契機に,年2回から1回に回数を減らした.小澤明先生が今後の会の運営には必要なことであるとして,会則なども整えられ,共催メーカーもいろいろと工夫されて現在にいたっている.その際に名称も現在の神奈川医真菌研究会に改称している.例会ごとに抄録集を作成し,ロゴマークの作成も行った.現在もなごやかな中にも医真菌に関して真摯な会であらんことを目指している.
  • 竹末 芳生
    2019 年 60 巻 1 号 p. 3-6
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/04
    ジャーナル フリー
    日本医真菌学会関西支部「深在性真菌症研究会」を2015年より計5回開催し,その活動報告について,研究会の概要,多施設共同研究(1. カンジダ血症における抗真菌薬使用量の多施設調査,2. カンジダ性眼病変の多施設調査),学会発表について報告した.
  • 川上 和義
    2019 年 60 巻 1 号 p. 7-9
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/04
    ジャーナル フリー
    東北の真菌研究には,長い歴史がある.特に,真菌細胞壁に豊富に存在する多糖成分と宿主応答に関する基礎研究は,東北薬科大学(現東北医科薬科大学)を中心に代々受け継がれ,現在も活発に研究が推進されている.一方,東北大学大学院医学研究科においても,真菌多糖のC型レクチン受容体を介した認識と免疫応答機構の研究が開始され10年余を数える.このように,東北は真菌の基礎領域で研究が盛んであり,これに深在性真菌症の臨床家と研究者が加わり,東北医真菌研究会が発足した.これは,日本医真菌学会東北支部が主催するものであり,今後とも学会員数を増やしつつ,東北の地で真菌研究がさらに発展することが期待される.
  • 佐藤 俊樹
    2019 年 60 巻 1 号 p. 11-14
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/04
    ジャーナル フリー
    東北真菌懇話会は,1975年に東北大学皮膚科第4代教授の高橋吉定先生の門下生の方々が,東北から真菌の灯を絶やすまいと結集して設立した「みちのくピルツ同好会」が前身である.1989年に東北真菌懇話会と改称し,真菌に興味のある方は誰でも参加できるようになった.例会は年1回開催され30回を重ねている.永らく笠井達也先生が運営されていたが,2016年から出光俊郎先生が会長として携わっている.2018年からは日本医真菌学会支部会としても活動し,ハンズオンセミナーも開催している.皮膚科以外でも広い分野で参加を募り,また,些細な疑問でも相談できるような会を目指して,医真菌学に興味を持つ方々を増やすことができるよう,活動を続けている.
症例報告
  • 下坂 馨歩, 浅香 敏之, 今村 淳治, 横幕 能行, 片山 雅夫, 川崎 朋範, 下坂 寿希, 亀井 克彦, 矢田 啓二, 駒野 淳
    2019 年 60 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/04
    ジャーナル フリー
    マルネッフェイ型ペニシリウム症は,東南アジアを中心に分布する真菌Talaromyces marneffei を原因とし,免疫機能が低下した易感染性宿主に発症することが多い.今回,われわれはHuman Immunodeficiency Virus(HIV)感染を背景とした輸入真菌症として本症を経験した.症例は20歳代ベトナム国籍の男性で,発熱・腹痛・皮疹にて近医を受診しHIVスクリーニング検査で陽性と判明した.さらに吐血・下血を認めたため当院へ紹介入院となった.来院時の上部消化管内視鏡検査で食道カンジダ症,出血性胃炎を認めた.血液培養が好気ボトルにて約48時間後に陽性となり,鏡検にて糸状菌を確認した.クロムアガーカンジダ培地にて28℃で3日間サブカルチャーしたところ,深紅色素の拡散を伴うアスペルギルス様の比較的大きな灰白色のコロニーを認めた.免疫血清学的検査でβ-D-グルカンが高値であったため真菌症を疑いアムホテリシンBリポソーム製剤(L-AMB)を2週間投与,その後イトラコナゾール(ITCZ)に変更し軽快した.退院後,β-tubulin遺伝子の塩基配列による検査でT. marneffei と同定された.本症例はHIV感染により免疫力の低下が進行,全身性播種性マルネッフェイ型ペニシリウム症と考えられた.今後は海外交流の増加に伴い輸入真菌症に遭遇する可能性が高くなる.まれな輸入感染症を想定した診療・検査体制および院内感染制御対策が必要と考える.
シリーズ用語解説
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