【目的】急性期型病院に勤務する女性看護師の職業性ストレスやストレス・コーピング特性,他者のサポート状況などのうち,消化器症状の出現に影響する要因の特定とその影響度合いを測定すること.
【方法】急性期型病院に勤務する女性看護師366名から得られたデータを基に,単変量解析で職業性ストレスやコーピング特性などから説明変数を選定し,消化器症状の出現により困った経験を目的変数としロジスティック回帰分析を行った.
【結果】職業性ストレス要因の「心理的な仕事の負担量(高い)」と「心理的な仕事の負担質(高い)」,「自覚的な身体的負担度(高い)」,「あなたの技能の活用度(低い)」,「あなたが感じている仕事の適性度(低い)」,コーピング特性の「回避と抑制」が消化器症状の出現リスクを高めた.逆に,年齢と「配偶者・家族・友人等(頼りにしている)」がリスクを低下させた.
【結論】急性ストレス反応としての消化器症状は,職業性ストレス要因だけでなく,コーピング特性や年齢からも影響を受けていた.
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