近年, 電子機器の軽薄短小化に伴い, プリント配線板 (PWB) にはファインパターン化, 小径スルーホール化が要求されている。このためプリント配線板製造においては現在行われている紫外線光によるフォトツールを使用した密着露光法から, 直接基板上のレジストに配線パターンを描画するレーザダイレクトイメージング (LDI) への移行が望まれている。LDIを実用化するには, 現在使用されているフォトレジストでは感光感度が低く (数mJ/cm
2) , 描画速度を上げることができない。本研究では, 印刷業界でLDIによる高速製版に使用されている電子写真方式をPWB製造に応用することを検討した。この結果, 電子写真光導電体は半導体レーザ (780nm) に対して数μJ/cm
2の高い感度を有しており, また膜厚が5μmと薄いので, 高解像度を得ることができた。また, 電子写真光導電層の作製を電着法で行うことで, スルーホールへの対応が従来法より簡易に行えることが確認された。
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