最近の電子回路の高密度実装化にともなって, プリント配線板上の雑音, 特にクロストーク雑音が問題になってきている。本報告では, ダイオード終端によるクロストーク雑音の低減について述べている。反射によるオーバシュート, アンダシュートの低減にダイオード終端が使われることはよく知られている。この低減効果によりクロストーク雑音も低減できると考え, 実験・シミュレーションを行った。
アンダシュートの低減効果にはダイオードの接合容量が関係していると考えられ, 立下り時間とのトレードオフである。また, むしろダイオード終端によりオーバシュート雑音が大きく低減される実験・シミュレーション結果を得た。
クロストークの低減については, ダイオード終端の位置や種類を変化させて実験, シミュレーションを行い, 能動ラインのダイオード終端だけで1/2~1/3程度に低減できることが確認された。
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