はんだ不良の外観検査に代表される, 鏡面表面をもつ微小物体の3次元形状の抽出は, 従来の光切断などの方法は適用できない。このため, 各種の光学系が開発されたが, 実用化の点では, 調整が面倒, 精度が不十分などの問題があった。本研究では, 多色の同心円状のフィルムで円錐状のフードを形成し, サークライン状の照明でその上から照らす。そして, フードの中央からカラーカメラで撮像して, 鏡面表面に映り込む色を解析することで, 表面の傾きを知る。これを基に, 高さのわかっている点から少しずつ高さを積み上げて行くことで, 鏡面表面の3次元形状を再構成する。本手法の原理的性能の確認実験を行い, 垂直方向に対する角度抽出精度, ±3度以内を得た。また, プリント配線板上の面実装部品のはんだ部の断面プロフィールを検出し, 目視に合った結果を得た。
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