【背景】シェーグレン症候群に伴う口腔乾燥症の新たな治療薬であるニザチジンの唾液分泌促進作用を検討した。
【方法】アネトールトリチオンを対照とし,薬剤の投与順序を無作為割付したクロスオーバー試験にて唾液分泌量の経時的変化と副作用を調査した。
【結果】ニザチジンの唾液分泌量は投与8週後,12週後において投与開始前に比べ有意(p=0.0084,p=0.0048)に増加した。しかし,自覚症状スコアに有意な変化はみられなかった。ニザチジンの副作用はわずかであった。
【結論】ニザチジンはシェーグレン症候群に伴う口腔乾燥症治療薬として期待できる可能性が示唆された。
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