交通量の車線分布について, 運転者の挙動をベースにそのメカニズムを論じた。先ず、分析結果の知られた3力国の状況を比較し、共通する特性について考察した。車線利用の現象的考察から、その要因は隣接車線間の速度比と密度比かちなることを示した上で、これら2つの状態量の特性を踏まえた車線利用率推定モデルの提案をした。実測データで得られた結果を理論的に考察した結果から、運転者が交通流の中で受ける各種制約との関係から説明を試みた。つまり, 現実の交通状態は, 車線内では追いつきと追い越されがバランスし, 車線間ではあるレベル差を持って挙動制約が生ずる結果として, 実現するとの説明が可能であることを示した.
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