薬学図書館
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68 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
連載
ラフカディオ・ハーンと医薬―癒しと救い⑬
≪特集:日本薬学図書館協議会 学術シンポジウム2022≫
  • 大西 浩文
    2023 年 68 巻 2 号 p. 53-58
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2023/09/29
    ジャーナル フリー

    近年のAI研究の発展はめざましく,保健医療分野においてもその応用が期待されている。一方で,AIを利用した医療システムには,可塑性,ブラックボックス性,説明可能性が求められること,倫理・責任の問題など,さまざまな検討課題が残されている。保健医療の現場は正解のない難しい課題が多く,それらを多面的・包括的に考え,できる限り本人にとって望ましい解決法を探るのは人間の役割である。あくまで人間中心の社会でAIと共生していくうえでは,AIシステムを利用する保健医療従事者のみならず,医療サービスを受ける国民側のAIリテラシーの向上も重要な課題であり,教育や普及啓発活動を進めていく必要がある。

  • 土井 信幸
    2023 年 68 巻 2 号 p. 59-66
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2023/09/29
    ジャーナル フリー

    2040年に向けて日本では,人口構造の変化,多疾患併存,多死社会,健康格差,増大する医療費,新興・再興感染症や災害リスクなどさまざまな問題に直面している。これらの問題解決には薬剤師によるICT,AI,ロボット等のPharma Techの利活用は必須である。しかし,現状の薬学部のシラバスの調査からは薬剤師に必要なICTリテラシー教育は不十分であった。現在,各大学では2024年からスタートする薬学モデル・コア・カリキュラムの改訂が行われ,新たなICTリテラシー教育が構築されようとしている。近い将来,高いICTリテラシーを持った薬剤師が,日本に山積する医療・介護・福祉の課題を解決していくことを期待している。

トピックス
  • ―医薬品情報の未来へのみちしるべ―
    折井 孝男
    2023 年 68 巻 2 号 p. 67-72
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2023/09/29
    ジャーナル フリー

    医薬品の適正かつ安全な使用のためにはさまざまな情報が必要となる。そして,それらの情報は随時更新される。医療現場の側からは,常に最新の情報をいかに的確に入手するかということが,医薬品を適正かつ安全に使用するうえで必要となる。2021年8月より新たに稼働した医療用医薬品添付文書の電子化は最新の情報を時間差,地域差なく入手する手段として,医療従事者により有用に利活用することが期待される。

    情報の電子化の中で,最新の情報を必要としているヒトが迅速に入手できる体制が整備されたことはとても意義がある。提供される情報は電子化されたものであるため,情報の検索や医療関係者による二次利用が容易であること,さらに各種情報を相互に関連づけた高度な利用も可能であること等の利点があり,医薬品の安全対策の観点からも医薬品情報を電子化する意義は大きいといえる。

    ただし,医薬品情報は電子化されて終わりということではない。次の段階として,今後いかに展開するかを合わせて考えていかなければならない。

プロダクト・レビュー
  • ―RightFindについて―
    大久保 三四朗
    2023 年 68 巻 2 号 p. 73-76
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2023/09/29
    ジャーナル フリー

    文献をはじめとするデジタルコンテンツの需要が高まるなか,株式会社ジー・サーチが提供する電子ドキュメントデリバリーおよび共有管理ソリューションである「RightFind」について紹介する。RightFindは,米国Copyright Clearance Center(CCC)が提供する学術文献の電子ドキュメントプラットフォームであり,ドキュメントデリバリーのみを提供する「RightFind Now」と管理機能を拡張した「RightFind Enterprise」の2つのバージョンがある。RightFind Enterpriseは,電子ドキュメントの取得・管理・共有機能および社内資産(購読雑誌等)を利用目的に応じて著作権処理を行うソリューションサービスである。また,「デジタル著作権包括契約」との組み合わせにより,文献共有の著作権の課題を解決し,情報共有を強力に支援するものである。

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