遺伝性腫瘍
Online ISSN : 2435-6808
20 巻 , 1 号
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特別寄稿
特集(解説):がんゲノム新時代
  • 三木 義男
    2020 年 20 巻 1 号 p. 5-
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
  • 荻島 創一
    2020 年 20 巻 1 号 p. 6-8
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿では,がんゲノム医療のビッグデータ解析へ向けたゲノム情報と表現型情報の標準化とデータ共有として,医療の枠組みでシークエンスされるゲノム情報の急増と共有,ゲノム情報と表現型情報の責任ある共有の新しいスキームとしてクラウド利用,認証によるデータアクセス制御,表現型情報の新しい交換形式,そして,クリニカルシークエシングによるゲノム情報の標準化について概説する.
  • 井本 逸勢
    2020 年 20 巻 1 号 p. 9-12
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
    次世代シーケンサーによるゲノム解析技術の進歩により大規模ながんゲノム解析の知見が網羅的にカタログ化された結果,個々のがんで生じる遺伝子バリアントを網羅的に解析しその結果に基づいて治療選択を行うクリニカルシーケンスが,がんゲノム医療を牽引する力となっている.しかし,現在のクリニカルシーケンスは,治療薬にたどり着ける可能性の少ない発展途上の診断ツールである.次世代のがんの個別化治療には,様々なオミクス情報を基盤に,がんの分子分類や時間的・空間的不均一性,がん化の分子機序などの理解を深めることで,新たなバイオマーカー,治療薬,治療抵抗性や再発への対応法などの開発を進める必要がある.また,その普及には,低侵襲でリアルタイムな情報提供ツールであるLiquid biopsyの導入や検査コスト削減,治療選択の均てん化に有用な人工知能技術の活用も欠かせない.
  • 小峰 啓吾, 石岡 千加史
    2020 年 20 巻 1 号 p. 13-17
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
    進行がんの治療は免疫チェックポイント阻害薬などの新しいがん分子標的治療薬の開発により確実に進歩しているが,最近がんゲノム医療が臨床に導入され,いよいよ個別化治療の時代を迎えつつある.臨床研究中核拠点病院である東北大学病院は2017年に個別化医療センターを設置し,がん,生活習慣病や希少疾患のゲノム医療の開発・普及を推進している.また、本院と東北メディカル・メガバンク機構が協力して東北大学に指定国立大学の重点研究プロジェクトとして同年に設置された未来型医療創成センターの運営を開始し,ゲノム医療を含めた次世代医療開発へ取り組みを本格的に開始した.本院は2019年6月がんゲノム医療中核拠点病院に指定され,国内でのがんゲノム医療を中心的に牽引してくこととなった.臨床での運用については治療へのアクセスや二次的所見への対応など様々課題があるが,それらは少しずつ克服されている.
  • 吉田 輝彦
    2020 年 20 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
  • 大川 恵
    2020 年 20 巻 1 号 p. 24-26
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
    遺伝看護専門看護師は2017年度から認定がはじまった新しい領域の専門看護師である.専門看護師の役割開発はオリエンテーション期→フラストレーション期→実践→統合までの4つの段階を経て完成段階に到達するとされ,一般的に高度実践看護師としての実践を始めてから3〜5年を要するとされている.現在,遺伝看護専門看護師第1期生は認定後3年が経過しており,それぞれが完成段階に到達すべき時期を迎えている.筆者は都内の総合病院で遺伝看護専門看護師として活動している.がん領域がサブスペシャリティであるため,がんゲノム医療や生殖細胞系列コンパニオン検査の体制の構築から臨床実践に関わっている.筆者の日々の活動を専門看護師の役割開発理論を用いて説明し,これまでに達成できたこと,そして今後の課題について明確にしていきたい.
  • 赤間 孝典
    2020 年 20 巻 1 号 p. 27-30
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
    筆者は認定遺伝カウンセラー®資格をもつ一般看護師であり,自身が看護業務の状況に入り込んでどのように遺伝業務をやれるのか探索し,臨床で実現可能かつ馴染む,一人一人の看護師が行える遺伝業務と看護業務のポイントは何なのかに悩み,広めるための試行錯誤と多くの失敗も繰り返してきた.馴染ませることができたと実感できる業務は,家族歴聴取に関する連携体制であった.今回は,第25回日本家族性腫瘍学会学術集会会長企画シンポジウムにおいて発表した内容を報告する.
  • 吉田 智美
    2020 年 20 巻 1 号 p. 31-35
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
    がんゲノム医療の時代を迎え,日本のがん医療は大きく変わりつつある.しかし,看護師が果たすべき役割はいまだ手探りの状態である.看護師ががんゲノム医療に携わるためには,がん看護や遺伝医療に関する知識や経験が必要である.本稿では,がん看護専門看護師として4回の更新認定を経るなかで筆者が経験した家族性腫瘍への関心,米国で見聞した遺伝カウンセリングの実際,がん対策推進計画の変遷,遺伝性腫瘍コーディネーター取得の経緯,がんゲノム医療連携病院での現状を通して,がん看護専門看護師の役割を考える.がん看護専門看護師の役割開発を通して,周囲の看護師と共にがんゲノム医療に携わることで,がん医療に貢献できると考える.
原著
  • 本吉 愛, 右田 王介, 沼田 早苗, 阿部 友嘉, 津川 浩一郎
    2020 年 20 巻 1 号 p. 36-40
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/24
    ジャーナル オープンアクセス
    Hereditary breast and ovarian cancer (HBOC)は全乳癌の約3-5%を占めるとされ,一次スクリーニングで積極的に症例の拾い上げを行い,遺伝カウンセリング,遺伝学的検査につなげていくことが重要である.2017年6月から2017年11月までに当院乳腺内分泌外科を受診した全症例に, 当院遺伝診療部で作製した「遺伝性のがんに関する問診票」に記載してもらい, the National Comprehensive Cancer Network (NCCN) ガイドラインの乳癌および卵巣癌における遺伝学的/ 家族性リスク評価2018年版に則って該当する項目数をスコア数としたスコア化を行った.また,問診票内には遺伝への関心を問う質問も設けてスコアとの関連性を検討した.対象症例502例中,スコア1以上となった症例は125例(24.9%)であった.併せて行った遺伝への関心を問う質問では,スコアの高さと遺伝への関心に相関はなく,未だ一般の方のHBOCに関する認識が低いことが示唆された.今後は,このスコアに基づき適切な情報提供を行い,遺伝カウンセリングにつなげていく必要があると思われた.
バリアントレポート
編集後記
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