遺伝性腫瘍
Online ISSN : 2435-6808
22 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
原著
症例報告
臨床経験
  • 柏田 孝美
    原稿種別: 臨床経験
    2022 年 22 巻 2 号 p. 49-53
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル オープンアクセス

     わが国では,2018年7月に生殖細胞系列のBRCA遺伝子への治療薬であるオラパリブ(リムパーザ®)が乳癌患者に適応となり,オラパリブの適応を判定するためのコンパニオン診断であるBRACAnalysis CDx®診断システム(BRACAnalysis)が開始となった.本稿では,遺伝性乳癌卵巣癌症候群(hereditary breast and ovarian cancer syndrome;HBOC)の遺伝カウンセリング実績のある482床のA総合病院におけるBRACAnalysis実装までのプロセスについて,がん看護専門看護師(certified nurse specialist in cancer nursing;OCNS)のチャレンジとがんゲノム医療への課題と展望を報告する.

  • 小川 真紀, 安田 有理, 小坂 真吉, 河合 賢朗, 菊地 茉莉, 小山内 由希子, 野田 淳子, 尾崎 るりこ, 安田 純, 赤木 究
    原稿種別: 臨床経験
    2022 年 22 巻 2 号 p. 54-59
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル オープンアクセス

     遺伝性腫瘍が強く疑われるが,遺伝学的検査を実施しても確定診断に至らない症例を経験することは少なくないが,近年の遺伝子解析技術の飛躍的な進歩により,こうした症例もその後確定診断ができるようになってきた.このわずかな時間的あるいは技術的な差によって,診断できるはずの症例が確定診断に至らず取り残されることがないように対応していくことはきわめて重要である.しかし,どの症例に対して新たな検査を追加するかを適切に判断することは困難なことが多い.今回私たちは,EPCAM遺伝子の部分欠失によりLynch症候群と診断された家系を通して,ご家族の方と信頼関係を築き,根気強く家系調査を行うことが,こうした課題に対する効果的で迅速な解決法の一つになり得ることを経験したので,診断に至る過程での家族の心情の違いや変化も含め報告する.

編集後記
feedback
Top