日本小児放射線学会雑誌
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第55回日本小児放射線学会学術集会 “小児放射線の今と未来 Go!Go! Pediatric Radiology”より
  • 西川 正則
    原稿種別: “小児放射線の今と未来 Go!Go! Pediatric Radiology”より
    2020 年 36 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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  • 赤坂 好宣
    2020 年 36 巻 1 号 p. 2-11
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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    小児の悪性腫瘍は極めて稀といわれるが,小児期の死因をみると常に上位にあり大まかにでも知っておくことが望ましい.主要な小児がんのおおよその発生数は神経芽腫150/年,網膜芽腫・肝芽腫・腎芽腫・横紋筋肉腫は50/年とすると覚えやすい.各領域でどのような腫瘍が鑑別に上がるかや,診断するうえで役立つ知識などをアドバイスするように解説した.小児固形腫瘍で最多の神経芽腫は未分化なものになるとMIBGシンチグラフィが集積しない場合がある.腎腫瘍の中心疾患はWilms腫瘍で,肝腫瘍の中心疾患は肝芽腫や血管腫,FNH-like lesion,膵腫瘍の中心疾患はsolid pseudo-papillary neoplasmでこれらの基礎知識と鑑別に役立つ所見を解説した.膀胱腫瘍や精巣,卵巣腫瘍についても中心疾患とその鑑別について触れた.

  • 稲塚 秀孝
    2020 年 36 巻 1 号 p. 12-17
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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  • 大植 孝治
    2020 年 36 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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    小児には,成人には発生しない様々な小児がんが発生する.しかしその発生率は成人悪性腫瘍に比して極めて低く,小児がん独自の治療法を研究開発する必要があり,そのために日本小児がん治療研究グループ(JCCG)が結成された.小児がんの発生頻度が極端に低いため,一般病院の放射線科医が小児がんの診断,治療に精通することは困難と考えられ,JCCGでは中央画像診断システムを導入し小児がんの診断に精通した複数の放射線科医がインターネット上で画像を閲覧して診断レポートを作成する試みが開始されている.

    小児がんの診断・治療の種々の段階において,放射線科は重要な役割を担っている.放射線科医は,小児がんの治療全過程において,ポイントごとに小児科医,外科医のニーズに合った検査計画を立て,実行することが期待される.そのためには,治療を担当する小児科,小児外科や病理など,多職種による検討会を定期的に開催し,情報を共有することが極めて重要である.

  • 小熊 栄二
    2020 年 36 巻 1 号 p. 24-34
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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    小児の死亡時画像診断は死因究明,最終的な病態の把握,医療行為の確認,そして虐待の有無等生前の成育状況の評価などを目的に行われている.近年の報告では死後MRIによる解剖学的異常の描出が死後CTより優れていることが示されているが,検査費用が病院負担となることの多いわが国の現状では広く行うことは困難であり,死後CTがより多く実施されている.硬膜下出血など頭蓋内出血や骨折の評価には死後CTも有用であり,予期せぬ乳幼児の突然死の中に潜んでいる虐待による死亡をスクリーニングするために,院外死亡例について死後CTで外傷死をチェックしていくのが現実的で意義のある方法である.

  • 酒井 晃二
    2020 年 36 巻 1 号 p. 35-45
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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    人工知能はこれまでに2度のブームを経て,今また3度目のブームを迎えていると言われる.様々な産業,業態で導入が検討され,実用化されているものもある.小児領域における人工知能と機械学習を用いた研究の現状はどうなっているのだろう?現時点において,artificial intelligence,machine learning,pediatricなどのキーワードで400件超の文献が検索される.これらを目的,機械学習法,画像法,結果などで分類することにより,現在に至るまでの潮流を調査し,最近のトレンドを知る.

症例報告
  • 吉村 元文, 塩田 光隆, 澤田 彩李, 伊藤 由作, 澤田 健, 遠藤 耕介, 佐藤 正人, 梅田 雄嗣, 滝田 順子, 秦 大資
    原稿種別: 症例報告
    2020 年 36 巻 1 号 p. 46-51
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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    小児腎腫瘍で最も頻度が高いのはWilms腫瘍だが,生後6か月以下では先天性間葉芽腎腫(CMN)が多い.症例は2か月男児.不機嫌を主訴に来院した.腹部超音波検査により直径7 cmの右腎上極腫瘤を認めたが副腎は検出されなかった.血液検査でNSE上昇あり神経芽腫を疑ったが,MRI・CT検査により腎原発腫瘍と診断した.NSE産生Wilms腫瘍が鑑別に挙がるも,発症年齢と画像的特徴からCMNと診断した.腫瘍全摘術・右腎摘出術を行い,ETV6-NTRK3変異を伴うcellular CMNと確定診断した.切除断端は陰性でPET-CT上転移なく,追加治療は行わなかった.生後3か月以降の発症例,cellular CMNのstage III例は再発リスクが高く術後追加治療が推奨されてきたが,最近の報告でETV6-NTRK3転座陽性のcellular CMNは予後良好とされた.稀な疾患であり今後症例の蓄積が必要である.

  • 上野 梨子, 石田 翔二, 松田 明奈, 権田 裕亮, 岩崎 卓朗, 海老原 慎介, 木下 恵司, 清水 俊明
    原稿種別: 症例報告
    2020 年 36 巻 1 号 p. 52-58
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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    川崎病は乳幼児に好発する原因不明の急性熱性疾患で,小・中動脈の血管炎を引き起こす.近年,頸部造影CTで咽後間隙に低吸収域を認めた川崎病症例の報告が散見され,それは浮腫であると考えられている.

    頸部造影CTで副咽頭間隙膿瘍及び咽後浮腫の所見を認めた4歳男児の川崎病症例を経験したので報告する.

    来院時,患児は重度の頸部痛を訴えており,頸部の可動域制限を認めた.初回の頸部造影CTで咽後間隙と左副咽頭間隙に低吸収域を認め,後者は周囲の増強効果を伴っていた.前者は川崎病に伴う咽後浮腫であり,後者は副咽頭間隙膿瘍と考えた.咽後浮腫はγグロブリンと抗菌薬治療の後に消失したが,副咽頭間隙膿瘍は縮小傾向ではあったものの消失することはなかった.我々は抗菌薬治療を継続し,次第に頸部痛と可動域制限は改善した.第19病日に3回目のCT検査を施行したところ膿瘍はほぼ消失しており,第48病日に合併症なく退院した.

  • 永井 由紗, 内田 佳子, 堤 義之, 野坂 俊介, 植松 悟子, 窪田 満, 石黒 精
    原稿種別: 症例報告
    2020 年 36 巻 1 号 p. 59-65
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/25
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    腰椎穿刺後の合併症として,脊髄硬膜外血腫と症候性脊髄硬膜外液体貯留が知られているが,理学所見が類似するため,鑑別が困難である.一方で,この二つの疾患の予後や治療方針は大きく異なる.今回,有熱性痙攣重積の鑑別のために実施した腰椎穿刺後に,背部痛,歩行障害そして立位不能がみられ,血腫との鑑別を要した脊髄硬膜外液体貯留の2歳男児例を経験した.超音波検査では脊柱管内に高エコー輝度の構造物を認め,血腫を疑った.鎮静の上実施したMRI検査において,硬膜嚢周囲に脳脊髄液とほぼ等信号の領域を認め,馬尾周囲のくも膜下腔は狭小化し,硬膜外脂肪織信号の不均一化を認めたことから,脊髄硬膜外液体貯留と診断した.脊髄硬膜外液体貯留の診断には,超音波検査とMRI検査の長所,短所を使い分ける必要がある.

第55回日本小児放射線学会学術集会 フィルムインタープリテーションセッション 解答
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