日本小児放射線学会雑誌
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第57回日本小児放射線学会学術集会“こども達の未来が私たちの未来”より
  • 田波 穣
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
    ジャーナル フリー
  • 井原 欣幸, 新村 兼康, 細川 崇洋, 田村 恵美, 前田 翔平, 川嶋 寛, 小熊 栄二, 水田 耕一
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 1 号 p. 2-10
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
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    小児専門施設では,その沿革や特性から成人の入院,検査,手術に対応することが困難である場合が多く,成人ドナーを必要とする小児生体肝移植では,ハード面とソフト面での「工夫」が必要となる.現在国内において施行されている小児肝移植はそのほとんどが大学病院で行われており,小児専門施設において稼働している施設は当院も含め主に国内に3施設のみである.2019年まで過去50例以上,過去3年間で5例以上施行の小児肝移植を施行している施設は全国で11施設であった.うち9施設が大学病院,残る2施設が当院を含む小児専門病院であった.当施設では2019年9月から埼玉県初となる小児肝移植プログラムを始動したが,ドナーの入院,手術は隣接するさいたま赤十字病院にて行っている.当院の特徴としては血液型不適合移植が多い傾向にあったが,また全国で有数の小児がん登録数を持つ小児がん拠点病院でもあるため,肝芽腫に代表される小児固形腫瘍のほか稀な腫瘍症例に対する肝移植も行ってきた.小児専門施設では専門的で体系的なチーム医療連携は非常に取りやすいが,成人ドナーのマネジメントや連携が課題で問題であった.我々の施設は全国に展開する小児専門病院における肝移植のモデルケースになると考えられた.

  • 野坂 俊介, 宮嵜 治, 笠原 群生
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 1 号 p. 11-20
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
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    小児肝移植後のIVRには,診断目的の肝生検(経皮経肝,経内頸静脈),血管合併症治療,胆管合併症治療,液体貯留治療(経皮的ドレナージ)がある.放射線診療部が特に深く関わっているのは,血管合併症と胆管合併症に対するIVRである.IVRが適応となった場合は,全例麻酔科医による全身管理下に,移植外科医と放射線科医が協同で手技に臨む.ほとんどの場合,透視を併用した超音波ガイド下経皮経肝穿刺にて手技を開始する.移植肝の解剖学的特性から,バイプレーンの血管造影装置の使用が望ましい(特に側面透視が極めて有用).移植肝に対する経皮経肝穿刺からシース挿入までは経験豊富な移植外科医により行われる.続くIVR手技は放射線科医が中心となって行う.

    本稿では,血管合併症と胆管合併症のIVRについて自験例を中心に典型例と非典型例,さらには難渋例に対する工夫など,症例を提示しながら解説する.

  • 相田 典子
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 1 号 p. 21-28
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
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    小児は成人に比べて放射線被ばくの影響を受けやすく余命も長いため,できるたけ被ばくを伴う検査を避け,必要な場合でも診断に必要な画質を担保しながら最小限の線量で検査を行わなければならない.未来を担う子ども達に医療情報価値の高い適切な画像診断を,ハード,ソフトともにできるだけ優しく行い,それを世の中に示し広めていくのが,私たち日本小児放射線学会会員の目標である.本稿では,小児画像診断の正当化と最適化を含む進め方,考え方をおさらいし,年少児や知的障害児では避けて通ることのできない鎮静処置とその安全対策をとりあげる.さらに,被ばくがなく情報量は大きいが,検査時間の長くとてもうるさいMRI検査を,鎮静なしでできる子どもが増えることを目指した日本の子ども向けのプレパレーション動画を紹介する.

  • 田波 穣
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 1 号 p. 29-34
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
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    小児における造影剤の適正使用について述べさせていただく.適正利用といっても幅広い領域をさすが,紙面の関係上,今回の原稿の中では造影剤の合併症に対する裁判例及びガイドライン,医療安全情報など医療安全の側面を中心とする.

  • 髙梨 潤一
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 1 号 p. 35-43
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
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    急性脳症は500–800人/年,0–3歳の乳幼児に最も多く発症し,頻度の高い順にけいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD, 34%),可逆性脳梁膨大部病変を有する軽症脳炎脳症(MERS, 18%),急性壊死性脳症(ANE, 3%)である.AESDは熱性けいれん重積との鑑別が時に困難であるが,早期診断に高b値拡散強調像,ASL,MRスペクトロスコピーの有用性が報告されている.AESDに特徴的なbright tree appearanceは剖検例の検討から肥胖型星状膠細胞増多を反映していると考えられる.MERSは脳梁の可逆性拡散低下を特徴とし,予後良好である.急性巣状細菌性腎炎にしばしばMERSを併発しやすい.家族性MERSの検討からMYRF遺伝子異常が報告され,MERSの病態が髄鞘浮腫であることを示唆する.自己免疫性GFAPアストロサイトパチーは視床後部の対称性病変,側脳室ないし脳梁の線状病変が特徴的である.

  • 丹羽 徹, 渋川 周平, 堀江 朋彦, 相田 典子, 橋本 順
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 1 号 p. 44-49
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
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    小児MRIにおいては,撮像にあまり時間がかけられず,使用できるシークエンスおよびその設定には制限があったが,近年の装置の進歩に伴い比較的短時間で画像データを取得できるようになってきている.本稿では主に小児頭部MRIにて日常臨床的にて使用可能な近年の撮像法に関して解説する.

  • 宮嵜 治
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 1 号 p. 50-59
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
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    骨系統疾患は個々の疾患の疾患は頻度が低いが,これらをすべて集結させた全体の頻度は1,000人に1人と考えられ,ダウン症とほぼ同数で決して稀な疾患ではない.またこれらの診断に有効な診断方法は現在でも単純X線撮影が第一選択である.本稿は骨系統疾患の総論,Bone dysplasia familyの考え方,診断方法の実際を紹介し,各論では骨系統疾患の中のムコ多糖症の読影につきX線所見を解説した.骨系統疾患の大部分は有効な診断・治療法がない難病であるが,治療法のあるモルキオ症候群が日常診療において埋もれていないかを今一度チェックすることが大切である.

症例報告
  • 治山 芽生, 萩原 教文, 山本 真由, 柳川 幸重, 三牧 正和
    原稿種別: 症例報告
    2022 年 38 巻 1 号 p. 60-65
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/15
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    細菌性髄膜炎治療中に偶発的に発見された乳び心嚢液貯留に対して,リピオドールを用いたリンパ管造影で特発性乳び心膜症の診断に至った一例を経験した.症例は,生来健康な8歳男児.6歳3か月時に細菌性髄膜炎に罹患し,心臓超音波検査で心嚢液貯留を認めた.6歳7か月時,7歳9か月時に細菌性髄膜炎を反復し,その間に心嚢液は増減していた.前医で施行された心嚢ドレナージで,乳び心膜症と診断された.漏出部位確認目的にリピオドール使用下でリンパ管造影を施行するため,当院紹介となった.右大腿内側のリンパ節をエコーで経皮的に穿刺しリピオドールを用いて検査した.気管分岐部レベルで胸管から心嚢周囲への漏出が観察された.リンパ管造影は近年,鼠径リンパ節から直接造影する方法の有用性が報告され,これは侵襲性が低く小児に対しても有用である.

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