阪神高速では 3 号神戸線深江サグ部の渋滞対策として,平成 27 年 6 月に速度低下の抑制及び速度早期回復を目的とした速度回復誘導灯を設置した.本誘導灯は,3 台の路側カメラで観測した車両の走行速度に応じて,4 つのブロック毎に異なる点灯パターンで運用できることが特長であり,この特長を活かし,様々な視点を基に複数の点灯パターンで運用を試みてきた.
その結果,無点灯時よりも点灯時の方が渋滞時間・渋滞量ともに大幅に少ないことと,ブロック毎の走行環境の変化に対してきめ細やかに対応する点灯パターンが効果的であり,細やかな点灯調整が有効だとわかった.また,4 つのブロックをそれぞれ点灯・消灯の組み合わせで効果を比較し,誘導灯が効果を発揮するうえで必要な設置範囲を検証した.本稿はその一連の成果をまとめて報告するものである.
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