日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第21回秋季シンポジウム
選択された号の論文の811件中151~200を表示しています
  • 吉尾 紗良, 多々見 純一, 脇原 徹, 米屋 勝利, 目黒 竹司, 荒牧 賢治
    セッションID: 1J23
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスは構造材料として各種用途に用いられているが、絶縁性であるために摺動材料として用いる場合には静電気が発生しダストが付着するという問題があった。これを解決するためにTatamiらは、カーボンナノチューブ(CNT)を添加することにより、導電性の付与に成功した。今までにCNTの添加量や焼成温度が特性に及ぼす影響を調べてきた。しかし、CNTの分散の度合いにより、導電性が異なるため、本研究ではCNTの分散に特化して研究を行った。また、その方法としてビーズミルを用いた。また、ビーズミルを使用して作製した粉末を用い、焼結体の作製・評価をした。
  • 近藤 光, 佐藤 和好, 阿部 浩也, 内藤 牧男
    セッションID: 1J24
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    粘弾性スラリーのマイクロノズルからの押出しによって、微細なコロイドパターンの成形を試みた。スラリー調製条件がレオロジー特性並びにマイクロ押出し成形に及ぼす影響を調べ、最適な粘弾性スラリー設計を行った。さらに、このスラリーをSOFC電極の集電層の形成に応用した。
  • 植松 昌子, 田中 諭, 植松 敬三, 杵鞭 義明, 佐藤 公泰, 堀田 裕司, 渡利 広司
    セッションID: 1J25
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    押出し成形時、可塑性体中での粒子の挙動を、共焦点レーザー蛍光顕微鏡を用いてin-situに観察し、塑性機構を検討した。 観察対象はシリカ粒子と有機マトリックスの系である。 特に塑性変形における粒子間の相互作用と、粒子形状がそれに及ぼす影響について調査する。
  • 平田 好洋, 田中 洋介, 中川 誠也, 松永 直樹
    セッションID: 1J26
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    高分子分散剤(PAA)を添加した800nmおよび30nmSiC粒子サスペンションの加圧ろ過プロセスを調査した。定速加圧中に両粒子は、分散粒子から凝集粒子への相転移をおこす。PAA添加は、この相転移を抑制する。一方、800 nm粒子の定圧ろ過では、分散剤の有無いずれの場合も分散粒子のろ過理論及び凝集粒子のろ過理論の両方でよく近似された。30 nm粒子の定圧ろ過のプロセスは、分散剤の有無にかかわらず凝集粒子の固化理論と良い一致を見た。
  • 内間 博之, 平田 好洋, 田中 洋介, 松永 直樹
    セッションID: 1J27
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    Al2O3, ITO, Al2O3, -ITO混合サスペンションの加圧ろ過プロセスに及ぼす高分子分散剤(PAA)と電場の影響が調査された。ろ過圧力とろ液量の関係が分散粒子の固化理論(理論1)及び凝集粒子の新しい固化理論(理論2)と比較された。分散剤を加えないサスペンションでは、ある臨界圧力以上で、固化挙動が理論1から逸脱した。しかし、理論2は実験結果をよく説明できた。多量の帯電した分散剤の添加は粒子間の反発力を増大させ、固化挙動は理論1とよく一致した。中性のPAAを吸着した粒子の反発力は小さく、理論2によって固化挙動が説明された。分散から凝集への相転移は電場に敏感であった。相転移圧力は低電場下で大きく減少した。最終的な充填密度は低い電場印加により著しく高められた。
  • 田原 竜夫, 西島 大, 野間 弘昭, 秋山 守人
    セッションID: 1K03
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    高温用の圧電体として様々な応用が期待される窒化アルミニウム(AlN)薄膜を用い、600℃を超える高温でも動作する高温用アコースティック・エミッション(AE)センサの開発に取り組んだ。電気炉内に設置した試作センサへ擬似的なAE波を伝播させられる実験装置を作製して高温での動作検証実験を行い、800℃での動作を確認した。また、金属管上に設置した試作センサの直近に溶融塩を生成させ、溶融時(700℃)ならびに冷却中のAE検出を試みた。その結果、高温用センサをAE発生源の直近に設置することで、高温環境下においてもAEの周波数情報を得ることが可能になるなど、高温用部材の損傷評価に有用なセンサであることを確認した。
  • 多賀谷 脩平, 和久 公則, 林 秀考, 岸本 昭
    セッションID: 1K04
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    複合セラミックスにおいて、互いに反応しない二種類以上の物質が混合した系のことをパーコレーション系と呼ぶ。電気伝導体と絶縁体からなるパーコレーション系では伝導体の比率を増やすことにより抵抗が減少する現象が起こるが、このような物質に圧力を加えることにより、電気伝導体の比率を増加させるのと同等の効果得られると期待できる。このような原理を用い、絶縁体と電気伝導体によるパーコレーション系セラミックスを作製する。本研究では耐火物として広く研究されてきたマグネシア-グラファイト複合セラミックスに注目し、様々な組成を作製、その抵抗の圧力依存性を調査することで、高温高圧用の圧力センサーとしての利用が可能かを調査する。
  • 飯田 勇輝, 露本 伊佐男
    セッションID: 1K05
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    パーコレーションとは絶縁体と導電体が均一に混ざり合った混合体の抵抗率がある比率で急激に変化する現象である。本研究ではこの原理を化学センサに応用することを目的とした。モンモリロナイトが水の吸着で体積増加する性質に着目し、モンモリロナイトを絶縁体、炭素を導電体として、その混合体の抵抗率の感湿特性について調べた。その結果、湿潤雰囲気では抵抗率が上昇し、乾燥雰囲気では抵抗率が下降した。従来の湿度センサでは水を吸着すると抵抗率は減少するが、この混合体は逆に、水の吸着で抵抗率が上昇した。パーコレーションの原理を応用した化学センサを組むことに成功した。
  • 伊藤 敏雄, 松原 一郎, 申 ウソク, 伊豆 典哉, 西堀 麻衣子
    セッションID: 1K06
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    酸化モリブデン層間に有機物をインターカレートしたハイブリッド材料によるガスセンサは、分子認識機能を層間有機物が担うことで、この多様化により種々のVOCに対する選択性の制御が可能である。その一種であるポリアニリン類/MoOは、アルデヒド系のガス雰囲気にすることで抵抗値増加の応答を示す高選択性、数十ppbのアルデヒド系ガスを検知する高感度性を示す。その一方で、ベース抵抗値が増加するドリフトを示すため、長期的安定性が課題である。本発表では、ポリアニリン類/MoOの空気雰囲気下における長期エージング効果とフラッシング効果を中心に報告する。
  • 小平 卓, 高原 直己, コルポシュ セルギー, 李 丞祐
    セッションID: 1K07
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    近年、半導体技術やMEMSおよびμ-TAS技術の進歩とともにセンサデバイスの軽量化や小型化、感度の向上が可能となり、多分野においてその需要が急増している。しかし、極微量に存在する特定化合物の高感度検出を目的とした化学センサについては、感度・選択性の面でまだ社会的要求を十分に満たしていない。多種多様な分子に柔軟に対応できる革新的界面設計技術の確立が必要である。本発表では、多様な分子構造に対応できるセンサ薄膜の作成手法として有機・無機ナノ組織化に基づく分子認識レセプターの設計方法について報告する。今後、環境モニタリングを含め、医療、セキュリティー分野などのへの幅広い応用が期待される。
  • 都甲 潔
    セッションID: 1K08
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    味覚と嗅覚は,化学物質を検出し認識する感覚であり,口に入るものや環境の安 全性を確認するのが,その役割である.感性ナノバイオセンサはその感覚を代行 し,社会に安全と安心,快適をもたらすセンサといえる.
  • 春田 正毅
    セッションID: 1K16
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    金は化学的結合力が弱く、かつ融点が低いので、ナノ粒子として分散・固定化することが困難であった。しかし、金を直径5nm以下のナノ粒子や2nm以下のクラスターとして、セラミックス、炭素、有機高分子などの粉末および成形体上に担持すると、白金やパラジウムより優れた触媒特性を発現することが有る。例えば、COやHCHOの常温酸化、プロピレンの気相エポキシ化、グルコースの水溶液酸化によるグルコン酸の合成などである。また、空気中のCOの選択的検知にも有効である。こうした金触媒を作る方法としては、析出沈殿法、析出還元法、室温で僅かな蒸気圧を持つ有機金錯体との固相混合法があるが、担体物質の性質に応じて金前駆体、pH, 還元剤等を適切に選ぶことが重要である。
  • 西堀 麻衣子, 申 ウソク, 伊藤 敏雄, 伊豆 典哉, 松原 一朗
    セッションID: 1K18
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    マイクロガスセンサの場合、一般的な触媒を集積化すると高選択性および安定性を達成することが難しいため、マイクロデバイス集積化に特化した触媒の開発が求められる。本研究では、マイクロデバイスに集積化するための金-酸化コバルトCO燃焼触媒の開発を行い、デバイス上での触媒温度による燃焼特性および選択性について検討した。また、金属含有量による微細構造と触媒性能の相関について報告する。
  • 申 ウソク, 西堀 麻衣子, 松原 一郎, 安田  昌英, 大谷 晴一
    セッションID: 1K19
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    熱電式水素センサの実用化に欠かせないものは長期的な安 定性を確保するための耐久性が重要である。熱電式水素センサを用いて、 水素濃度100ppm、1000ppm、1%に対する応答特性を評価した環境試験器に よるテスト及び水素ステーションでのフィールドテストの結果を報告する。
  • 羽田 肇, 大垣 武, 松本 研司, 大橋 直樹, 坂口 勲, 菱田 俊一, 飛田 達也
    セッションID: 1K20
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    コンビナトリアルイオン注入法とSPRを利用した化学センサ材料の探索を検討した。シリカガラス上に金薄膜を形成した基板にZnO薄膜を成長させ、Ar、Nイオンをコンビナトリアルイオン注入装置によりZnO薄膜に注入した。これらのイオン注入量の勾配を持たせた試料をセンサチップとして、2次元マッピングが可能なSPR装置を使用し、グルコース水溶液に対するSPRカーブの変化を調査した。これらのセンサチップは、グルコース水溶液に対しSPRカーブの変化を示し、さらに、その変化量はイオン注入量に依存することがわかった。
  • 奥山 泰世, 岸 哲生, 西尾 圭史, 安盛 敦雄
    セッションID: 1K21
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    現在、燃料電池に代表される水素やバイオエタノールなどを用いた新規エネルギーシステムが注目を集めている。そのため、これらのガスを安全に利用するためのガスセンサの高性能化が求められている。一方、電気泳動堆積法は簡便な製膜法として知られる他に、複雑形状の製膜が可能で、かつ多孔質な膜の作製が可能であるという利点がある。そこで本研究では、電気泳動堆積(EPD)法を用いて作製した多孔質チタニア薄膜上に触媒としてパラジウムおよび白金を担持して、接触燃焼式ガスセンサを作製した。今回は電気泳動堆積法で作製した多孔質チタニア薄膜の微細構造と、可燃性ガスに対するセンサの温度特性を評価した結果を報告する。
  • 伊豆 典哉, 伊藤 敏雄, 西堀 麻衣子, 申 ウソク, 松原 一郎
    セッションID: 1K22
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    最近、酸化セリウム厚膜を使った抵抗型のCOセンサについて報告した。このセンサは応答速度が速いことが特長である。本研究では、粒径を変えた酸化セリウム厚膜を用いたCOセンサを作製し、厚膜の抵抗およびセンサ出力を調査した。粒径が60 nm程度の厚膜は粒径が30 nmや70 nmのものよりも感度に優れ、低抵抗であった。粒径が60 nm程度の厚膜は粒径が30 nmや70 nmのものよりよりも応答時間が短く、90%応答時間は約2秒であった。表面にPt/Al2O3触媒層を有するセリア厚膜とそれがないセリア厚膜の2つのセリア厚膜を有するCOセンサは、他の可燃性ガスに対する応答は小さく、CO選択性が高いことがわかった。これは、触媒が選択的にCO酸化したためと考えられる。
  • 鈴木 健吾, 中村 俊一, 伊豆 典哉, 松原 一郎
    セッションID: 1K23
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    酸化セリウムを感応材料として用いる半導体式のH2Sセンサを開発した。酸化セリウムは、Pt薄膜のくし型電極とヒータを備えたセンサ基板の電極面に厚膜状に塗布・焼成し、ヒータ温度500℃でのH2S応答性などを評価した。その結果、酸化セリウムの抵抗値は、1ppm以下の低濃度H2Sに対して迅速に減少し、その再現性も良好であることを確認した。これらの結果は、酸化セリウムがH2Sを含む悪臭の検知を目的とする高感度ニオイセンサ用の感応材料として有用であることを示唆するものである。
  • 北川 千純, 高橋 明香里, 大河内 侑, 橋新 剛, 玉置 純
    セッションID: 1K24
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    タングステン酸アンモニウムパラ五水和物を出発物質とし、様々な調製法を用いることにより、球状、ディスク状、キューボイド、六方晶といった種々WO3結晶が得られた。本研究では、WO3の結晶構造の違いによって、NO2に対する感度の影響について調べた。その結果、六方晶WO3結晶を用いた素子がNO2に対して最も高い感度を示すことがわかった。また、六方晶WO3単独では応答回復特性が悪く、キュ-ボイドWO3との混合比によって応答回復特性が改善されることがわかった。本研究では、これらの混合比がNO2検知特性に及ぼす影響についても調べた。
  • 井上 浩文, 湯浅 雅賀, 木田 徹也, 島ノ江 憲剛, 山添 曻
    セッションID: 1K25
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    現在、窒素酸化物(NO2, NO)に起因する光化学スモッグや酸性雨による環境汚染が問題となっており、これらを監視するためのセンシングデバイスの開発が切望されている。電界効果トランジスタ(FET)をトランスデューサとしたNO2センサは高入力インピーダンスで対極が不要といった利点があり、小型で安定性のあるセンサが期待できる。本研究では応答・回復速度の高速化のために新規な検知補助相として種々の貴金属を添加したNaNO2-WO3系補助相を作製し、作動温度130及び170℃におけるセンサ特性を評価した。特にRuを添加した場合、170℃においてほとんど差は見られなかったが低作動温度(130℃)における応答・回復速度の改善が顕著にみられた。
  • 金子 賢治, 北脇 高太郎, 張 静, 大原 智, 阿尻 雅文, アンナ ハンガリア, ポール ミッジレー
    セッションID: 1L01
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    三元触媒として用いられている酸化セリウム(セリア)はその触媒活性を向上させるために、結晶粒の微細化や結晶面の制御が不可欠である。現在では超臨界水熱合成法を用いることにより、平均粒径が約6.0ナノメートル程度で{200}面に囲まれた立方体状のナノ粒子の作製が可能となってきている。今回、生成されたナノセリア粒子の形状や形態を高分解能TEM法と3D-ET法を併用することにより、形状や形態をより詳細に明らかにした。
  • 幾原 雄一
    セッションID: 1L03
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    材料の諸特性は粒界や界面の構造・組成・状態と密接に関係しており、材料設計のための指針を得るためにはその構造や状態を理解する必要がある。粒界や界面といった非常に狭い領域(通常1nm以下の幅)の構造を評価するためには高分解能での計測・評価が必要であり、またその組成や状態を評価するためには1nm以下のナノプローブが必要である。その目的のために、走査透過型電子顕微鏡法は極めて有力な観察・解析手法であり、粒界や界面の評価法として用いられている。本講演では、粒界構造の評価・解析における超高分解能化、定量化と粒界設計について述べる。
  • 佐藤 幸生, ぶーばん じぇーむす, 溝口 照康, 柴田 直哉, 山本 剛久, 平山 司, 幾原 雄一
    セッションID: 1L05
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    ZnOセラミックスは古くからバリスタとして用いられ、近年では透明導電体などへの応用が期待されている。前者では粒界が特性発現の起源であり、添加物(Pr、Biなど)の粒界偏析がキーポイントと考えられている。一方後者では、粒界などの格子欠陥は特性を劣化させる要因となりうる。本研究では、ZnO粒界の原子構造および添加物の偏析挙動を実験および理論の両面から理解することを目的とした。方法としては、無添加およびPr添加のモデル的なZnO単一粒界試料を作製し、これを高分解能透過型電子顕微鏡法(TEM)および走査透過型電子顕微鏡法(STEM)を用いて観察した。また、同じ粒界についての理論計算を並行して行った。
  • 加藤 丈晴, 佐々木 宏和, 佐々木 優吉, 平山 司, 小林 広佳, 高橋 一弘, 衣斐 顕, 宮田 成紀, 山田 穣, 和泉 輝郎, 塩 ...
    セッションID: 1L06
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    2vol%YSZ-YBCOをターゲット材料に用いて、PLD法により(BaZrO3)BZOナノロッドが分散したYBCO層を高配向セラミックス中間層が形成された金属基板上に成膜した。この試料をFIB法によりTEM断面観察及び平面観察試料に仕上げた。YBCO結晶はc軸配向結晶であり、YBCO結晶内部には、BZOナノロッドが基板に対し鉛直方向に形成されていた。また、電子回折図形からYBCO層とBZOの間に(001)YBCO//(001)BZO、(100)YBCO//(100)BZOの結晶学的方位関係が存在することが分かった。平面観察からBZOロッドの径はおよそ5nmであり、数十ナノメートルの間隔で、YBCO結晶にほぼ均一に分散していた。さらに、平面TEM観察からYBCO層の001方向に配列するBZOナノロッドとYBCOの(001)面上形成されたBZOシートを確認した。
  • 鶴井 隆雄, 勝又 哲裕, 稲熊 宜之
    セッションID: 1L07
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    Aサイト欠陥ぺロブスカイト型酸化物La2/3-xLi3xTiO3は高い Liイオン伝導性を示すことが知られている。我々は、高分解能透過型電子顕微鏡(HREM)を用いて微細構造解析を行うことにより、ドメイン構造などの微細構造がイオン伝導機構に及ぼす影響を調べている。前年度は、炉冷試料と急冷試料の微細構造組織の比較を行い、急冷試料においてはLa原子の規則配列の乱れとともに、ドメイン構造が変化することを報告した。本講演では、急冷試料の微細構造の組成依存性を詳細に調べ、La原子の規則配列およびドメイン構造の変化、そして逆位相境界を含めた格子欠陥がLiイオン伝導機構に及ぼす影響を検討した結果を報告する。
  • Rong Huang, Kenji Sugiura, Hiromichi Ohta, Teruyasu Mizoguchi, Tomohir ...
    セッションID: 1L08
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    Layered cobalt oxides have attracted much attention due to their good thermoelectric property. Recently, Ca0.33CoO2 thin films have been made successfully by the reactive solid-phase epitaxy method and the following ion-exchange treatment of NaxCoO2 film on sapphire c(0001) plane. The as-prepared Ca0.33CoO2 film forms the root(3)a x root(3)a ordered structure. However, it changes to the 2a x root(3)a ordered structure after annealing at 400oC in air though Ca concentration keeps the same as before. Such 2a x root(3)a ordered structure can be easily distinguished from the root(3)a x root(3)a ordered structure by the inbetween contrast of Ca pairs in HAADF-STEM image. The intensity fluctuation of Ca pairs indicates the existence of many Ca-vacancies in this structure, which rationalizes the metal-insulator transition corresponding to the variation of Ca ordering.
  • 小林 圭介, 波多野 桂一, 鈴木 利昌, 水野 洋一
    セッションID: 1L09
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    局所領域における格子定数の精密評価が可能なTEM-CBED法を、斜方晶系のセラミクス材料に適用するためには幾つかの技術的課題が存在する。筆者らは、複数のCBEDパターンを相補的に用いる解析手法を導入し、斜方晶系セラミクス焼結体においても高精度な格子定数分布の測定を実現した。また、この手法を非鉛圧電体材料として注目を集める(K,Na)NbO3に適用し、単一グレイン内における格子定数及び晶系分布の測定に成功した。
  • 松永 克志, 田中 功
    セッションID: 1L13
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    ハイドロキシアパタイトはイオン交換により種々のイオンを結晶中に取り込むことが可能であることが知られている。本研究では、点欠陥に対する第一原理計算法を用いて、二価金属イオンのイオン交換エネルギーを系統的に算出し、イオン交換能を決定づける微視的因子について検討した。
  • 藤森 宏高, 岡西 計典, 大山 研司, 八島 正知
    セッションID: 1L14
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    水酸アパタイトは生体材料、イオン伝導材料など様々な分野で応用が期待されている物質である。その物理的・化学的性質は結晶構造、特にOH基と密接に関係している。結晶中のOH-サイトはプロトン―酸素間のイオン伝導パスとして重要な役割を果たしているという報告がある。そこで、OH-サイトの欠陥を調べることが、アパタイトの基礎科学のみならず実用上大変重要である。そこで本研究では、中性子回折により水酸アパタイトの低温から高温までのその場測定を行い、リートベルト解析法により結晶構造の精密化を行った。このデータに基いたMEM(最大エントロピー法)解析により原子核密度分布を可視化することにより、重水素イオンの伝導メカニズムを明らかにした。温度上昇に伴い脱水によりOD基の欠損が生じ、OD-サイトを〈001〉方向に沿って重水素イオンが伝導している様子を初めて可視化することに成功した。
  • 森田 健介, 藤森 宏高, 岡西 計典, 大山 研司, 八島 正知
    セッションID: 1L15
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    生体材料などの分野で応用されている水酸アパタイトの物理的・化学的性質はその結晶構造、特にOH基と密接に関係している。水酸アパタイトはOH-イオンの欠陥量の変化により生体親和性が変化するという報告がある。そこで、OH-イオンの脱離に起因するOH-サイトの欠陥と、それに誘起される結晶構造の変化を調べることは重要であるが、現在のところ報告されていない。そこで本研究では酸素イオンや水素イオンに敏感な中性子回折を用いたリートベルト解析を行うことにより、オキシ・ハイドロキシアパタイトの結晶構造を調べたので、これについて報告する。
  • 土屋 卓久, 土屋 旬
    セッションID: 1L16
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    我々は理論シミュレーションの立場から、鉄含有酸化物の圧力誘起高スピン-低スピン転移について研究を行ってきた。最近では、高圧力科学や地球内部科学の分野において、スピン転移最中の物質の弾性特性に注目が集まっている。本講演では、電子状態計算法と原子間モデルポテンシャル法を組み合わせて調べた、高スピン-低スピン混合状態の持つ弾性特性についての結果を発表する。
  • 藤平 哲也, Haksung Lee, 溝口 照康, 幾原 雄一
    セッションID: 1L18
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
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    セラミックスの有限温度での熱膨張係数について,第一原理フォノン状態計算による研究を行った.フォノン状態の計算にはスーパーセル中に原子変位を導入する直接法を用い,原子に働く力の計算には平面波基底PAW法(VASPコード)を用いた.いくつかの体積についてのフォノン状態密度の計算から有限温度における自由エネルギーの体積依存性を求める擬調和近似にもとづき,平衡体積および熱膨張係数を評価した.アルミナをはじめとするいくつかの無機結晶性材料について熱膨張係数の計算を行い,また熱膨張に対するドーパント効果についての理論的解析を試みた.
  • 溝口 照康, 太田 裕道, 河本 邦仁, 幾原 雄一
    セッションID: 1L19
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    本発表では球面収差補正走査透過型電子顕微鏡(STEM)と電子線エネルギー損失分光法(EELS)及び第一原理計算を組み合わせたSrTiO3/Nb添加SrTiO3/SrTiO3人工超格子とSrTiO3/Nb添加SrTiO3/BaTiO3人工超格子の原子・電子状態解析について報告する.
  • 森分 博紀, 平山 司, 田中 功, 谷口 博基, 伊藤 満, 単 躍進
    セッションID: 1L20
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    ペロブスカイト型構造を有するCdTiO3は室温ではTiO6八面体が回転したPnma構造をとり,約85Kにおいて強誘電体に転移することが報告されているが,その強誘電相の構造などはこれまで詳細な解析はなされていなかった. 本研究では,第一原理計算によるフォノン分散の計算を行い,Pnma相におけるソフトモードの存在,また,そのソフトモードから導かれる低対称性相について検討を行った.
  • 熊谷 悠, 大場 史康, 山田 幾也, 東 正樹, 島川 祐一, 高野 幹夫, 田中 功
    セッションID: 1L21
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    従来は,銅酸化物高温超伝導体の物性を議論する際,ドーパントが及ぼす寄与はホールもしくは電子の導入に限定して考えられてきた.しかし,実際にはドーパントが及ぼす構造変化やドーパントが形成する静電場が転移点等の様々な物性に影響を及ぼす事が考えられる.本研究ではこの点に注目し,第一原理計算を用いてCa2CuO2Cl2において,Naの添加が構造及び電子状態に及ぼす影響を調べることを目的とした.
  • 関澤 央輝, 北村 尚斗, 長谷川 卓哉, 井手本 康
    セッションID: 1L23
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    Li二次電池正極材料Li(Ni,Mn)O2について、粉末中性子回折による構造解析および第一原理計算を用いて結晶構造、電子構造と電池特性の関係について検討を行った。組成、熱処理により電池特性に違いが見られた。中性子回折による構造解析結果、実測値と計算値はよいフィッティングを示し、計算に用いる構造パラメーターとして十分な結果が得られた。第一原理計算の結果、状態密度において、Ni, Mnは共にOの軌道と重なり、混成軌道を形成しているが、Ni-Oの方がMn-Oよりも重なりが大きく、共有結合性が強いことがわかった
  • 安東 真理子, 前川 英己, 及川 格, 野田 泰斗, 清野 肇, 丹所 正孝, 清水 禎
    セッションID: 1L24
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    酸化物イオン導電体であるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)は、SOFCの電解質や酸素センサーとして広く実用されている。YSZの伝導度は約10mol%Y2O3で最大となり、それ以上のY2O3添加によって低下する。イオン伝導の組成・経時変化を理解するには、ドープイオン周辺の欠陥構造の解明が重要であると考えられる。我々はこれまでYSZのY-89 NMR測定を行い、Y周囲の酸素配位数を定量的に決定した[1]。その結果、Yドープにより、Zr4+イオン周辺に優先的に酸素欠陥が生成することを明らかにした。今回、YSZの酸素を17Oに置換し、O-17 MAS NMR測定を行った。Y-89 MAS NMRの結果と合わせてより高次の酸素欠陥構造を明らかにすることを目的とした。
  • 萩原 健司, 山村 博, 許 瑞邦, 野村 勝裕
    セッションID: 1L25
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    4価と3価のカチオンが1:1となるようなパイロクロア組成のNd2Ce2O7の結晶構造について、粉末X線回折データを用いてリートベルト解析と最大エントロピー法を併用し、MEMベースパターンフィッテングによって研究した。Nd2Ce2O7の結晶構造は粉末X線解析データから予想される一般的な希土類C型構造(空間群206:Ia-3)に酸素を過剰に配置した構造ではなく、欠陥蛍石構造(空間群225:Fm-3m)の一部が希土類C型構造に置き換わったような複雑な構造であると推測される。Ce2Nd2O7の結晶構造は蛍石型ユニットの格子定数を2倍にとると希土類C型ユニットの格子定数に一致するという特徴を示している。
  • 八島 正知, 榎木 真紀子, 脇田 崇弘, アリ ローション, 松下 能孝, 泉 富士夫, 石原 達己
    セッションID: 1L26
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    K2NiF4型混合伝導体、Pr2NiO4系酸化物における酸化物イオンの拡散経路の可視化に成功した。Pr2NiO4系酸化物における酸化物イオンの拡散経路及び空間分布の温度依存性を解明した。
  • 石原 達己
    セッションID: 1L27
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    酸素イオン伝導帯は燃料電池の電解質として重要な材料である。本発表では酸素イオン伝導体としてLaGaO3系酸化物およびPr2NiO4系酸化物に着目し、酸素イオンの拡散性と添加物の関係、および結晶構造と酸素イオン拡散経路の関係などについて発表する。一方、本発表では混合伝導体として興味ある特性を示すPr2NiO4系酸化物に着目し、ホールおよび酸素イオン伝導度と結晶構造との関係についても言及する。  LaGaO3系酸化物では、格子中の大きな自由体積に起因して酸素イオンが大きな移動度で拡散することが大きな酸素イオン伝導の発現する理由と考えられる。一方、種々の酸素欠陥量の材料について移動度を詳細に検討すると、比較的、欠陥濃度の低い状態から欠陥の会合が始まることがわかってきた。一方、Pr2NiO4では酸素イオンは格子間を流れ、格子間酸素の濃度増加とともにイオン伝導度も増加することがわかった。
  • 藤代 芳伸, 濱本 孝一, 鈴木 俊男, 山口 十志明, 福井 武久, 淡野 正信
    セッションID: 1M01
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    環境保全や省エネ化等の社会ニーズに対して、燃料電池や環境汚染物質浄化モジュール等を実現するために、高機能セラミックス材料の適用と、それを可能とする高度な製造プロセス技術の開発が不可欠である。微細なセラミック部材における高機能性の発現と、各種応用に適したモジュール化を同時に可能とするような新しいプロセス技術として、3D集積化プロセス等の革新的なアセンブリ技術に代表される高次構造化プロセス技術開発の分野俯瞰を行い、マイクロSOFCや革新的排ガス浄化モジュールを主とした技術開発への適用例を紹介し、その優位性を提示する。
  • 関野 徹, 朴 動鎭, 楠瀬 尚史, 中山 忠親, 清野 智史
    セッションID: 1M02
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    カーボンナノチューブや酸化物ナノチューブは、構成する物質そのものが持つ機能と特異な低次元ナノ構造との協奏的相関により、革新的な特性向上や様々な機能発現が期待される。本発表ではこうした低次元ナノ構造を持つ材料として、低温化学プロセスを用いて簡便に合成可能な酸化チタンナノチューブ(TNT)の環境調和機能や結晶・ナノ構造レベル複合化による高次機能化について、およびCNTの3Dパーコレーション構造制御してセラミックスとナノレベル複合化した材料について、最近の成果を報告する。
  • 鈴木 義和, 淡野 正信
    セッションID: 1M04
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    原油価格の急激な高騰や地球環境問題への観点から、エネルギー・環境分野での研究開発がますます盛んになっている。セラミックス材料においても例外ではなく、多くの「エネルギーセラミックス」、「環境用セラミックス」の開発が進められている。これらに共通して重要となっているのが多孔質セラミックス技術である。多孔質セラミックスは、その高比表面積や軽量性を活かして、従来からエネルギー・環境用途に広く用いられているが、近年では製造プロセスの多様化や評価技術の高度化、コンピュータシミュレーション技術の発展などにより、さらに大幅な進歩を遂げている。特に1990年代以降の進展は目覚しく、関連論文数、特許数ともに大きな伸びを見せている。本講演では、近年、特に2000年代以降の多孔質セラミックス技術の進展に着目し、「プロセス技術」、「評価技術」、「シミュレーション技術」、「エネルギー応用」、「環境応用」について、特に注目される先端研究例を取り上げて紹介する。
  • 濱本 孝一, 藤代 芳伸, 淡野 正信
    セッションID: 1M06
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    地球温暖化防止を目的とした自動車の燃費向上による二酸化炭素の排出削減のために、希薄燃料燃焼や直噴ディーゼル等の高効率エンジンの開発が精力的に行われている。これらのエンジンは二酸化炭素排出の低減が可能になるものの、燃焼の温度及び圧力の上昇に伴う窒素酸化物排出量の増大という新たな問題を生みだし、エンジン開発の足枷となっている。NOxは、光化学スモッグや酸性雨の原因としてだけではなく、人体や動物の呼吸器官に直接的な健康被害を引き起こす環境汚染ガスとして大きな社会問題となっている。そのため、環境排出規制は世界的に急速に強化されており、近い将来ニアゼロエミッションへ向けた要求が高まると予測される。本研究では、排ガス浄化のニアゼロエミッション化に理想的な技術として、電気化学反応を利用した低温作動可能な高性能NOx浄化リアクターについての検討を行った。
  • Nigel Mark Sammes, Brycen Roy, Jeong Ho Song, Fazil Serincan, Toshio S ...
    セッションID: 1M07
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    A fundamental issue with microtubular Solid Oxide Fuel Cells (SOFCs) is improvement of the mechanical properties of the cell. Fabricated using extrusion and co-firing techniques, the 0.8 mm diameter tubes are composed of NiO doped ceria (GDC) as an anode (support tube), GDC as an electrolyte and La0.8Sr0.2Co0.6Fe0.4O3 (LSCF) GDC as a cathode. The mechanical properties of SOFCs are analyzed through burst testing, c-ring testing, and micro- and nano-indentation testing. This paper will relate the processing methods to mechanical properties for fabrication of the micro-tubes.
  • 三其 輝彦, 村田 憲司, 尹 景田, 福井 武久
    セッションID: 1M15
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    低温作動、高効率なセラミックリアクターは、発電、水素製造、排ガス浄化など様々な用途に利用でき、現在われわれが直面している環境・エネルギー問題を解決する有望な反応装置となりうる。セラミックリアクターの実用化には、低温でも高活性な材料・部材の開発、そして、革新的形状のセル製造・集積化技術の開発が必須である。当社では、高性能なセラミックリアクター用材料・部材として、固体酸化物形燃料電池用の電極、電解質、集電体材料の開発をおこなっている。当日は、粉体の粉砕及び複合化技術をもとに取組んだ電極用複合化粉体の製造、及び電極の微細構造制御を中心に現在までの開発結果について報告する。
  • 王 雨叢, 高坂 祥二
    セッションID: 1M16
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    低温作動SOFCの部材化を目的とし、各種の空気極材料とYSZ電解質との反応を観察し、空気極材料のLSCF、LSCとYSZとの界面にSrZrO3反応層が連続的に生成されていることが分かった。LSMとは反応層が観察されなかった。上記の反応を抑制する方法を検討した結果、YSZ電解質と空気極の間にセリア系中間層を導入させることで、反応を防止できた。その結果、空気極側の分極抵抗を大幅に低下できた。
  • 臼井 友宏, 窪田 千恵美, 伊藤 陽一, 菊田 浩一
    セッションID: 1M17
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    マイクロ固体酸化物型燃料電池(SOFC)はミリからサブミリの構造を持ち、自動車用補助電源(APU)などへの応用に向けて非常に注目されている。高出力密度が得られるSOFCスタックを作製するためには、非常に多くのマイクロSOFCを作製し、それを高密度に集積化させることが必要である。そのため、大量生産に適するマイクロSOFCの作製プロセスの開発が必要となる。そこで、本研究では自動化が容易で大量生産に適したディップコーティングプロセスを採用し、1mm以下の構造を有するマイクロSOFC作製の検討を行った。検討の結果、セラミックスラリーを繰り返しディップコーティングするプロセスを用いて、良好な直線性をもつマイクロSOFCを作製することに成功した。
  • 佐々木 一成
    セッションID: 1M18
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    燃料電池の本格的な商用化と普及には、高耐久化が欠かせない。高温作動で、多様な実燃料が利用可能なSOFCシステムにおいては、燃料不純物などのセル外部由来成分が化学的な劣化要因となり、また、PEFCシステムにおいても、担体カーボンの腐食などが性能劣化を引き起こす。本講演では、SOFCおよびPEFC環境下での材料の熱力学的・化学的安定性を基礎に、被毒や腐食などの劣化挙動を多様な作動条件下で実験的に評価解析した結果を報告するとともに、平衡状態図を用いた劣化挙動の解析や高耐久化に向けた材料設計の実例を示す。さらに、高耐久化に向けた共通技術基盤の確立や産官学地連携の可能性など、将来展望についても述べる。
  • 森 昌史, 馬 樹華, 劉 宇, 橋本 真一, 安本 憲司
    セッションID: 1M20
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/02/07
    会議録・要旨集 フリー
    固体酸化物形燃料電池に関しては、セリアのリーク電流を抑制するため、セリアのアノード側にジルコニア層のコーティングが提案されている。しかし、セリア/ジルコニア間では高温焼成で相互拡散が起き、低い導電率の固溶層が形成し、著しい性能低下を引き起こす。本研究では、セリア(Ce0.9Gd0.1O1.95)/(Zr0.89Sc0.1Ce0.01O1.95,ScSZ)間の拡散を防ぐため、ScSZの低温焼結を目的とし、Biを添加したScSZの焼結性と電気的性質を調べた。                         
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