現在、動作解析で一般的に使用されているのは光学式カメラを用いた

システムであるが、近年IMUセンサ（慣性センサ）を用いたシステムが実装されつつある。IMU式とは異なり、カメラ台数などにより撮影範囲を制限されない特徴を持っている。IMU式については、歩行や走行、跳躍動作における精度検証が行われており、これらの運動においては光学式と比較しても相応な精度での計測が可能であることが明らかになっている（Nijmeijer et al., 2023）。しかし、体を捻る、回転させる、といった体操競技特有な運動においては、動作中の衝撃が大きく、その計測精度は明らかになっていない。

　本研究では後方宙返りを対象試技としてIMU式

システムの精度検証を行い、IMU式システムの汎用性について明らかにすることを目的とした。被験者1名の試技を光学式システム（Mac3D System, Motion Analysis社）とIMU式システム（Xsens-MVN, Movella社）で記録した。動作解析ソフトウェア（Visual3D, C-Motion社）を用いて重心鉛直方向変位（m）を算出した。各時点のIMU式のデータを目的変数、光学式のデータを説明変数として回帰分析を行った結果、y = 1.04x - 0.07の回帰式が得られた（R² = 0.99, p < 0.001）。 また時系列データ全体の二乗平均平方根誤差は0.03（m）であり、後方宙返りのような衝撃が大きい動きにおいても両システムから算出した重心鉛直方向変位の誤差は小さいことが明らかとなった。

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本研究は，大腿脛骨角（FTA）をマーカーレス

で測定し，その再現性と妥当性について検討した。対象は，健常若年成人男性18名36脚（平均年齢：20.4±0.6歳）とし，マーカーレスでFTA を測定した。再現性はテスト- 再テスト法による級内相関係数で検討し，妥当性はピアソンの相関係数を用いて検討した。分析の結果，マーカーレスで測定されたFTA は高い再現性を示した（ICC：0.74，0.97）。また，光学式で測定されたFTA との間に有意な強い正相関が認められた（r=0.74，p ＜0.01）。これらのことから，マーカーレスで測定したFTA は再現性に優れ前額面上における膝関節の姿勢推定法としての妥当性が示された。

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本研究の目的はstatistical parametric mapping(SPM)を用いてマーカレス

の精度検証を実施することである．マーカレスシステムOPENCAPと光学式システムそれぞれから得られたデータを同一のリンクセグメントモデルを適用し，運動学的データの比較検証を実施した．結果として波形パターンは足関節角度に違いがみられるものの，おおむね一致していた．

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舞台役者の養成では,短期間で「わざ」の熟達が求められる.そこで本研究では,舞台役者養成所の研究生に対して活用による舞踊教育の支援を試みた.まず,熟達の様相を明らかにするため,入所当初から修了までの約1年半の間,計4回によって舞踊における身体の動きを計測した.その結果,練習を重ねるに従い身体の動きが大きくなっていくこと等が分かった.さらに,そのデータを示しながら研究生にインタビューした結果,活用により新たな「気づき」や「理解」が得られることが明らかとなり,舞踊教育の現場で活用することの有効性が示唆された.

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本研究では, 光学式リアルタイムを人力デバイスとして, ヒューマノイドを操作する概念である, オプティカルコックピットを実現する。により得られた人間の運動を, 異なる自由度やリンク長を持つモデルが仮想的にマーカを体につけてした場合の運動に変換し, 関節角計算を行う。実例として, 富士通ヒューマノイドHOAP1を操作した実験結果について報告する。

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In this paper, a fast method of estimating the position of a moving object for a magnetic motion capture system is presented. The system uses two quasi-uniform magnetic fields along the X-axis and the Z-axis and one gradient magnetic field having a null point at the origin. Each of these magnetic fields is produced sequentially by using two pairs of square coils wound along four edges of a cube where one pair is rotated through 90 degree from the other. A triaxial magnetometer is attached to the moving object to measure these magnetic field vectors. The position of the object is calculated from three scalar products among the measured magnetic field vectors. The calculation is done approximately by using a set of truncated Taylor serieses, where Wynn's vector epsilon-algorithm is used together to expand the area of convergence numerically. This method of calculation contains no iterative process and is much faster than the Gauss-Newton method. The position of the object is stably estimated by this method within a cubic area having an edge length of 60 percent of the side length of the coils. A prototype system using a triaxial Hall magnetometer was build. The experimental results show that the method works properly in a real system.

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現在固定カメラで行われているでは, 計測範囲が狭いためキャプチャできる運動が限られる上, 広角レンズを使うため精度が低下せざるを得ない。本研究ではキャプチャ対象の動きにパンチルトカメラを追従させ, 併せて電動ズームを用いることにより広いキャプチャ範囲及び注目点における高い精度を確保する。また, これにより広角レンズを使用せずにを行うことを可能とし, より精度の高いの実現を目指す。

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本稿では阿波踊りの動作の定量評価の一手法を提案する．我々の大学がある徳島県には伝統的な踊りとして「阿波踊り」がある．阿波踊りの基本動作は，手と足の調和，2拍子のリズムに合わせるといったコツがあるが，踊り手の微妙な手足の動き，重心位置の変化，リズム等の違いにより見た人の受ける印象は異なる．本稿では阿波踊りの基本動作をにより，計算機に取り込み，踊りのうまさを定量化する手法を提案する．これは，取得したデータ波形とお手本となるデータ波形を比較することで，動作特徴を抽出し，踊りのうまい，へたの評価を行うものである．本稿では更に踊りの名手との比較により，阿波踊りを得点化する実験を示し，本手法の有効性を検証する．

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本研究では, 光学式を人力デバイスとしてヒューマノイドを操作する概念である, オプティカルコックピットを実現するために, その核となる技術である光学式の実時間処理法を開発する。多面体探索ラベリング法と, フレキシブルな逆運動学解法を組み合わせることによって, 長時間のマーカオクルージョンが発生しても継続的にを行うことが可能である。処理速度は, ラベリングと逆運動学解法による全身の関節角計算を含めて3ms程度であり, 実時間処理が実現される。

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人の動きやモノの動きをデータ化する技術であるが注目されている。本研究では，の手法としてPython/MediaPipe を用いることで，高齢者体操ゲームの開発可能性を検討した。によれば，プレイヤーの動作をリアルタイムに確認可能であるが，それとともに，様々なゲーム要素の付加も見込むことができる。本開発で得られた成果は，１）インストラクターによる体操の動作をあらかじめ撮影し，体の各部位と関節の座標および角度を時系列データにすることができた。２）このデータを体操の正しい動作とすることで，Web カメラで撮影されたプレイヤーの動作を点数化することができた。こうして得られた点数をゲームシナリオの中にどのように組み込むかが今後の課題である。

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本研究では動作の可視化において，速度，加速度，筋活動などを反映して，特定部位の移動軌跡の太さや色が変化する手法の提案を目的とする．速度や加速度，筋活動は全身動作の外見から直感的に判断することは難しい．これらの情報は身体動作の制御に必要であり，動作の詳細な分析や，動作の学習のために有用である．全身の動きの映像に筋活動や関節角度，特定部位の軌跡を重畳表示する先行研究はあるが，本稿で提案するような軌跡の線の太さや色で，動きの速度や加速度，あるいは動作に伴う筋肉の活動度合を表現している動作の可視化方法と同様の例は無い．本稿では塗装技能工の技術伝承を適用事例として，可視化結果から熟練技能工の動作方法の特徴が抽出できること，初心技能工の教育用コンテンツへの活用の可能性を述べている．

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人間の身体運動計測技術は，身体運動を解析・理解することを追求するバイオメカニクスの基礎研究，身体運動データ をロボットや CG などのエンターテイメントへ活用する応用開発の基盤である．本解説記事では，これまでの光学式の概要と，その基盤で使われるアルゴリズムがどのようにマーカレス技術に発展してきたかについて解説する．さらに，昨今のコンピュータビジョンや機械学習の発展に伴う技術の最新技術についても紹介する．

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は医療、福祉分野での動作解析に使用されているが、マーカがカメラに映らなかったときマーカの位置情報は欠落する。また、システムは大変高価で設置作業も大がかりになる。 そこで、ＵＳＢカメラでのステレオビジョンで特徴点抽出を用いたと慣性センサを用い、マーカがカメラ画像から消えたときでも３次元座標を得られ、かつ医療、福祉従事者が容易に使用できる新しい動作解析システムを開発する。

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人物の姿勢や動作を推定するに対する需要は高く，センサやマーカーを用いた手法が多く提案・実用化されている．本報告では，非装着・非接触型の技術の開発の一環として，画像から身体の特徴部位を推定する手法を検討する．カメラで取得した人物画像の輪郭線特徴からニューラルネットワークにより身体部位の位置を推定する手法を提案し，その有効性について検討した結果を報告する．

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幼児の音楽的表現における身体的な動きの要素は大きい．本研究では，3D

ーを用いて，筆者考案のMEB プログラムの実践過程における幼児の音楽的表現の動作解析を行い，動きの要素の変化に関する特徴を見い出そうとした．１年間，３歳児４歳児５歳児にMEBプログラムを実践し，その活動段階順に１回ずつ計４回分の音楽的表現における身体的な動きを，MVN システムにより測定した．その取得データについて定量的分析を行った結果，特に骨盤および右手の移動距離および両手間隔の変化に，実践の活動段階・年齢による音楽的表現における動きの要素の特徴的な変化を読み取ることができることがわかった．

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コンピュータビジョンによる人の情報センシング手法開発の一環として，単眼視の簡易なカメラ構成を用いたの構成方法について検討する．対象画像から背景差分法により人物を抽出し，Histogram of oriented gradientsを特徴ベクトルとして用いて，ニューラルネットワークにより人体特徴点位置を推定する手法を提案し，としての有効性について検討する．

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