現在コンピュータによる漢字処理を進める上で,最大の問題点となっている漢字の入力方式について,中国,台湾の現状を紹介した。中国では=音による入力方式,台湾では筆形分解コードによるものを主としてとりあげ,日本語の入力方式との比較をまじえながら,それらの問題点を整理している。同時に,漢字の処理を共通の問題としながら,現代中国語,漢文,そして日本語の処理とでは,様々な点でその性格を異にすること,今後漢字の入力システムを考える上で,そのような点を充分考慮する必要があることなどを論じている。
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