電気泳動
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62 巻, 2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
第68回日本電気泳動学会シンポジウム:保存検体・保存菌株が導く臨床応用
総説
総合論文
  • 前田 浩人, 小林 加奈, 三品 美夏, 渡辺 俊文, 曽川 一幸
    2018 年 62 巻 2 号 p. 43-47
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    慢性腎臓病(CKD)は,多くのネコに発症が認められ,死因の一つとされている.獣医国際腎臓病学会(International Renal Interest Society,IRIS)の分類では,ステージI期およびステージII期におけるCKDを正常なコントロールと比較して,マーカーを用いて正確に診断することは難しい.正常およびステージI期CKDネコにおける尿中アルブミン濃度は6.0±4.5および11.2±8.4 mg/dlであり,尿中トランスフェリン濃度は0.09±0.42および0.52±0.79 mg/dlであった.ROC曲線分析に基づいて,尿中アルブミンおよび尿中トランスフェリンの感度および特異性は,現在使用されているバイオマーカーである血漿クレアチニンレベルの感度および特異度より高かった.いくつかの候補の中で,CKDの最も有望なバイオマーカーとして39.2 kDaタンパク質であるカルボキシルエステラーゼ5A断片に焦点を当てた.カルボキシエステラーゼ5Aフラグメント測定を診断に応用出来るように,我々は,尿中カルボキシルエステラーゼ5Aフラグメントを測定することを可能にする酵素イムノアッセイを開発した.ELISAの性能については,回収率(96.1–106.4%)および同時再現性(3.5–5.1%)および日差再現性(4.8–8.2%)と良好な結果であった.

  • 村上 裕信
    2018 年 62 巻 2 号 p. 49-54
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    地方病性白血病(EBL)は,牛白血病ウイルス(BLV)感染によって引き起こされ,畜産業に甚大な損害をもたらす.しかし,BLV感染の制御は,日本のようにBLV感染が非常に高い地域では困難である.BLVゲノムは高度に保存されているため,ウイルス因子は宿主因子と比較して分析されていない.しかし,感染症の理解において,宿主およびウイルス因子の両方を分析する必要があるため,ウイルス因子,遺伝的変異に焦点を当てた研究を行った.最初に,BLVゲノムにおける突然変異が,ウイルス性状に影響を及ぼすことを実証した.次に,遺伝的多型がEBL発症に関連する可能性があるかどうかを分析し,高および低病原性株が主にEBLおよびEBL未発症牛からそれぞれ分離されることを示した.これらの結果は,BLV伝播性および病原性に遺伝的多様性が関連することを示唆している.これら知見は,強毒株を優先的に排除する新しいBLV制御戦略の基礎的知見になると考えられる.

総説
  • 竹田 志郎, 坂田 亮一
    2018 年 62 巻 2 号 p. 55-58
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    畜産副産物とは家畜をと畜,解体したときに生じる,血液や骨などのことである.また,動物性食品副産物は乳製品,鶏卵製品など動物性食品の製造および加工の時に生じるホエイや卵殻,卵白といったものを指す.これらの副産物は各製品の製造過程において,しばしば廃棄されている.しかしながら,畜産副産物や動物性食品副産物の中には栄養性が豊富であり,生理活性成分を含むことが知られている.そのため,各種副産物の優れた特性を活かし,食品添加物として利用されることがある.本稿では畜産副産物と動物性食品副産物について概説する.また,それらの栄養性と生理活性機能について,著者らの研究成果とともに解説する.さらに食肉製品における,卵白とホエイの食品添加剤としての機能と利用性についても紹介する.

総合論文
  • 前田 浩人, 林 加織, 石毛 崇之, 三品 美夏, 渡辺 俊文, 曽川 一幸
    2018 年 62 巻 2 号 p. 59-62
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/21
    ジャーナル フリー

    近年ネコ飼育頭数の増加傾向に伴い獣医臨床現場においてネコの下部尿路疾患(Lower urinary tract disease (LUTD))を治療する機会が増えつつある中で,原因の特定に至らず治療方針の決定に時間を要する症例も少なくない.中でも下部尿路疾患の2–10%の症例において細菌感染が認められる.MALDI-BioTyper Systemとrapid BACproを応用し,ネコの尿における直接菌種同定を試み,検査の感度及び時間の短縮について検討を行った.本法は,ネコの尿中における細菌種の同定分析を短時間に可能にする方法である.

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