痛風と核酸代謝
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26 巻, 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 山口 聡, 八竹 直
    2002 年 26 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2002年
    公開日: 2012/11/27
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  • 稲井 邦博, 津谷 寛, 高木 和貴, 吉尾 伸之, 今村 信, 上田 孝典
    2002 年 26 巻 1 号 p. 13-18
    発行日: 2002年
    公開日: 2012/11/27
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    骨髄異形成症候群(MDS)と再生不良性貧血(AA)は共に汎血球減少を示す疾患であるが, 骨髄での造血はMDSでは無効造血による過形成, AAでは幹細胞産生障害による低形成とそれぞれ異なる. 本研究では60分間尿中尿酸排泄量(Uua), 尿酸クリアランス値(Cua), クリアランス比(Cua/Ccr)を算出し比較し, 両疾患における尿酸代謝の相違を検討した. MDSはAAに比べSua(6.1±2.8mg/dl vs. 4.1±1.3mg/dl,p<0.01)が高値を示していた.白血球数(6277±6559/μlvs. 2628±1830/μl,p<0.05)はMDSで高かったが,LDH,Scr,Ccrでは差は認められなかった. 尿酸代謝動態のうちCua,クリアランス比に有意の差は認められなかったが, Uua(0.5±0.2mg/kg/h vs.0.3±0.1mg/kg/h, p<0.01)はMDS症例で有意に高値であった. MDSではAAに比較して尿酸産生が高く, これは同疾患にみられる無効造血を反映したものと推測される. またMDSとAAの鑑別に尿酸代謝動態が有用である可能性が示唆された.
  • 水沼 眞紀子, 藤森 新, 小片 絵理, 小片 展之, 河崎 孝弘, 山内 俊一, 鎌谷 直之
    2002 年 26 巻 1 号 p. 19-24
    発行日: 2002年
    公開日: 2012/11/27
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    Lesch-Nyhan症候群(LN症)はhypoxanthineguanine phosphoribosyltransferase(HPRT)の先天的な欠損により起こり, 欧米や日本を中心とした精力的なHPRT遺伝子(HPRT1)変異解析の研究から, LN症に関わる遺伝子変異はHPRT1座に位置する多彩な点突然変異が多数(80%以上)を占めることが明らかとなっている.一方,ゲノムレベルでの大きな欠失や挿入変異は20%以下と考えられているが, 未だ詳細に解析されていない. 我々は先にLongPCR 法を含めた新たな解析方法によって, 日本人LN症患者2例にHPRT1上のプロモーター領域からイントロン1にわたる2,969bpが欠落した同一の欠失変異を同定し報告した. しかし, 2例の患者の血縁関係はゲノムレベルで明らかにされてはいなかった. 今回, この同一変異が起源を同じくするものであるか, あるいは別々に起きたものであるかを明らかにするために, 変異HPRT1と同じく母系遺伝様式を示すミトコンドリア遺伝子(mtDNA)に着目して, mtDNA多型を解析した. その結果,両家系には異なるmtDNA多型を示し, 2例の日本人患者にみられた同一の欠失変異は起源の異なる変異であることが証明できた. ほぼ同時期に全く同一の欠失変異が欧州でも報告されており, Alu配列に関連した2,969bpの欠失変異はHPRT1座の変異のホットスポットに起こった突然変異であることが強く示唆された.
  • 上竹 大二郎, 木村 弘章, 疋田 美穂, 岡部 英明, 五味 秀穂, 市田 公美, 大野 岩男, 細谷 龍男
    2002 年 26 巻 1 号 p. 25-32
    発行日: 2002年
    公開日: 2012/11/27
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    高尿酸血症患者に対するアンジオテンシンII受容体拮抗薬ロサルタンの長期投与における血清尿酸低下作用について検討した. 外来通院中の高尿酸血症患者38名にロサルタンを一日50mg投与し, 48週にわたり尿酸動態を観察した投与開始後, 血清尿酸は7.2±1.1mg/dlより4週で6.7±1.0mg/dlと低下を認め, 48週の長期投与においても6.7±1.1mg/dlと有意に血清尿酸の低下は持続した. その機序として,ロサルタン投与後の尿酸クリアランス, 尿中尿酸排泄分画の上昇から,血清尿酸低下作用は尿酸排泄促進作用によるものと考えられた. 尿酸排泄低下型と産生過剰型に分けた高尿酸血症の病型分類別による検討では,尿酸排泄低下を有する症例では尿酸産生過剰型に比べ, ロサルタンの血清尿酸低下作用がより強く認められ, ロサルタンは排泄低下型高尿酸血症症例において, より有効であると考えられた. また, すでに尿酸降下薬投与をうけている患者に対するロサルタンの追加投与では, アロプリノール,ベンズブロマロンいずれの薬剤との併用においても, 相加的な血清尿酸低下作用を認めた. しかしベンズブロマロンとの併用において, アロプリノール併用時より強い血清尿酸低下作用を示した.
  • 山本 康孝, 園山 一彦, 松原 剛一, 八橋 透, 古瀬 マサ子, 浜田 紀宏, 荻野 和秀, 井川 修, 久留 一郎, 重政 千秋
    2002 年 26 巻 1 号 p. 33-38
    発行日: 2002年
    公開日: 2012/11/27
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    多くの大規模追跡調査により,高尿酸血症は心血管病発症の独立した危険因子である事が示唆されている. また,高血圧患者は高尿酸血症を合併する頻度が高い. 本研究において我々は,鳥取大学付属病院および関連施設(一般病院11施設・診療所12施設)の循環器医34名により6ケ月以上管理されている高血圧患者907名(女性486名・男性421名;平均年齢66.7±10.8歳)の血清尿酸値の管理状況を調査した. 血清尿酸値管理は血圧・脂質管理と比し,治療施行率・各学会ガイドライン目標値達成率が低かった. また, 施設規模別(鳥取大学付属病院(大学病院)・一般病院・診療所)に検討した場合, 大学病院が血清尿酸測定率・治療実施率・治療目標達成率のいずれも最も高く, 診療所では最も低かった. 地域別に検討した場合, 都市部の方が町村郡部に比し目標達成率が良かった. 性別で検討すると, 治療目標達成率は女性の方が良かった. 高尿酸血症を有する患者の共通した背景因子は, 性・腎障害・尿蛋白・心不全・心肥大・肥満・β遮断薬内服・利尿薬内服・喫煙であった. 循環器医による高血圧患者の血清尿酸値管理は幅広い啓蒙活動が行われ, 改善される必要があると考えられた.
  • 2002 年 26 巻 1 号 p. 39-65
    発行日: 2002年
    公開日: 2012/11/27
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  • 2002 年 26 巻 1 号 p. 66-85
    発行日: 2002年
    公開日: 2012/11/27
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