痛風と核酸代謝
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33 巻, 2 号
痛風と核酸代謝
選択された号の論文の28件中1~28を表示しています
総説 1
総説 2
  • 佐藤 正延, 安西 尚彦, 玉井 郁巳
    2009 年 33 巻 2 号 p. 149-162
    発行日: 2009年
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARBs)は血清尿酸値を変動させるが,その影響は誘導体間で異なっている.ARBsによる尿酸値変動機構を解明するため,尿酸排泄及び尿酸生合成に与えるARBsの影響を理解することは重要である. ARBsの中でもロサルタン,プラトサルタンは尿酸再吸収トランスポーターURAT1に対し,阻害及び促進作用を示し,他のARBs(オルメサルタン,カンデサルタン,テルミサルタン,バルサルタン)は阻害あるいは促進作用のいずれか一方を示す.また尿酸分泌トランスポーターOAT3を阻害する可能性も示唆されている.雄性 Sprague-Dawley(SD)ラットの腎皮質より調製した刷子縁膜小胞を用いた検討より,ARBsは近位尿細管細胞の管腔側からの尿酸輸送を変動させることが推察され,雄性SDラットを用いたin vivo試験より,ARBsは尿中尿酸排泄に影響を与え,血清尿酸値を変動させることが示唆されている.またin vitro試験において,キサンチンオキシダーゼによる尿酸生成にARBsは作用しないことより,ABRsは尿酸生合成に影響を与えないと考えられる.これらの結果により,ARBsは腎臓の尿酸排泄を変動させ,血清尿酸値に影響を及ぼすことが推察された.したがって,ARBsが引き起こす腎臓の尿酸トランスポーターの活性変動が,腎臓での尿酸排泄,さらに血清尿酸値に影響を与えていることが考えられ,ARBs誘導体間での尿酸値変動の違いは,腎臓のURAT1, OAT3を中心とした尿酸トランスポーターに対するARBsの作用の違いに起因することが示唆される.
原著 1
  • 陳 峙仰, 山中 寿, 鎌谷 直之
    2009 年 33 巻 2 号 p. 163-169
    発行日: 2009年
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    痛風および高尿酸血症患者は高頻度で高血圧を合併することが知られている.近年いくつかのコホート研究により高尿酸血症は高血圧の独立したリスクファクターと認められているが,高尿酸血症自体によって高血圧が発生するかどうかはまだ議論のあるところである.本研究では,痛風の重症度と高血圧との関連性を検討した.方法は和平医院痛風データベースから26,985名の痛風患者のデータに基づき,高血圧(降圧薬服用歴のあるもの,血圧≧160/95mmHg)の関連因子をロジスティク回帰解析で統計分析した.26,985名の痛風患者のうち,7,152名(26.5%)が高血圧症と判定された.高血圧の関連因子について検討すると,血清尿酸値および発作のあった関節数が高血圧と有意な正相関を示し,既知の関連因子で補正してもその有意性は変わらなかった.痛風の罹病期間,年間発作の回数が7回以上,痛風結節の存在などは高血圧と有意な関連が認められなかった.痛風の重症度と高血圧の関連性を検討したところ,痛風における高血圧には痛風の重症度に関係する一部の因子が関与することが示唆された.
原著 2
  • 井野口 卓, 森脇 優司, 高橋 澄夫, 堤 善多, 華 常祥, 玉置-橋本 知子, 山本 徹也
    2009 年 33 巻 2 号 p. 171-175
    発行日: 2009年
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    HPRT部分欠損症の妊娠女性患者の遺伝子診断や出生前診断の問題点について行った遺伝カウンセリングの結果につき報告する.症例は31歳の女性で,左足関節痛を主訴に来院した.理学所見上は左足関節炎も消退しており,左足関節の腫脹のみで特記すべき異常は認められなかった.血液生化学検査にて,血清尿酸値 8.8mg/dL,1日尿中尿酸排泄量1053mg/dayであったことから,尿酸産生過剰型痛風と診断した.著明な高尿酸血症および若年女性であることから,先天性プリン代謝異常症が疑われた.PRPP合成酵素,HPRT酵素活性を測定した結果,HPRT部分欠損症と診断した.本例はHPRT部分欠損症が明らかになったのちに妊娠が判明したため,遺伝子診断,妊娠継続の可否,出生前遺伝子診断,など様々な倫理面の問題が生じることとなった.遺伝カウンセリングの結果,当人の遺伝子診断は行ったが,胎児の出生前診断は行わず,妊娠を継続することになり,その後,無事に双子女児を出産した.先天性遺伝子異常を有する女性の妊娠と出産,出生前遺伝子診断などに対して行った遺伝カウンセリングについて報告する.
原著 3
  • 木村 徹, 安西 尚彦, JUTABHA Promsuk, 三浦 大作, 遠藤 仁, 櫻井 裕之
    2009 年 33 巻 2 号 p. 177-183
    発行日: 2009年
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    ヒト腎臓の尿酸輸送は,その排泄低下が高尿酸血症発症と関連するため臨床的に重要である.2008年に,我々はグルコーストランスポーターファミリーSLC2A9の遺伝子産物が電位依存性尿酸排出トランスポーターURATv1であることを見出した.同遺伝子に変異を有する患者が腎性低尿酸血症を示すこと,またヒト腎臓においてURATv1は主に近位尿細管基底側膜に存在することから,管腔側でURAT1が尿細管中から取込んだ尿酸の基底側における血管側への出口がURATv1であることを示唆した.そこで我々はURATv1を標的とする新規高尿酸血症治療薬創製を目指し,URATv1による尿酸輸送特性の更なる解析を行った.In vitro 転写法により作成したURATv1 cRNAを,アフリカツメガエル卵毋細胞に発現させURATv1による尿酸の細胞内取込みを測定した.RI標識尿酸の卵母細胞からの排出実験には,cRNA発現卵毋細胞へのマイクロインジェクション法による基質の注入を行い,一定時間経過後の細胞内外の尿酸量を測定し,排泄率を計算した.URATv1による尿酸取込みは,細胞内の酸性化およびアルカリ化により増加したのに対し,その尿酸排出は細胞外pH変化による有意な変化を認めなかった.しかしURATv1による尿酸排出は,細胞外溶液のイオン組成をNa+からK+に置換することにより,またCl-からグルコン酸に置換することにより減少した.またURATv1による尿酸輸送は,尿酸降下薬のベンズブロマロンとNSAIDのインドメタシンによる強い抑制を受け,尿酸降下薬のプロベネシドの抑制は軽度であった.ベンズブロマロンによるIC50は44.4μM,インドメタシンによるそれは56.0μMであった.URATv1の尿酸輸送特性は,URAT1のそれとは異なることから,URATv1は新規尿酸降下薬の分子標的となる可能性が示唆された.
第42回日本痛風・核酸代謝学会記録
特別講演
教育講演
受賞講演
シンポジウム 1 司会の言葉
シンポジウム 1-1
シンポジウム 1-2
シンポジウム 1-3
シンポジウム 1-4
シンポジウム 1-5
シンポジウム 2 司会の言葉
シンポジウム 2-1
シンポジウム 2-2-1
シンポジウム 2-2-2
シンポジウム 2-3
シンポジウム 2-4
報告会 1
報告会 2
報告会 3
報告会 4
報告会 5
ランチョンセミナー I
ランチョンセミナー II
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