教師学研究
Online ISSN : 2424-1598
Print ISSN : 1349-7391
25 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 滝川 弘人
    2022 年 25 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2022/03/31
    公開日: 2024/02/20
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿の目的は,女性教師の多忙期の語りから新たな女性教師像を見出すことである。1年半に亘る調査期間の中で収集した 1940 年代に教職に就いた 11 人の元女性教師の語りから,多忙感の語り方の特徴を,通勤時間と自転車の役割,緩やかな学校の時間,助けられた人間関係に分類した。元女性教師の語り方の特徴を分析することで,ゆとりを生み出し学校の時間を作り,ネットワークの結び目となった新たな女性教師の姿を見出した。語りは過去の回想に留まらず,過去と現在の多忙感が比較され,現代の多忙に対する示唆を含んでいた。教師の多忙感は質的に大きく変化し,多忙感はバーンアウトや早期退職を生み,教師の多忙は社会問題となっている。多忙感の解消のためには,今後もかつての教師のコミュニティーで交わされた多忙感の語り方を分析し,教師の多忙感の問題を解いていかなければならない。
  • 田中 千尋
    2022 年 25 巻 1 号 p. 11-20
    発行日: 2022/03/31
    公開日: 2024/02/20
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,看護教員の資質・力量形成に関する先行研究を整理し,今後の課題を明らかにすることである。医学中央雑誌Web 版(ver.5)を用いて,2005 年から2019 年までの15 年間の文献を「看護教員」「資質」「力量形成」「能力」をキーワードとして抽出した国内の45 文献を分析対象とした。その結果,看護教員の資質・力量形成は【看護教員の学ぶ姿勢とキャリア観】【教育実践能力】【看護実践能力】【臨地実習指導】【看護や教育の経験】【サポートネットワークの存在】【継続的な研修の機会】【様々な困難】の 8 つのカテゴリーから構成された。わが国における看護教員の資質・力量形成に関する文献調査の結果から,人格的側面も含めた力量形成に着目する重要性をふまえ新任期から連続した継続教育のしくみをどのように考え,充実させていくべきか検討していく必要性が示唆された。
  • 四方田 健二, 滝浪 常雄, 藤井 真吾
    2022 年 25 巻 1 号 p. 21-30
    発行日: 2022/03/31
    公開日: 2024/02/20
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は、「#教師のバトン」プロジェクトのTwitter投稿内容を分析し、教師の働き方に関する投稿内容を検討することであった。2021 年 3 月 26 日から 4 月 30 日までの「#教師のバトン」のハッシュタグを付した46,305 件の Twitter 投稿内容を収集し、KH Coder による量的内容分析と質的内容分析により分析を行った。投稿の中心的な内容は、労働環境の改善、勤務時間、部活動指導、保護者対応、授業準備、文科省のプロジェクトに関する内容に分類された。教師の魅力については、子どもと共に成長できる喜びや創造的な仕事内容、安定した身分などが示された。働き方の改善の事例については、業務の精選、勤務時間の適正化、ICT 活用等の業務の見直しの取り組みが進みつつあることが示された。一方、勤務時間管理および部活動ガイドラインの形骸化、改革に消極的な教師文化により停滞している実態も示唆された。
  • 北川 明
    2022 年 25 巻 1 号 p. 31-51
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/02/20
    ジャーナル オープンアクセス
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