本研究の目的は、「#教師のバトン」プロジェクトのTwitter投稿内容を分析し、教師の働き方に関する投稿内容を検討することであった。2021 年 3 月 26 日から 4 月 30 日までの「#教師のバトン」のハッシュタグを付した46,305 件の Twitter 投稿内容を収集し、KH Coder による量的内容分析と質的内容分析により分析を行った。投稿の中心的な内容は、労働環境の改善、勤務時間、部活動指導、保護者対応、授業準備、文科省のプロジェクトに関する内容に分類された。教師の魅力については、子どもと共に成長できる喜びや創造的な仕事内容、安定した身分などが示された。働き方の改善の事例については、業務の精選、勤務時間の適正化、ICT 活用等の業務の見直しの取り組みが進みつつあることが示された。一方、勤務時間管理および部活動ガイドラインの形骸化、改革に消極的な教師文化により停滞している実態も示唆された。
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