日本女子体育連盟学術研究
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2003 巻 , 20 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • アメリカにおける公演批評文から
    細川 江利子
    2003 年 2003 巻 20 号 p. 1-24
    発行日: 2003/11/01
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    ケイ・タケイ (Kei Takeil939-) は, 1967年に渡米して91年に帰国するまでの20年間に渡って, ニューヨークを拠点に活動した舞踊家である。その代表作は《ライト (Light)》というシリーズで, 1969年から96年にかけて31のパートが創られている。
    本論文では, アメリカにおける公演批評文52件を手がかりに, ケイ・タケイの作品《ライト》の特性を明らかにすることを目的とした。その結果は以下の通りである。
    1.《ライト》には, 苦闘 (struggle) に満ちた人物の旅 (journey) を歩み続ける人間たちの様々な状況が描かれている。
    2.全体として, 原始的 (primitive) 質を帯びている。
    3.各パートには中核となるモチーフがあり, 《ライト》はありのまま (stark), 視覚的 (visua1), 隠喩的 (metaphorical) で, 観る者のイメージを喚起する。
    4.各パートは独立していながらも類似しており, 《ライト》は首尾一貫したシリーズである。
    5.アメリカの批評家たちは, 特に, 《ライト》のテーマや, イメージを喚起する隠喩的手法に独自性を認めていた。
  • 高野 牧子, 小田 ひとみ
    2003 年 2003 巻 20 号 p. 25-40
    発行日: 2003/11/01
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    本研究では, 5歳児を対象に, 創造的な身体表現について2つの指導法を実践し, それぞれの指導法の特性を明らかにした。第一の指導法は《動きあそび》であり, 動き体験を先行し, イメージ表現へ向かう [バランスあそび] を実施した。第二の指導法は《変身あそび》であり, [風船] を題材とした。《動きあそび》では幼児の行動エレメントは終始, 活動に集中していることを示し, 一人一人が様々な動きを創造することができ, その動きから適確にイメージを感じることができた。一方, 《変身あそび》では途中, 集中していない行動エレメントが出現したが, 友達同士で協力して動きを工夫するような群表現へと展開していった。これは子ども達が風船のイメージを共有していたから, 友達同士で協力して表現することが容易だったと考えられる。以上より, 両指導法の特性を生かし, 組み合せながら, 指導を行うべきである。
  • 八木 ありさ
    2003 年 2003 巻 20 号 p. 41-54
    発行日: 2003/11/01
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    このほどスタートした, 日本の協会における資格認定事業をさらに充実したものにする上での示唆を得る事を目的として, ドイツにおけるダンス・セラピーおよびセラピスト養成の現状について調査・検討を行った結果, 以下の知見を得た。
    ダンス・セラピーとしての名称, 概念の整理はアメリカで行われたが, ダンス・セラピー創始第1世代へのドイツ語圏の心身文化の影響は大きく, ダンス・セラピーはその源流をドイツに求めることができると考えられる。
    ドイツ国内に設立されているダンス・セラピー推進組織は, 連携関係を持っている8つの団体と, それ以外に大きく分かれている。しかしこれらの位置づけは全て並列で, 日本における関連組織の縦並び化傾向とは異なり, それぞれに自由に活動をしている。活動領域は主に病院, 福祉施設等で, 個人開業は困難である。国内には少なくとも100人の認定ダンス・セラピストが存在するが, 詳細な情報はまだ取りまとめられていない。
    ドイツにおけるダンス・セラピスト職能団体BTDでは資格認定事業を行っており, アメリカの資格養成プログラムを参考とした規定を設けている。資格養成課程に対する基本的な要請は規定に明確であるが, 年限をはじめその実際の運用には推進団体ごとにかなりの多様性が認められた。特に, DGTではゲシュタルトセラピー, ZTTでは家族療法, DATITではユング派の象徴と分析など, 基盤とする臨床心理学派によって, 履修される各論には違いが見られる。また, 臨床実習は共通に重視されて, 丁寧にとりくまれている一方, 個々人のダンストレーニングについては, 後で証明を求める程度から毎週のプログラムの中できちんと組織化しているところまで, 格差が認められた。
  • 足利南高等学校総合学習「歌舞伎講座」を事例として
    小林 ゆい
    2003 年 2003 巻 20 号 p. 55-65
    発行日: 2003/11/01
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 日本の伝統芸能を学校教育の中で体験的に学ぶ可能性とその課題を探ることにある。本研究では, 足利南高等学校で行われた歌舞伎授業の調査を行った。また, 伝統芸能を学校教育の中で学ぶ際の学習効果と問題点について7人の学校教員, 9人の伝統芸能実演家, 6人の研究者・学識経験者への聞き取り調査を行った。
    調査結果より日本の伝統芸能を学ぶことによって, 生徒が日本文化全体に興味をもつようになる学習効果が確認された。しかし, 授業の開講にはいくつかの大きな問題が存在することが明らかとなった。第一に金銭的な問題, 第二に学校教員にとって指導者として協力をしてくれる実演家を探すことが困難な問題, 第三にこれらの特別な授業カリキュラムを作成しにくい問題である。今後これらを解決するためには, 金銭面, 実演家の窓口, 授業カリキュラム作成について援助をする公的な機関の存在が必要であることが考えられる。
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