日本女子体育連盟学術研究
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2009 巻 , 25 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 中村 久子, 高橋 和子
    2009 年 2009 巻 25 号 p. 1-12
    発行日: 2009/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    本研究は, 「阿波踊り」の教材化に向けて, 熟練指導者による「阿波踊り」を体育指導者に体験してもらい, 踊りのイメージと踊り方に対する意識調査を行うとともに, 徳島県内教員の「阿波踊り」指導実態を調査研究した。さらに, 熟練指導者の指導言語を採取し, 指導内容 (技能) と効果的な指導法を探るための実践研究を行った。調査研究の結果から, 「阿波踊り」は楽しく, リズミカルで明るい踊りであることと, 踊りを覚えてリズムに乗って踊ることは簡単であるものの「手の動き」や「手足の動作の協応」は難しく, 学びたい意欲を喚起する学習内容を内包している踊りであることが明らかになった。実践研究からは, 基本の踊り方の指導順序として, 「リズムに乗ること」を習得させた後に, 「姿勢」「足のステップ」「手の動き」「手足の動作の協応」を指導することと, 応用的なものとして「男踊り」と「女踊り」を指導するという順序性が明らかになった。これらの結果を踏まえ, 「阿波踊り」を教材化する上で必要な技能と段階的な指導試案を, 初歩的な段階から応用的な段階に至るまで提示することができた。
  • 八木 ありさ
    2009 年 2009 巻 25 号 p. 13-23
    発行日: 2009/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    本研究では, 即興表現を中心素材とするダンス・セラピーにおいて, より高いセルフ・モニタリングや価値 ある自己, 肯定的な自己を体験し, またこれを保つことへの動機づけを獲得してゆくことを検証しようとした。方法として, 援助技術系資格養成課程で, 実技科目「ダンス・セラピー」を受講する者に対して, 「セルフ・モニタリング・スケール」「自己肯定度インベントリー」の評定を求め, その変化を測定した。
    その結果, ダンス・セラピーの体験前後で, 「セルフ・モニタリング尺度」の構成因子中, 「他者指向性」得点が上昇し, 1回および数週間にわたるダンス・セラピー参加の前後で「自己肯定度インベントリー」得点が有意に改善していたところから, 本研究におけるダンス・セラピーの体験では, 肯定的な感情や気分を仲間と共に経験する中で, 他者との関係での自己のありようを探り, またこれを肯定する受容的態度が増すことが明らかになった。
  • 柳瀬 慶子
    2009 年 2009 巻 25 号 p. 25-37
    発行日: 2009/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    本研究では, 西村の現象論を用いて, 表現運動の授業において子どもたちが「踊っているということ」はどのように捉えられるのか, また「踊っているということ」に見られる「他者関係」を見極めることによって, 表現運動の授業づくりの視座を提出することを目的とした。
    その結果, 「踊っているということ」は, 1つの関係であり, 「他者関係」の応答を生起させることによって成り立つということが明らかになった。そこに参加する子どもは, 「踊らされる存在」になったり, 「踊る存在」になったりしながら, 他者と相互主体の関係にあると考えられた。また, その「他者関係」の変容過程では, 「融合関係」「応答関係」「共感関係」が見られた。このような関係性をどう生起させるかということが, 今後の表現運動の授業づくりにおける視座になると考えられた。
  • 渡部 かなえ
    2009 年 2009 巻 25 号 p. 39-46
    発行日: 2009/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    閉経後骨粗鬆症の予防は高齢女性のQOLの維持・増進のための重要な課題である。本研究は, 更年期の閉経前から閉経後数十年を経ている女性の骨密度の変化動態を音響的骨評価値を用いて調査し, 閉経後骨粗鬆症の予防対策を検討することを目的として行った。調査の結果, 骨評価値の変化動態と最も明確な相関が見られたのは年齢であった。また月経の有無で, 年齢と骨評価値の回帰直線の傾きには大きな差があった。骨評価値の絶対値は閉経後の方が低かったが, 低下速度は閉経前の方が急激であった。閉経に向かっての骨量の急激な減少をいかに抑制するかが, 閉経後骨粗鬆症予防のキー・ポイントであった。一方, 肥満者は対象群に比して骨密度が高いという欧米での報告とは異なり, 本研究の被検者の場合, 体重やBMI, 体脂肪率と骨評価値には相関はなかった。牛乳・乳製品の摂取量とも相関はなかった。日本人女性の体質や生活習慣・生活様式は欧米人女性とは異なることが差異の理由と推察される。以上のことから, 閉経後骨粗鬆症の予防対策と啓発活動は閉経前の女性も対象とする必要があり, 危険性のある潜在的な患者のスクリーニングには更年期前からの定期的な痩せ・急激な体重減少の判定と, 牛乳や乳製品だけでなく1日のカルシウム摂取量の判定を加えることを提言する。
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