現行のアスファルト舗装設計手法(以下,T
A法)では,舗装各層の厚さは路床の設計CBRと総通過10トン換算軸数から定めたT
A値(等値換算厚)に基づいて決定されている.しかしながら,表層の高機能舗装化に伴い,設計手法や設計基準が作成された当時と比較して,アスファルト舗装の劣化環境は大きく異なっており,実務においてT
A法に基づく設計の妥当性が疑問視されてきている.本研究ではT
A法を採用した場合に生じる劣化寿命誤差について分析する.具体的には,高速道路を対象としたFWD調査データを用いて混合マルコフ劣化ハザードモデルを推定する.ハザード率と異質性パラメータの推定値を用いて劣化速度が特異な道路区間を抽出し,それらの道路区間とT
A法において考慮されなかった要因との関係について分析する.
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