本研究では、GISと国勢調査、経済センサス等の統計情報を用いて食品廃棄物の発生源及び発生量の検討を行い、富山県内における食品廃棄物発生量分布の把握を行った。
県内における一般廃棄物系食品廃棄物の発生量は家庭系と事業系において、それぞれ、104,390t、42,456tとなった。発生量の分布は平野部の市街地等、人口が集中している地区を中心に発生していた。
県内における産業廃棄物系食品廃棄物の発生量は、8,884tと推計された。その分布は全県的に広がっているものの、郊外において局所的に大量の食品廃棄物が発生している地区が見受けられた。また、産業廃棄物系食品廃棄物の発生量においては、産業廃棄物実態調査結果と本手法による推計値の間で差が見られた。この原因は、一部の企業における産業廃棄物の本来の区分と異なる取り扱いと、食品製造業以外の業種からも動植物性残さが排出されていたことによるものであった。
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