正常人(C群:10名)と脊髄麻痺(P群:弛緩性麻痺6例)および脳卒中片麻痺(H
1群:筋緊張亢進11例、H
2群:著明亢進4例)における下肢振り子試験を加速度計を用いて仰臥位と坐位で測定した。えられた加速度の減衰曲線より、最大振幅(1)と静止までの時間(t)よりl/tを求めた。
l/tはP群、C群、H
1群、H
2群の順に大きくなる傾向を示した。仰臥位と坐位のl/tは、C群とP群には一定の傾向は見られなかった。しかし、H
1群とH
2群では坐位よりも仰臥位の方が有意の差が大きかった。しかも、このl/tの変化は、ほぼ同じ傾向を示した。
以上のことから、筋緊張の亢進した患者における下肢振り子試験では、仰臥位での測定が重要な所見となると考えた。
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