Sago Palm
Online ISSN : 2758-3074
Print ISSN : 1347-3972
16 巻, 1 号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
研究・調査報告
  • 木村 園子ドロテア, 松村 昭治, Lina S. B., 井倉 将人, 岡崎 正規, Quevedo M. A., Loreto A. B ...
    2008 年16 巻1 号 p. 1-9
    発行日: 2008年
    公開日: 2023/07/06
    ジャーナル フリー
     本研究ではタロイモとの混植条件にあるサゴヤシの初期生育に及ぼす窒素肥料の影響を3種の肥料を3段階で施用することによって解析した。緩効性肥料のMeister 40 (M40)、Meister 70 (M70)および尿素を供試し、施肥量は50 kg N ha-1、100 kg N ha-1および150 kg N ha-1とした。サゴヤシの植物高および葉数を2005年7月25日から2006年12月20日まで定期的に測定し、一定期間における植物高の変化率を生長速度と定義して解析を行った。タロイモの収量は2006年1月5日〜12日に調査した。
     混植されたタロイモの乾物収量は1637〜2080 kg ha-1であった。窒素吸収量は施肥区でコントロールより高い値となったが、個体差が大きく有意な違いは認められなかった。サゴヤシについても移植時の違いが大きく、肥料の種類およびóハが植物高および葉数に及ぼす有意な影響は認められなかった。しかし、第1期(2005年7月25日〜2005年11月30日)および第3期(2006年7月26日〜2006年12月20日)の生長速度は施肥量が多いほど小さくなる傾向があり、その傾向は特に緩効性肥料で顕著であった。第2期(2005年11月30日〜2006年7月26日)と第3期の成長速度は27〜87 cm 半年-1であり、8〜31 cm 半年-1であった第1期に対して大きかった。サゴヤシの生長速度はコントロールと比べ窒素施肥量が150kg N ha-1では阻害されたが、50 kg N ha-1では促進された。
  • 渡辺 彰, 角田 憲一, Purwanto B.H., 楊 和順, 安藤 豊
    2008 年16 巻1 号 p. 10-15
    発行日: 2008年
    公開日: 2023/07/06
    ジャーナル フリー
    熱帯泥炭土壌からのメタンおよび二酸化炭素(CO2)フラックスを移植後年数の異なる(3、5、7年)サゴヤシ栽培区および各区に隣接する二次林において比較した。メタンおよびCO2フラックス速度には日中有意な変化は認められなかった。サゴヤシ栽培土壌および二次林土壌からのメタンフラックスの平均値は25—44および23—30 μg C m-2 h-1であった。サゴヤシ栽培各区と隣接二次林との間にはいずれもメタン発生量に差は認められなかった。また、移植後年数やそれに伴うバイオマスの違いは、サゴヤシ栽培区間におけるメタンフラックスの差の主原因ではなかった。一方、サゴヤシ栽培土壌および二次林土壌からの平均CO2フラックスは43—88および44—64 mg C m-2 h-1であった。移植後3年目のサゴヤシ栽培土壌からのCO2発生量は隣接二次林土壌からのCO2発生量を上回ったが、移植後5年目および7年目のサゴヤシ栽培土壌からのCO2発生量は移植後3年目のサゴヤシ栽培土壌からのCO2発生量よりも少なく、隣接二次林土壌からのCO2発生量との間に差は認められなかった。
feedback
Top