観光学評論
Online ISSN : 2434-0154
Print ISSN : 2187-6649
10 巻, 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 米国人による占領下日本旅行記の対面相互作用論的分析
    遠藤 理一
    2022 年10 巻1 号 p. 3-15
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー
    本稿は占領下の日本に滞在した米国人が執筆した旅行記を取り上げ、そこに描かれた米国の人々による日本の人々との接触を対面相互作用の観点から分析することで、米国が彼らに期待した「非公式の外交官」の役割にとどまらない行為や経験を浮き彫りにする。そのうえで、彼らの対面相互作用にみられる「不安定な共感」の可能性と問題を考察する。
    現地の人々とのコミュニケーションと共感を描いてきた冷戦期米国のアジア旅行記は米国の国際協調戦略と共犯的であると指摘されてきたなかで、本稿は個人の行為・認識における他者の重要性と自己の可変性を重視する対面相互作用の観点より旅行記の読み直しを行った。旅行記の著者たちは対面する日本の人々のまなざしを意識しながら行為を行っており、米国が占領者に求めた「非公式の外交官」の役割は必ずしもうまく遂行されなかった。むしろ対面相互行為は自他の立場性への気づきを通じて、著者たちに占領軍や占領改革への批判的視点を獲得させる契機にもなっていた。しかしそうした「不安定な共感」が生じるきっかけとなったディスコミュニケーションは、場合によっては日本の人々に対するステレオタイプを強化する契機でもあった。
  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)以後の観光研究
    遠藤 英樹
    2022 年10 巻1 号 p. 17-29
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー
    新型コロナウイルス感染症において変異種ウイルスが世界中に拡散し、さらに私たちを大きな脅威に陥れる状況のなか、観光は一層大きな危機におちいっている。観光客であふれかえっていたはずの各国の都市に、海外観光客のすがたはほぼ見られなくなった。こうした状況のもとで«観光を研究すること»=«ライティング・ツーリズム»とは、いかなる意味や可能性をもっているのだろうか。本稿はこのことを問う。それは、かつて文化人類学の領域で、ジェイムズ・クリフォードたちが1986年に出版した『Writing Culture: The poetics and politics of ethnography』(邦題『文化を書く』)において議論しようとした問いを越えたものとなるだろう。
  • コロナ禍におけるオンラインツアーの事例研究から
    渡部 瑞希
    2022 年10 巻1 号 p. 31-45
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー
    新型コロナウイルスが深刻化した2020年以降、観光業界では「リアル旅=移動と対面を伴う観光」とそれに対峙する「非リアル旅=オンラインツアー」という新たな枠組みで旅を認識するようになった。確かに、オンラインツアーは実際の観光の場を非物質化した仮想空間であるため、非リアル旅という理解は一理ある。しかし、それではオンラインツアーは「疑似イベント」や「虚構空間」に還元されることとなり、オンラインツアーのもつ多様な価値や複数の方向性へと進化する様相を明らかにすることができない。
    そこで本稿では、人間と非人間の相互実践やネットワークから還元主義を是正しようと試みるアクターネットワーク理論(Actor Network Theory、以下、ANT)と、不在のエージェンシーという視座を用いて、オンラインツアーがリアルと非リアルの異種混交的なアソシエーションによって方向付けられ、価値付けられる実態を明らかにする。具体的には、リアルと非リアルが「反転」、「結合」、「溶解」する様相を3つの事例から論じる。こうした本稿の主張は、実際の観光の場における真と偽、リアルと非リアルを明確にわけてきた従来の観光人類学に一石を投じるものである。
  • 観光・ホスピタリティマネジメント分野の研究動向分析から
    永井 隼人
    2022 年10 巻1 号 p. 47-61
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー
    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックは、世界の観光関連産業に大きな影響を与えている。観光研究者は、パンデミックの初期段階からこの危機に対応するための国際的な議論のプラットフォーム構築に向け活発に活動しており、国際ジャーナルでは既に多くの論文が発表されている。そこで本研究では、観光研究の主要な一分野である観光・ホスピタリティマネジメント分野の国際ジャーナルで発表されたCOVID-19と観光に関連する論文を対象に、テキストマイニングの手法を用いて研究動向を探索した。データベースから抽出された242編の論文を分析した結果、観光関連産業の雇用や人材、パンデミック下での旅、COVID-19後の観光など、多様なテーマの研究が様々な国で展開されていること、またジャーナルによる傾向の違いも明らかになった。一方、日本国内から当該分野の国際ジャーナルでの研究発表は限定的であった。今後も多くの論文発表が予想されることから、本稿では今後の研究課題についても議論した。
  • 橋本 和也
    2022 年10 巻1 号 p. 63-67
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー
  • エリアスタディの観点から
    藤巻 正己
    2022 年10 巻1 号 p. 69-72
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー
  • 観光ビジネスとリスクをめぐる多面的考察
    市野澤 潤平
    2022 年10 巻1 号 p. 73-75
    発行日: 2022年
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー
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