ミートボールについて, 水とデソプソの添加量を変えて, その適量を求めた. 試料の官能特性値と機器測定による物性値から, 水とデソプンの効果を最小自乗分散分析した. また, 両測定値間を重回帰分析し, 肉調理品のテクスチャーとして重要な因子と考えられる「やわらかさ」の測定法を検討した. さらに組織と官能特性値の関係を光顕と電顕によって調べた. 1)挽き肉に, 水とデンプソの添加は, 単独で利用するより, 併用する方が, ミートボールを, よりやわらかく, 水っぼく, きめ細かくし, 好ましいものとした. 2)最小自乗分散分析によるミートボールの水とデンプソの要因効果は,極めて高いことが示された. 3)重回帰分析から, ミートボールの物性を測定した機器の測定値の内容が, 確認された. そして針入度とレオメーター測定値で, ミートボールの物性の全変量の大部分が推定されることがわかった. また, 得られた推定式は, いずれも有意(P<0.01~0.05)な回帰性が得られた. 4)組織と官能特性値の関係は, 光顕では, PAS染色により, ミートボール中のP, S.やW.F.は, 15%加水することによって, デンプンの多くが, 膨潤,糊化し, 変形破壊しているのが観察された. 電顕においては, このデンプンの変形破壊が, 流動的な粘りを形成しているように観察された. そして, その組織の変化が, テクスチャーに影響するものと思われた.
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