リメディアル教育研究
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2 巻 , 1 号
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【研究論文】
研究資料
  • 津田 晶子
    2007 年 2 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    本研究では,大学英語のリメディアル教育の現状と課題を探るため,九州地区の3大学で,再履修クラスの学生134名を対象に,質問票調査を実施した。当調査のうち,「英語再履修クラス在籍の学生の多様性(第一言語,英語資格試験取得状況,大学入試の種類と英語の試験科目の有無)」「学生の再履修クラスに対する態度(再履修原因に対する自己認識,英語再履修クラスに対する意見・感想)」の2点について扱った。調査の結果,再履修学生は再履修の原因を自覚しているものが多く,その理由として,出席日数不足,定期試験の点数不足を挙げる学生が多かった。また,再履修クラス内の学生の英語レベルの多様化も,明らかになった。
  • -学生を「学び」の主体とする学習支援システム-
    森 茂利
    2007 年 2 巻 1 号 p. 7-12
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    本学に入学してくる学生の英語能力には著しい格差がある。通常,学生間にこうした学力差がある場合,能力別クラスが考えられるが,本学では,それとは異なる方法でこの問題に対応している。クラス制を廃し,英語の4技能に関わる教材とその担当教員が教室別に配置され,学生は,授業時間内に何をどの程度行うかを各自決め教室を回る。また,学生が自己の学習状況を常に自己確認できるように,評価基準およびそれと個々の学習との関係が明確化されている。本稿では,こうした本学での試みを紹介し,合わせて,とりわけ学習意欲の低い学生に対応する授業形態を構築する際の基本要件に言及する。
  • -習熟度が低い学生のリスニング力向上を目指した授業改善から-
    壁谷 一広
    2007 年 2 巻 1 号 p. 13-18
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    桜の聖母短期大学英語学科の二年次の選択科目で行った英語の習熟度が低い学生のリスニング力向上を目指して行った授業改善についての報告である。リメディアル教育の観点から行ったディクテーションとシャドーイングを中心とした二段階の改善の成果は英語力の目安となるTOEIC®の得点に明確に反映されることはなかったが,改善の中で学生の満足度の向上や自律学習を促す効果が認められた活動を,アンケート,TOEIC®の得点およびディクテーションの得点の分析とともに紹介している。
  • -入試区分, 学習時間との関係-
    甲斐 雅裕
    2007 年 2 巻 1 号 p. 19-24
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    東京工芸大学工学部では,2003年度から新入生全員を対象に5教科の学力調査と高校までの学習等についてのアンケート調査を行ってきた。2003年度〜2006年度までの各教科の平均点は低下し続けている。入試区分別に比較してみると,推薦入学試験で入学した新入生の平均点は一般入学試験で入学した新入生の平均点よりも5教科全体で低い。アンケート調査の結果から,大学入学前の1年間(高校3年時)の学習時間が多いほど,学力調査の平均点が高くなることなどが明らかとなった。
  • 佐々木 冠
    2007 年 2 巻 1 号 p. 25-30
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    札幌学院大学では,アカデミック・スキルを教授する科目「論述・作文」を高い非常勤依存率のもと少人数クラスで運営してきた。しかし,非常勤依存率の高さに起因する様々な問題が2004年に明らかになり,多人数クラスへの移行により非常勤依存率を下げ,責任ある教育体制を実現することになった。30名に1名教育指導員を配置することにより、多人数クラスでも学生の文章への添削が可能な体制を構築した。本稿は多人数クラスへの移行の経緯の報告である。
  • 中西 千春
    2007 年 2 巻 1 号 p. 31-36
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    近年,同じ大学・学部・学科の新入生間の基礎学力幅が増大している。本研究の目的は,学生間の英語熟達度格差の著しい大学で,英語授業のカリキュラムとシラバス作成をするための基礎調査として,英語熟達度上位群と下位群学生の実像を4つのアンケートを通じて把握することである。アンケートの結果,学生は授業外で積極的に学習をしないものの,英語熟達度の上下に関わらず,英語を上達させたいと考えていた。英語熟達度上位群は,相手を意識し,構成を考えながら英語で自己表現をしており、日本語で書く際にも記述量や具体性において,下位群と大きく異なっていた。こうした上位群の特徴を下位群が獲得できるようにカリキュラム・シラバス作成において工夫をする必要がある。
  • -強制選択式記述法による調査-
    小山 義徳
    2007 年 2 巻 1 号 p. 37-42
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    本研究はリメディアル講座を受講している学生の学習動機を明らかにすることを目的とした。その結果今回の調査に協力してくれた学生全体の傾向として,「新しいことを知りたいという気持ちから」といった学習内容の重要性を重視する動機に同意する学生の割合は比較的高いが,「仲間から尊敬されるため」といった学習内容とはあまり関係のない動機に同意する学生の割合は低いことが分かった。また,個々の学生の自由記述から,「勉強ができなくても生きていける」など,学生の中にはそもそも勉強の必要性をあまり感じていない者や「勉強ができると友達ができない」など,勉強ができることが負の価値観を持つ学習環境で勉強をする学生がいることが明らかになった。
  • -大学新入生を対象とした数学・理科に関する学力診断テストの結果に基づいて-
    大久保 敦, 枡田 幹也, 坪田 誠
    2007 年 2 巻 1 号 p. 43-48
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    入学前後にプレースメントテスト等の学力診断テストの実施さらにその結果に基づく補習授業や習熟度別クラス編成による授業の実施など,補習教育の実施が各大学で普及してきている。しかし,補習教育を実施する場合,「誰に」「何を」「どのように」補習するのかという,最も基本的な問題についての研究の蓄積は極めて乏しい状況にある。特に学力診断テストの不正解解答には,その後の学習指導につながる貴重な情報が隠されていると予想している。そこで,公立総合大学理系学部の平成18年度入学者を対象に,数学および理科の学力診断テストを行い,さらに学力診断テストと連動した質問紙調査を行った。この質問紙調査は学力診断テストの不正解解答の原因を分析することを意図して設計した。これらの結果をもとに,学力診断テストの得点を基にクラス分けをした集団の構成を推定することを試みた。
教材解説
  • 間中 和歌江
    2007 年 2 巻 1 号 p. 49-52
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    本稿では,所属大学において2006年度よりカリキュラムに加えられた「大学スタート英語」という授業の実践報告を行いながら,大学生に対する英語の基礎演習授業のあり方の一つを提案する。とかく基礎演習というと中学高校での習得事項の復習になりがちであるが,学習者が大学という環境に身を置きながら基礎を復習していくことへの精神的ハードルは高いものといえるだろう。大学生が抵抗なく既習のはずの学習事項に対峙し,曖昧な理解を克服させる演習授業を考える。いかにやる気を起こさせ,それを持続させ,基礎事項の定着を見とどけるかに焦点をしぼった授業実践について報告する。
  • -文章表現活動に対する意欲を高める授業の実践報告-
    塚越 久美子
    2007 年 2 巻 1 号 p. 53-56
    発行日: 2007/03/31
    公開日: 2017/06/01
    ジャーナル フリー
    本稿では,大学1年生を対象とした文章表現の授業実践例を紹介する。授業の導入部分で映像を使った文章表現活動をすることにより,集中力を高め,文章を書くことが不得意な学生にも文章表現への意欲を持つきっかけを作ることが目的である。実践の結果,文章表現の楽しさを見つけ,苦手意識が軽減された学生が多く見られた。映像を利用した教材は,活字嫌いの学生にも受け入れられやすく,自分にも書けるという自信を持たせることができる。さらに文章で伝えることの重要性を認識させ,日本語学習への意欲を高める効果もあると考えられる。
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