施設栽培された実エンドウの購入時期 (12月, 2月, 4月購入) の違いによる品質変化と貯蔵性を検討した。
1) 購入時期によりアスコルビン酸, 可溶性窒素化合物などに差が認められ, 12月購入では各成分とも含量が高い傾向にあった。
2) すべての購入時期を通して, 1℃貯蔵の実エンドウは品質が長時間保持された。8℃および20℃貯蔵は品質低下 (サヤの退色と萎凋) がみられ, 特に20℃で顕著であった。商品性の限界は1℃, 8℃, 20℃でそれぞれ15~25, 8~13および3~4日であった。
3) クロロフィル含量は1℃貯蔵では長期間緑色を保持したが, 8℃および20℃では, 貯蔵に伴い減少した。特に20℃貯蔵では2月および4月購入では減少が顕著であった。
4) アスコルビン酸は1℃および8℃貯蔵では長期にわたって貯蔵当日の値を保持していたが, 20℃では貯蔵に伴い減少した。
5) 全糖含量は1℃貯蔵では貯蔵3日頃から増加し6日以降ほぼ一定になった。8℃貯蔵では, 12月および4月購入で減少傾向にあったが, 2月購入は当初の値を保持していた。20℃貯蔵では減少傾向にあった。
6) デンプン含量は20℃貯蔵では増加傾向にあった。8℃貯蔵では, 12月および2月購入で当日の値を保持していたが4月購入では増加した。1℃貯蔵では4月購入を除き減少傾向にあった。
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