日本食品低温保蔵学会誌
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16 巻, 1 号
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  • 小柳津 周
    1990 年 16 巻 1 号 p. 3-10
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    サバ肉を用い, しめサバ, みそ煮および塩焼きに調理したのち, 5℃で0, 1, 3日間保存し, 総脂質の劣化および総脂質の脂肪酸組成を調べた。さらに総脂質を中性脂質区と複合脂質区に分別し, それぞれの脂肪酸組成を検討した。最後に中性脂質区を薄層クロマトグラフィーで分画して得た各脂質の脂肪酸組成を測定し, 次のような結果を得た。
    1. 調理法の違いにより脂質の劣化が異なることを認めた。
    2. 総脂質中の総モノエン酸の組成比は, どの調理法でも上昇したが, 総ポリエン酸の組成比には顕著な変動はみられなかった。しかし, 20 : 5の組成比は, いずれの調理法でも低下し, 22 : 6の組成比では変動が小さかった。
    3. 総脂質中の中性脂質区と複合脂質区の構成比には顕著な差はみられなかった。
    4. 調理保存中のサバ肉に含まれる脂質においては, 複合脂質区における変動が著しかった。
  • 生野 世方子, 山内 直樹, 山本 照子, 芥田 暁栄
    1990 年 16 巻 1 号 p. 11-16
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    施設栽培された実エンドウの購入時期 (12月, 2月, 4月購入) の違いによる品質変化と貯蔵性を検討した。
    1) 購入時期によりアスコルビン酸, 可溶性窒素化合物などに差が認められ, 12月購入では各成分とも含量が高い傾向にあった。
    2) すべての購入時期を通して, 1℃貯蔵の実エンドウは品質が長時間保持された。8℃および20℃貯蔵は品質低下 (サヤの退色と萎凋) がみられ, 特に20℃で顕著であった。商品性の限界は1℃, 8℃, 20℃でそれぞれ15~25, 8~13および3~4日であった。
    3) クロロフィル含量は1℃貯蔵では長期間緑色を保持したが, 8℃および20℃では, 貯蔵に伴い減少した。特に20℃貯蔵では2月および4月購入では減少が顕著であった。
    4) アスコルビン酸は1℃および8℃貯蔵では長期にわたって貯蔵当日の値を保持していたが, 20℃では貯蔵に伴い減少した。
    5) 全糖含量は1℃貯蔵では貯蔵3日頃から増加し6日以降ほぼ一定になった。8℃貯蔵では, 12月および4月購入で減少傾向にあったが, 2月購入は当初の値を保持していた。20℃貯蔵では減少傾向にあった。
    6) デンプン含量は20℃貯蔵では増加傾向にあった。8℃貯蔵では, 12月および2月購入で当日の値を保持していたが4月購入では増加した。1℃貯蔵では4月購入を除き減少傾向にあった。
  • 生野 世方子, 山内 直樹, 山本 照子, 芥田 暁栄
    1990 年 16 巻 1 号 p. 17-20
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    産地と品種の異なる実エンドウの三品種 (うすい, うすい系 (品種不詳), グリーントップ) を用い, 購入当日の各種成分とその後の貯蔵性について検討した。
    1) 購入当日の成分値は品種によって差が認められ, 紀州うすいでクロロフィル, アスコルビン酸, デンプンの含量が高く, 全糖は低含量であった。一方グリーントップでは糖含量が高く, デンプンは低含量であった。
    2) 20℃貯蔵に伴い各種成分は減少し, 3品種とも可溶窒素化合物及び全糖は貯蔵6日ではほぼ同様の含量を示した。一方, デンプン含量は鹿児島産で増大が認められた。
    3) 官能検査の結果から, 貯蔵当日では甘味, おいしさとも和歌山の評価が高かったが, 貯蔵2日では和歌山の評価は低下した。全糖含量の高い台湾産グリーントップは, 当日, 2日とも官能検査での評価が低く, 分析値とは逆の結果を示した。
  • 長谷川 美典, 矢野 昌充
    1990 年 16 巻 1 号 p. 21-24
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    キウイフルーツ果実は追熟に伴ってエチレンを生成することは既に多くの報告がある。しかし, 個々の果実のエチレン生成に達するまでの時間は変動幅が大きく, バラツキも大きい。また, キウイフルーツ果実の貯蔵性に大きな産地間差異があり, 追熟の早晩における地域差についても明確となり, 流通上問題となっている。この原因を解明する目的で本研究を行った。
    5℃で約6カ月間低温貯蔵後, 20℃で追熱したキウイフルーツ果実では数日後からエチレン生成がみられたが, これらの果実のほとんどは, ボトリオスフェリア属かホモプシス属による軟腐症に感染していた。
    呼吸量の多い果実, またはEFE活性の高い果実についても, ほとんどの果実が軟腐症に感染しており, ACC含量も軟腐症の病斑の拡大に伴って増加した。以上の結果より, 追熟中のキウイフルーツ果実のエチレン生成における個体差の一部は, 収穫前に感染していた軟腐症菌の発病に伴い, エチレンが生成し, そのエチレンによって他の果実の追熟がより促進され, 急激に軟化が進むことによって説明できると考えられた。
  • 椿 啓介
    1990 年 16 巻 1 号 p. 25-31
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 大和 弥寿
    1990 年 16 巻 1 号 p. 32-34
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 平野 孝三郎
    1990 年 16 巻 1 号 p. 35-37
    発行日: 1990年
    公開日: 2011/05/20
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