日本食品低温保蔵学会誌
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20 巻, 4 号
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  • 余 小林, 邨田 卓夫
    1994 年 20 巻 4 号 p. 169-174
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    1℃284貯蔵期間中のイチゴ果実の品質の変化に及ぼす貯蔵前の高温処理 (30℃-4hr, 8hr, 24hr, 35℃-4hr, 8hr, 24hr, 40℃-4hr, 45℃-4hr) の影響を調べた。
    1. 高温処理直後の果実の外観には明らかな変化が見られなかった。高温処理は果実の貯蔵期間中の腐敗進展の防止に有効であった。特に, 高い温度では, 腐敗が明らかに抑制され, 35℃-24hrおよび45℃-4hr処理した果実は, 貯蔵期間を通して, まったく腐敗は見られなかった.
    2. ホワイト培地を用いたイチゴ果実の微生物の培養実験では, 35℃-24hr, 40℃-4hr, 45℃-4hrで, 明らかに真菌類の繁殖が抑制される現象が観察され, 果実の腐敗の傾向と一致した。
    3. 貯蔵中の果実硬度の低下は30℃-24hr処理によって大きくなった。35℃-24hrおよび45℃-4hr処理では明らかに軟化が抑制された。
    4. 全ペクチン含量は各処理区とも減少する傾向を示したが, 腐敗がひどかった無処理区と30℃-24hr処理区では, この減少が特に早かった。
    5. 果実のアントシアニンに由来する吸光度は1℃貯蔵の初期に増加したが, 貯蔵後期に腐敗果が発生しなかった35℃-24hrと45℃-4hr区を除いて, 他の処理区では減少した。
    以上の結果から, 加温処理の条件をさらに検討すれば, イチゴ果実の腐敗の防止や貯蔵期間の延長に利用できる可能性があるものと推論した。
  • 片桐 充昭, 清水 純夫
    1994 年 20 巻 4 号 p. 175-180
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    1. 味噌用麹および味噌のリパーゼ活性を測定した。その結果, 味噌用麹のリパーゼ活性は15.8U/麹g, 味噌は6.7u/gであった。味噌熟成によるリパーゼ活性減少は少なかった。
    2. 味噌の熟成にともなうエチルアルコール含量をガスクロマトグラフィー法によって定量した。その結果, 仕込直後には検出されなかったが, 30℃熟成のとき15日目に平均1.79%の生成がみられた。30日目では平成2.37%であった。
    3.対照区 (A) 味噌の総脂肪酸エチル含量は20℃, 30日間熟成時364mg/100gであり, 30℃, 30日間熟成で888mg/100g程度まで上昇した。
    4. 味噌仕込時にリパーゼを添加して熟成したところ, 脂肪酸エチル生成量が増加し, 全脂肪酸に対する比率は45%程度であった。
    5. 味噌仕込時にリノレン酸を1%添加して熟成したところ, リノレン酸エチル生成量が増加した。
  • 片桐 充昭, 清水 純夫
    1994 年 20 巻 4 号 p. 181-185
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    大豆もやしを常法によって栽培し, それを二酸化炭素ガス中に30℃暗所18時間静置する方法によって, GABA含量の高い大豆もやしを栽培した。このGABA含量の高い大豆もやしは低温 (5℃) かつ, 脱酸素空気中で保蔵することによりGABA含量の低下を防ぐことができた。
    また, 二酸化炭素ガス処理による, もやしのGABA生成の機序について検討を行った結果, もやし中における主要なGABA生成機序はグルタミン酸の脱炭酸によることが示唆され, コハク酸からのGABA生成は大豆もやしでの主要経路とは考えられなかった。
  • 竹永 章生, 大越 正人, 古 息珠, 伊藤 真吾, 露木 英男
    1994 年 20 巻 4 号 p. 187-192
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    1) 25℃環境下でのかいわれ大根種子の発芽および生長過程における総脂質の脂質組成と脂肪酸組成の変化について調べた。
    2) 総脂質含有量は発芽および生長過程において大きく減少していた。総脂質を構成する各脂質についてみると, トリアシルグリセロール, ステロール及びリン脂質区の含有量が減少し, 特にトリアシルグリセロールの減少が顕著であった。
    3) 総脂質の脂肪酸組成の変化については, 18 : 1n9, 20 : 1n9酸組成比の低下, 逆に16 : 0, 18 : 2n6酸組成比の上昇が認められた。また18 : 3n3酸組成比は, 播種後2日目で低下したが, その後上昇し, 一方22 : 1n9酸組成比は播種後2日目で上昇し, その後低下していた。
    4) 中性脂質区およびリン脂質区の主要脂肪酸組成比の変化は総脂質の場合とほぼ類似ていたが, 糖脂質区においては18 : 2n6酸組成比の減少など若干の相違を示し, さらにその変化も顕著であった。
  • 後藤 昌弘, 村上 譲
    1994 年 20 巻 4 号 p. 193-196
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    ベゴニアを食用花として収穫し, 2℃と20℃に保存した場合, 両温度区とも貯蔵2日では花の色 (品種) によって鮮度指数の低下が異なり, 赤花 (パーシティレッド), ピンク花 (フィナーレ) よりも, 白花 (パーシティホワイト) で大きかった。しかし, その後はどの花色も同様に指数が低下し, 商品性は2℃で約7日, 20℃で約3日保持された。この鮮度の低下は主として萎凋と花弁の変色によるもので, 萎凋はハーブ類よりも少ない重量減少で激しい症状がみられた。また, 花弁の変色は周辺部から起こることがわかった。
    花を手づみした場合とはさみで摘み取った場合, 両温度区とも手づみの鮮度の低下が速かった。
    以上の結果から,ベゴニアを食用花として収穫し,貯蔵する場合には,はさみで丁寧に摘み取り,低温に保存することが望ましいと思われた。
  • 阿部 一博
    1994 年 20 巻 4 号 p. 197-200
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 高井 陸雄
    1994 年 20 巻 4 号 p. 201-206
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 事業サイドからみて
    金田 幸三
    1994 年 20 巻 4 号 p. 207-212
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 大和 弥寿
    1994 年 20 巻 4 号 p. 213-215
    発行日: 1994年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
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