公共交通機関では1970 年代より優先席が導入されてきたが、その実効性に関しては十分に検証されていない。本研究では、札幌市営地下鉄の専用席(優先席に該当)における制度の浸透の背景についてのインタビュー調査、札幌市営地下鉄の専用席と関東圏地下鉄の優先席の利用者実態観測調査および両地区近郊在住者に対するアンケート調査を通して、実情の把握を試みた。インタビュー調査により、導入背景は確認できたが浸透背景までは明確にならなかった。また、観測調査により専用席の制度の実効性の高さが検証された。一方、アンケート調査より、制度(用語)の違い、意識の違い、意識と行動の差等が、札幌の専用席の実効性の高さの要因であることがわかった。市民性にもよるが、専用席の制度は他地域での導入の試行も検討に値する。
第22回全国大会では、多領域連携や、研究と実践の往復、様々な当事者との連携を目指している本学会が、今までの成果を大切にしつつ今後の方向性を見定めるために「あらためて多様性を問う-だれも取り残されないまちづくりを目指して-」をテーマとした。多様性や誰も取り残されない包摂の意義、そしてそこに向かうための様々な矛盾や課題を改めて学会全体で考えたいとの意図から、第22回全国大会では、この大会テーマを主題として、本学会の小山聡子会長(日本女子大学)による基調講演及びシンポジウムを行った。本稿はその報告である。
本研究は、多様性社会に対応する公共トイレのあり方を追求するために実施した、機能分散プランの研究である。内部寸法160cm×160cmのトイレユニットは、一部の車いす使用者も利用可能であり、多機能便房への利用集中を緩和する副次的な便房として位置付けられると考える。
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