先行研究で指摘されている補装具費支給制度における課題の整理を行い、地理情報システム(GIS:Geographical Information System)を用いて、現行の補装具費支給制度における判定機関である身体障害者更生相談所の配置状況の可視化と平均アクセス距離の算出、地域ケア構築の際に補装具費支給制度の判定・フォローアップ・トレーニングの機関として期待できるリハビリテーション専門医勤務病院の配置状況の可視化と平均アクセス距離の算出、全国の障害保健福祉圏域の可視化、障害保健福祉圏域センター(仮称)の平均アクセス距離が最小となる構成市区町村の選定を行い、これらの結果をもとに補装具給付システムの在り方についての検討を行い、リハビリテーション専門医研修病院との連携をふまえた「補装具の普及・促進のためのシステム(案)」を提示した。