「龍安寺方丈庭園」は日本を代表する庭園である。しかし、庭の造られた時期も、作者も確定されていない。更に庭の作庭意図についても多くの説があるが定説は無い。ここでは作庭意図における結論として中国の五台山を写したものとしたい。
古くから五台山の文殊菩薩信仰は盛んであり、日本からも8世紀以来多くの聖が五台山を訪れ、仏像、絵画などを日本にもたらしてきた。それらを本歌として作られた13世紀の五台山文殊菩薩騎獅像の中央の岩の姿と「龍安寺方丈庭園」の中央の石組が同様でありモデルになったと思われる。
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