八丈島、利島、神奈川県南部および屋久島のクワ根辺土壌から
Hemicriconemoides chitwoodi, Crossonema drywnの2既知種と2新種が検出された。
H.chitwoodiはわが国では相原 (1983) によりツバキから報告され, また, C.dryunzは皆川 (1979) によりクヌギから新種として記載されて以来のもので, 両種とも計測値と形態的特徴が原記載にほぼ一致した。
2新種は
Nothocriconem yakushimensen.sp.およ
Ogma brevistylumn.sp.と命名された。
Nyakushimmsen.sp.は屋久島の桑園土壌から検出され, 尾端部がクチクラ状の膜でおおわれる点でNloofiおよび
N.palliatumに類似するが, 第1体環が大きく, 羅状を呈し, 口針がより長いなどから明らかに区別される。
O.brevistylumn.sp.は神奈川県南部の自生シマグワの根辺土壌から分離され, 口針が比較的短かく, 体環上の鱗片が8列あるなどの点で
O.lentiformeに類似するが, 鱗片が鋭く尖る, 口針節球基部両端がやや前方に突出する, 第1体環が第2体環よりもわずかに大きい, 総体環数が少ないなどの点で区別できる。
抄録全体を表示