日本線虫研究会誌
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8 巻
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 小室 康雄
    1978 年 8 巻 p. 1-10
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 稲垣 春郎
    1978 年 8 巻 p. 11-15
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    The effectiveness of three resistant potato varieties (“Tunika”, “Skutella, ” and “Maris Piper”) and three kinds of non -host crops (wheat, sugar-beet, and azuki-beans) in controlling the pathotype Ro 1 of G. rostochiensis was studied in a greenhouse. Five separate experiments were conducted with 1/5, 000 a pots. The population of the encysted larvae and eggs was decreased by 32-56% after being cropped once or twice with the non-host crops and by 66-93% with the nematode-resistant potato varieties. It was also decreased by 28-58% in the fallow soil. No noticeable difference was found among each of these crops or potato varieties in the effectiveness. It was learned that the combination of these non-host crops and nematoderesistant potato varieties in a rotation system would be effective to control this species of nematodes.
  • 堤 正明
    1978 年 8 巻 p. 16-19
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    圃場にジャガイモ(男しゃくいも)を栽培し,地中発根時期より定期的に採取した土壌浸出液は,未発芽期(は種後12日目)で52%,発芽期から収穫直後まで約100日間90%以上の高い孵化率を示し,圃場にジャガイモが栽培されている期間は常に土壌中の孵化効果が高いことがわかった.
    非寄主作物テンサイ(モノヒル)の浸出液による孵化率は終始低かった.
    前年のジャガイモ栽培跡地土壌から採取された浸出液にも,孵化促進効果が認められ,その越年株浸出液では53%,栽培跡地土壌浸出液では25~33%の孵化率を示し,前年非寄主作物を栽培した土壌の浸出液より明らかに高い孵化効果が認められた.
    線虫抵抗性ジャガイモ品種の浸出液は品種間に差はなく,感受性品種とほぼ同等の孵化促進効果があった.
  • 清水 啓
    1978 年 8 巻 p. 20-23
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    1)土壌中のイネシストセンチュウのシスト密度を推定するための分離法として傾潟ふるい分け一遠心浮遊法について吟味し,従来から行われているフェンウィック法ならびにその変法と比較した.
    2)回収率および変異係数から,傾潟ふるい分け法がその他の方法に比較して勝ることがわかった。
    3)爽雑物からのシストの分離法としては,チオ硫酸ナトリウム水溶液(比重1.40)による分離が,水あるいは庶糖液(比重1.23)による分離に比較して高い回収率を示した。
    4)操作の簡便さ,分離に要する時間,経済性などを総合的に判断して,傾潟ふるい分け方と遠心浮遊法の併用による分離法は実用的であると考えた.
  • 田村 弘忠
    1978 年 8 巻 p. 24-27
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    寒天培地上の.Botrytis cinereaでマツノザイセンチュウを培養している試験管中に,高熱殺菌した流動パラフィンを分注することによって,室温または低温(10~14℃)で長期間にわたり,多数の線虫を保存できた.この方法によって1年間保存した線-虫は繁殖力とマツに対する病原性を失わなかった.またマツノザイセンチュウは流動パラフィン下のB.cinereaで繁殖することがわかった.
  • 石橋 信義, 青柳 美智子, 近藤 栄造
    1978 年 8 巻 p. 28-31
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    マツノザイセンチュウ増殖型の生殖腺は,各ステージで連続的に発達するが,分散型3期では増殖型の%程度(増殖2期幼虫と同じ)の伸長に止まり,分散型4期のぞれは増殖型4期の約%に抑制されていて,分散型からの成虫化遅延を裏付けた。雄の総排出腔原基の形成は,分散・増殖両型とも3期幼虫で認められた.
  • 中園 和年
    1978 年 8 巻 p. 32-42
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    土壌温度がRotylenchulus reniformis(ニセフクロセンチュウ)の1世代所要日数,繁殖率および性比におよぼす影響を温室条件下で試験し,生殖型を異にこする系統(両性生殖型および単為生殖型)間,ないし地理的隔離集団(長崎,ハワイ,テキサス,千葉,鹿児島産)間の差異を比較検討した.
    1)各集団の1世代所要日数は,飼育土壌温度が16℃~30℃の範囲では高温になるにしたがい,ほぼ150日から18日に短縮されたが,33℃付近の高温条件では両性生殖系統の各集団がさらに短い日数(15~18日)で1世代を終えたのに対し,単為生殖系統の各集団は明らかに高温抑制を受け,世代を完了しなかった.両性生殖系統内では,テキサス産の集団がハワイおよび長崎産の両集団より短時日で世代を完了した.単為生殖系統内の集団間の差は明瞭でなかった.
    2)鉢当たり土壌線虫個体数はどの集団においても接種後徐々にご減少し,新生幼虫のふ化と共に回復増加した.この密度曲線は1世代完了後にはほぼ横ばい状態を呈した.長崎産×ハワイ産の交雑集団は増加傾向が他のどの集団よりも永続する傾向を示した.両性生殖系統の各集団および単為生殖系統の鹿児島産の1集団(AKN)は,20~23℃の温度条件で最高の個体数密度を示し, 単為生殖系統の他の3集団は30℃付近の条件で最高となった.
    3)各飼育土壌温度に対する繁殖率(接種若雌当たり増殖数)の曲線は20~23℃区で最高となり,30℃付近で第2の極大値をもつ“2山型”と,30℃付近で最高となり.他の温度区で低下する“1山型”の2型がみられ,前者には両性生殖系統の全集団と単為生殖系統の1集団(AKN)が属し,後者には単為生殖系統の3集団が含まれた.長崎産×ハワイ産の交雑集団はどの集団よりも全般的に大きい繁殖率を示した.
    4)性比(雄の出現率)は温度の影響を受けず,両性生殖系統はいずれの場合も性比は1:1か,雄がやや多い傾向を示し,単為生殖系統では千葉産の2集団でごく少数の雄が出現しただけであった.
    5)両性生殖系統の発育零点は単為生殖系統のそれよりも低い値となり,また長崎産×ハワイ産の交雑集団は9.6℃で,最も低い値となった.有効積算温度は313.0~395.6日度の範囲と推定され,集団間の差が系統間の差より大きい結果となった.
  • 佐野 善一
    1978 年 8 巻 p. 43-47
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    サツマイモ農林1号で増殖したMeloidogyne incognitaの低温耐性と,低温への順応の可能性を検討した.実験には,9月に採集した卵嚢(E-S),同様な卵嚢から25℃で48時間以内に孵化した幼虫(LE-S),および土壌から9月(LS-S)と1月(LS-J)に分離した幼虫を供試した.低温耐性は,各材料を0℃で水中および土壌中に保存し,その後接種したホウセンカの根こぶ数から加害性(生存率)を求め比較した.低温への順応は,予冷後の低温耐性により検討した.
    1)加害性(生存率)は水中,土壌中保存間に大差なく,0℃,5日間保存後,平均LE-S:0.3%,E-S:9%,LSS:13%,LS-J:57%であった.
    2)予冷処理によりE-S, LE-S, LS-Sのいずれにおいても,水中,土壌中どちらでも低温耐性が増加した.LE-Sでは10℃-10日→3℃-1日,E-SとLS-Sでは10℃-10日→5℃-10日の予冷で増加し,最も増加した時点の生存率は3者間で変わらず,LS-Jのそれに近かった.
    3)以上の結果は,この線虫の低温耐性が一定したものでなく,また,冬季の低温に順応できることを示している.
  • 湯原 巖, 相原 孝雄, 天野 洋司
    1978 年 8 巻 p. 48-52
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    果樹などの健全苗木育成のための圃場の既存線虫相を把握するため,気候条件が類似し土壌条件が異なる,神奈川県下の二つの果樹園について,土壌層位別の線虫相と土壌の理化学性を調査検討した.調査圃場は大和市のミザクラを栽植してある厚層多腐植質黒ボク土(以下,大和土壌と呼ぶ)と,平塚市のクリを栽植してある粗粒褐色低地土(以下,平塚土壌と呼ぶ)であった.
    1)大和土壌は深さ1m付近までに7層に分かれ,各層位とも腐植にすこぶる富み,PHは微酸性でほぼ一定していた.平塚土壌は深さ1m付近までに5層に分かれ,各層位の腐植はきわめて少なく,pHは下層に向かって高くなっていた.また,土壌3相およびち密度の分布も大和,平塚でかなりの相違がみられた.したがって,大和,平塚の両土壌では,理化学的性質が異なっていることが認められた.
    2)ベルマン法による線虫の分離検出によると,植物寄生性線虫は大和土壌から9属,平塚土壌から5属検出され,自由生活性線虫は両土壌から検出された.分離線虫数の種類別構成比は,大和土壌で植物寄生性線虫の占める割合が大きく,平塚土壌で自由生活性線虫の占める割合が大きかった.
    3)線虫の種類によって分布の深さに違いがみられ,深層まで分布する線虫は,大和土壌の中ではParatylenchus, Pratylenohusおよび自由生活性線虫で,平塚土壌の中ではPratylenchus,Tylenchusおよび自由生活性線虫であった.他の線虫はだいたい表層に分布していた.
    4)線虫密度と土壌3相との関係では,大和,平塚ともに気相,液相で相関が高かった.このことは,気相および液相の割合が線虫の生息分布に対して,一つの制限要因をなしているものと考えられる.
    5)大和,平塚土壌共に表層できわめて高い線虫密度を示したが,大和土壌で深さ65cm(IVA層),平塚土壌で深さ13cm(C層)を超えると線虫密度が急減した.これには,土壌のち密度が大きく関与しているものと考えられる.すなわち,土壌断面がち密度6kg/cm3付近以上の値を超えると,それより下層の線虫密度が激減することが認められた.
  • 大羽 克明, 藤田 祐輔
    1978 年 8 巻 p. 53-54
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 気賀沢 和男
    1978 年 8 巻 p. 55-56
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 樋田 幸夫
    1978 年 8 巻 p. 57-58
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 後藤 昭
    1978 年 8 巻 p. 59-64
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 皆川 望
    1978 年 8 巻 p. 65-67
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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