人工膝関節全置換術(以下TKA)の術前と術後6か月の日常生活における一日当たりの歩数と健康関
連QOLの変化を明らかにする. さらに歩数と健康関連QOLの関連を調査する. [方法] 自宅で生活する患者に,
手術前後の2回の調査にて歩数は加速度計で測定し,健康関連QOLのEuroQol(以下EQ-5D)とOxfordKnee
Score(以下OKS) を含む質問紙調査を行った.【結果】分析対象者は41名で,手術前3382歩/日から手術後
4224歩/日と有意に増加した(p= 0.000). EQ-5D (効用値)においては,手術前0.54から手術後0.73(p = 0.000),
OKSでは,手術前40.0から手術後25.0(p = 0.000)と有意に改善した.術後の歩数とEQ-5D (効用値)で,正の
相関(r= 0.453, p = 0.003) を認め,歩数とOKSでは,強い負の相関(r= -0.574, p = 0.000) を認めた.歩数が
増加することでEQ-5DとOKSは高い傾向が示された. [考察】TKA後は.歩行障害の改善に伴い,術前に比べ
平均歩数が増加し.日常生活活動批が増えたことが示唆されたまた,歩数は手術後の健康関連QOLとの関連が
示され,今後は長期的な歩数の変化と共に活動内容の質的な把握が必要である.
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