日本運動器看護学会誌
Online ISSN : 2435-001X
Print ISSN : 2186-635X
3 巻
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  • 高柳 和江, 正木 幸善
    2008 年 3 巻 p. 48-55
    発行日: 2008年
    公開日: 2020/05/14
    ジャーナル オープンアクセス
    背景:脊髄損傷患者は重症の排便困難症でQOLのみならずADLの制限があり,精神的負担が大きい. 目的:そこで盲腸ポート手術を患者の要望で行い,生活の質排便状況の調査をもとにその問題について検討した. 方法:盲腸ポート手術(順行性強制排便)手術を患者の要望で行った.排便の状況と満足度を記述と電話アンケートを行った結果:1. 手術3カ月後の,排便時間は半減した.排便満足度,肛門からの便の漏れ満足度は,手術を受けての満足度は8.3点(10点満点)と高くなった.2. 手術前の排便状態は頑固な便秘と便失禁で体力の消耗,仕事上のマイナス,および精神的なダメージがあげられた. 3. 合併症として,ポート周辺部の肉芽があった.食事がおいしく,行動•生活がよいほうに変化し,精神的変化し人生の中での画期的なQOL の向上があったという.考察:保険での手術は認められず自費診療であったが,今後の医療は,治癒や生命維持だけが目的ではなくQOL向上手術が今後の外科方向であると思われた.
  • 武田 宜子, 柳本 優子, 富田 真佐子, 五木田 和枝
    2008 年 3 巻 p. 56-63
    発行日: 2008年
    公開日: 2020/05/14
    ジャーナル オープンアクセス
    目的:人工膝関節全置換術(TKA) 後疼痛,持続的他動運動(CPM)後痛,関節可動域拡大に対する漸進的筋 弛緩法(PMR) の効果を検証した.方法:非ランダム化試験による介入研究で,患者23名(平均年齢72歳,女 性83%) について,鎮痛剤投与にPMRを補完した患者12名を介入群,鎮痛剤投与のみの患者11名を対照群と して, TKA後痛, CPM後疼痛,術後早期ROMの差を比較した.結果: 1) 介入群ではPMRはCPM前のTKA 術後痛を術後第1,2週で有意に緩和させる, 2)2群間でCPM前の値とCPM後の値に有意な差はなかったが, CPM前後の痛みの差はPMR介入群では有意な差はなく.対照群では術後1,2週で有意に増強した, 3)PMR は術後早期ROM拡大には影響しなかった.考察:本研究が示したPMRがTKA術後痛とCPM後痛の緩和効果 については,介入群の術前膝機能の良さ, PMRへのコミット形成による影響も無視できない.対象者が少なく さらなる検証が必要である.結論: PMRはTKA術後関節痛に鎮痛効果がある, しかし,その効果は術後早期の ROM拡大に影響するほどではなかった.
  • 重末 喜恵, 森山 美知子
    2008 年 3 巻 p. 64-71
    発行日: 2008年
    公開日: 2020/05/14
    ジャーナル オープンアクセス
    在宅で療養する関節リウマチ患者のセルフケア行動の実態および行動を阻む要因を明らかにすることを目的に, A県内のリウマチ専門外来を設置する5カ所の医療機関に通院する患者を対象に無記名自記式質問紙調査を行っ た. 248人に配布し, 235人が分析対象となった結果,定期的に通院している者は97.0%,指導されたとおり に服薬している者は94.0%であり,これらのセルフケア行動は良好であったのに対し,リハビリテーションを行っ ている者は31.1%にとどまった. 日常生活における安静と活動のバランスは51.5%が取れていると回答し,ソー シャル・サポートを適切に活用している者は52.7%であった. リハビリテーションの実施率は指導を受けた経験 がある者に有意に多く,機能障害度が高いほど実施割合が高くなっていた.また,医療者による患者・家族教育 の不足からくるセルフケアの必要性や実施方法の知識不足等がセルフケア行動の実施率を下げる要因となってい た.
  • 岡 恵, 野田 純子, 池上 仁志
    2008 年 3 巻 p. 72-74
    発行日: 2008年
    公開日: 2020/05/14
    ジャーナル オープンアクセス
    手術室看護師が腰椎手術患者に対し術前訪問の一環として,外来にて早期術前患者教育を行い,アンケート調 査によりその有用性を検討した.外来にて早期術前患者教育を行った外来群と入院後術前患者教育を行った入院 群を比較検討した.結果,外来群は腰椎手術特有な不安は軽減され,高い満足度が得られており,有用であった と考えられた.
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