職業訓練法人神奈川能力開発センター第1期生が, 七沢第二学園を卒園して約1年が経過する。現在, 比較的高い割合で就労が継続しているが, 今回この1期生の就労状況を把握するため, 企業対象, 保護者対象, 本人対象の3部門で構成される定着状況調査を実施した。
本研究では, そのうち保護者並びに本人対象のアンケート結果をもとに, 雇用が継続している精神薄弱者の家庭生活面に視点をあて, 基本的生活習慣, 金銭管理及び金銭使用, 余暇活動の3域領にわたり, その全体的な実態を把握し, 傾向や特徴を明らかにした。全体的には, 生活のリズムや食事の摂取などごく基本的な生活習慣の乱れを生じている者は少なかったが, 保護者の援助は程度の差はあれ, 生活習慣の維持から余暇に至るまで生活全般にわたり必要とされていた。また本人たちの余暇時間の活用については, 充実したものとは言いがたい顕著な傾向が伺われた。
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