浸炭焼入焼戻し処理は表面硬化熱処理として広く使われており炭素濃度によって性能が変化することが知られている。筆者らは近年着目されている画像認識技術と機械学習を用いて浸炭焼入焼戻し後のミクロ組織から炭素濃度を予測する技術を開発した。この技術は画像の黒色部と白色部を抽出した後,それぞれの形状情報と輝度情報を特徴量として機械学習させる手法である。この技術を基盤としてミクロ組織の性状に応じた回帰モデルを用いることによって0.78 mass%のミクロ組織を0.75 mass%から0.79 mass%の範囲で予測させることに成功した。