人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第34回 (2020)
選択された号の論文の892件中451~500を表示しています
  • 村山 築, 西垣 貴央, 小野田 崇
    セッションID: 2Q6-GS-10-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    近年,スマートフォンをはじめとしたカメラ付き端末の普及に伴い,様々な動画の撮影と利活用が行われている.その一つに,作業を動画として撮影し,動画から特徴的な画像を抽出することで,作業内容の要約を作成するなどが行われている.動画から特徴的な画像を抽出する方法では,動画像全体のRGB色空間の変化を追跡する手法が用いられているものが多いが,レゴブロックの組み立てのような手を使った作業動画からの画像抽出には,レゴブロックの変化が小さすぎて適用が難しい.そこで本研究では,動画中に映る作業者の手に着目してマニュアル作成に使用する画像の抽出方法を提案する.提案手法ではマニュアル作成に使用する画像として,“手の移動”,“部品の取り付け”などの作業動画に含まれる,手の動作が変化する時点の画像を抽出する.動画から作業者の手の領域を抽出し,その「面積」,「方向」,「中心座標」,「多角形近似」,「周囲長」の差分を特徴量として利用することで,画像の抽出を行う.提案手法の有効性を示すために,実験では複数のブロックの組み立て動画を用いて既存手法との比較を行い,提案手法の有効性を確認する.

  • 黒澤 郁音, 小林 哲則, 林 良彦
    セッションID: 2Q6-GS-10-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    画像中に存在する物体同士の関係を推定する際に,畳み込み層によって画像から得られた特徴量マップを扱うとき,推定精度に対する特徴量マップの解像度の影響を明らかにし,適切な解像度の特徴量を扱うことで関係推定精度が向上することを確認した. 物体間の関係推定とは,複数の物体が描写されている画像を対象として,それらの位置的関係や動作的関係などを推定するタスクである.物体の検出のみならずそれらの関係の認識を必要とする画像アプリケーションは多く存在するため,このタスクの重要性は大きい. 従来の研究では畳み込み層によって画像から得られた低解像な特徴量マップを活用しているが,このタスクにおいては注目すべき画像領域が小さい場合が多く,特徴量マップに十分な情報が含まれていないと予想できる.特徴量マップの解像度はプーリング層によって低下する一方で,プーリング層の数は畳み込み層の受容野を拡大するために重要であるから,本研究では受容野を大きくとりつつ解像度の高い特徴量マップを得るためにfeature pyramid networkを活用する.

  • 寺島 裕貴, HO Hsin-Ni, 若松 滉太, KWON Jinhwan, 坂本 真樹, 中内 茂樹, 西田 眞也
    セッションID: 2Q6-GS-10-05
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    わたしたちは、物体表面を見ただけでその温度感を思い浮かべることができる。赤は温かく青は冷たいという大まかな傾向が信じられているが、過去の研究は小さなサンプルサイズで単一素材を用いたものに限られる。本研究では、複数素材からなる比較的大きなサンプルを用いて色-温度間の定量的な関係を明らかにし、その素材依存性の有無を調べた。10素材1934枚の自然テクスチャ画像に対する温度感の心理評定を取得し、その温度評定の予測をLab色空間における特徴量の線形結合で試みた。素材依存性を捉えるため、特徴量空間はfrustratingly easy domain adaptationを用いて素材特異的な次元を追加した。L1正則化を用いた交差検証における予測精度は、色情報のみを用いた場合R^2=0.3程度、素材情報が既知の場合はR^2=0.6程度であった。また、選択された特徴量はほぼ全てが素材間に共通の特徴量であり、ab空間上では赤-青の軸に対応した。これらの結果は、物体表面の温度感知覚が低レベルの色統計量と強く関係していることを示すとともに、その関係には物体の素材に依らない普遍性があることを示唆している。

  • 篠崎 健一, 藤井 晴行
    セッションID: 3C1-OS-23a-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    生活空間の深層に存すると考える,風土に根ざした土着の技術に埋め込まれた人間と環境と人工物の関係に関する当事者が自覚しない知を顕在化する方法を構築することを目的とする。 建築のフィールドをドメインとする研究者による,琉球,南西諸島の離島や東南アジアの山奥の少数民族の伝統的集落における,継続的な研究の実践とその探究方法について報告する。生活空間や居場所の創造,生活空間におけるふるまい,技能伝承,地域の価値の発見などに関係する。 集落の生活の「分厚い現実」が直接的に民家や集落の「生きる」空間を構成すると感じる。これを記録し書くために,多様な探究の内容と方法を試みている。繰り返し集落を訪れる,一緒に食べ飲む,空き家を借り長期滞在して生活する,行事や祭祀に参加する,集落空間の石垣を積む,闘牛場整備に関わるなどである。東南アジアの山奥の集落では,彼らの言語を話し彼らの民族の名もつ日本人に,言葉だけでなく生活や文化の理解を補ってもらう。 このような探究の試みを,「臨床の知」を探究する方法論の構築という観点で考察する。

  • ースキルを生活文脈で育成する手法ー
    武田 大輔, 諏訪 正樹
    セッションID: 3C1-OS-23a-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    ゴルフにおいてパッティングはスコアの40%を占めると言われている。パッティングで高いパフォーマンスを発揮するためには「ライン読み」というボールからカップまでの転がりを予測する能力が必要不可欠だ。しかし、自然環境を相手にするという性質上、ライン読みに関わる着眼点は実に多様だ。そういった多様な着眼点に臨機応変に気付けるのがライン読みのプロと言えるだろう。 どのような思考プロセスを経てラインを決定すると最も正確にラインを読めるのか、またどうすればライン読み能力は開発されるのか。筆者はゴルフ歴が20年のプレーヤーであり、これらの問いについての仮説生成が本研究の目的である。 目的を果たすために、日頃通い慣れた場所や道にパターコースを見出すというマインドセットを組み込んで生活した。その結果、大学キャンパスのランドスケープに仮想的な46のコースを見出すことができた。そして、その各々について、どういった着眼点を見出し、どう解釈したのかを記述するという実践を行った。 この研究を通じてラインを読む手法についての新しい仮説が得られた。本研究での実践手法はライン読み能力の育成に寄与できる可能性がある。

  • 西崎 実穂, 北村 光司, 本村 陽一, 山中 龍宏, 西田 佳史
    セッションID: 3C1-OS-23a-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    先天性多発性関節拘縮症(Arthrogryposis multiplex congenita, AMC) は,先天性非進行性の関節拘縮による関節可動制限と運動障害を主症状とする。300を超える様々な病態から成り,これまで定義づけが困難とされてきた。さらに,有病率は研究によって異なるが,罹患者が少なく,治療が長期にわたる難病であることから,治療を受けられる医療施設が限られているのが現状である。本研究の対象者は,先天性四肢関節拘縮症と診断された女児1名である。女児は生後9ヶ月から通常の保育園に通い,日常技能を習得してきた。本研究では,女児の0歳から6歳までの縦断的観察を基に,女児の身体と環境とのインタラクションによって生じる変化を明らかにすることを目的とする。観察時間は162時間,撮影映像は24時間,フィールドノートは100ページ分である。これらの記録から日常的行為の中でも集団行動に関わる「座る」・「移動する」行為とその場所の選定,接触するモノについて個別具体的な特徴と変化の過程を記述した。結果,保育園という日常的な環境における日々の継続的なアプローチの可能性を示した。

  • 森部 綾子, 加藤 文俊
    セッションID: 3C1-OS-23a-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    本論文は、第一著者が行った被災写真救済活動におけるフィールドワークの成果還元に関する研究について、「臨床の知」という観点からふり返るものである。本実践は、被災写真救済活動における洗浄作業を実際に経験してもらう場を「被災写真洗浄ラボ」としてデザインし、参加者が現場の世界を主観的にとらえることをうながす機会を構成する試みである。実施後に参加者から生まれた語りは、写真を洗浄した際の感覚や写真に写るものと自身の過去とを重ねた回想など、洗浄作業の経験に根ざした多様なものであった。成果還元を受ける第三者自身に実態的な経験が刻まれていくことは、被災写真救済活動の現場や状況の理解を深め、経験の共有として意義深いものだと考える。また、調査者が活動の運営者という立場で、新たな視点と視座を手に入れ、調査対象をとらえ直すことへとつながった。本論文では、「被災写真洗浄ラボ」の実践をふり返り、臨床的な現場から派生したラボラトリーワーク(試行と思索を行き来する活動)の役割をふまえながら、質的調査研究のあり方を考察する。

  • 跡見 友章, 田中 和哉, 花房 京佑, 橋立 博幸, 木村 雅彦, 藤澤 祐基, 跡見 順子
    セッションID: 3C1-OS-23a-05
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    医療や介護の領域における各専門職は、対象者に対して、低下した日常生活活動(ADL; activities of daily living)の水準の改善を可能とする推論を構築し、具体性を伴う方法論によって介入を行う。この場合、ADLを定性的に区分し、その中で低下した項目を抽出し、その上で精神機能や身体機能を基盤とした具体的な介入プランを設定することが必要となる。対象者は身体機能に関する医学的な問題を有することが多く、また個人毎に社会的な背景が異なることから、推論モデルはそれぞれの専門性によって選択された多くの変数を基盤として構築されることとなる。従って、妥当性の高い推論モデルを構築するためには、検査結果や収集した情報をどのように組み合わせ、どのような方向性で推論していくかをフレームワークとして設定する必要がある。本研究では、リハビリテーションにおける理学療法の分野で用いられている手法を参考として、対象者の身体機能や医学・社会的背景を有限の項目に設定しながらADLの改善を促す方法論を設定するための推論モデルの構築を試みる。

  • 小早川 真衣子, 伊集院 幸輝, 須永 剛司, 西村 拓一
    セッションID: 3C5-OS-23b-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    熟練者の高齢化を背景に,製造業では,退職や離職に伴い流出しがちな熟練者の知識を集約し,人材育成やヒューマンエラー防止に活用できる技術が求められている.特に,製造業の設計作業に必要な知識は,個々の仕様や他の設計者の設計状況に応じた判断を要するために説明が困難である.この問題は,個々の顧客に対する従業員の共同作業で成り立つサービス現場にも共通する.中でも,働き手の多様化や人手不足による分業化が迫る介護現場では,従来の方法のみでのサービスの質の維持・向上が困難になっている.個人や組織の知識の集結と共有・活用を各現場に合わせ効率化する支援が急務である.そこで,介護者のふり返りを促進する方法を探究し,看護の作業と仕事の見える化のための新しいツールと活動プログラムを設計した.ふり返りを通じて介護の誇りを醸成し,介護サービスの質を向上させることを目的としている.研究の結果,介護者が各自の「色」をもち記録業務に活用することによって,作業の見える化と仕事の組織化を実現する方法を見出した.本稿では,新たな仕組み「Care Dignity」を提案し,その探究の一部を報告する.

  • 西村 郷, 諏訪 正樹
    セッションID: 3C5-OS-23b-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    ——人工知能やロボットが予め決められた、事前の設計の範疇を飛び越えて物事を新しく認知し、振る舞うためには何が必要か?残念ながら、私たちはこの問題に対する明確な回答を持ち合わせてはいない。この問いにいつか答えを出すためにも、筆者はそもそも人間がそのように立ち振る舞うためにどんなことをしているのかをまず探求することとした。 心理学や認知科学などにおいてもほとんど知見がない中、筆者は自ら多摩川の河川敷に降り立ち、新しい意味や行動に出会う瞬間を記録し、記述、分析を行った。その結果、「適宜ボケつつ行動する」「日常の経験に根ざした理解」「不測の事態に驚き、面白がる感性」という三つの働きが重要であることが分かった。 さらに、これらの働きを「創発的認知」という一つの概念で捉えた。これは、私たちが新たな意味や振る舞いを生み出すという事態を思わず対峙した所与からのズレ、特異点、奇妙な信号に私たちが絡め取られ、そこから思いもよらなかった新たな世界、意味と行動の生きた構造が立ち上ることとして把握するものである。本稿はこうした捉え方を支える哲学的概念も紹介し、今後の発展に向けた提案、課題とした。

  • 笹川 陽子, 染谷 めい, 坂本 彩夏, 加藤 文俊
    セッションID: 3C5-OS-23b-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    本研究は、「余白」に気づくための感性を開拓するフィールドワーク課題の設計と実践について考察を加えるものである。ここで「余白」は、固定的な〈属性〉ではなく、観察者の置かれた状況に応じて移ろう〈状態〉として理解する。例えば1台の自転車のカゴは、持ち主にとっては「荷物置き場」、行き場のないゴミを抱えた人にとっては「ゴミ箱」、花を植える人にとっては「プランター」として、多様な「余白」になりうる。こうした〈状態〉としての「余白」を認知する感性の醸成方法を模索するため、恵比寿駅から半径500メートル圏内を対象にフィールドワークを行う課題(学部生対象)に取り組んだ。フィールドワークの過程では、まちを歩く際の物理的な条件を変え、場合によっては環境に能動的に働きかけることを試みた。また、個人の体調や心理状態をふまえながら、フィールドワークで体感した、まちに偏在する「余白」をめぐるエピソードを記述した。本論文では、「臨床の知」という観点からフィールドワークの過程をふり返り、個人的な体験としての「余白」を他者に語ることの可能性について検討する。

  • 山口 昌志
    セッションID: 3D1-OS-22a-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    近年、人工知能研究を用いた創作や創作支援の試みが行われており、研究者や開発者の立場からの報告が増えている。他方で、創作者側からの報告は少ない。無論、創作の過程や方法は創作者ごとに異なるが、今回は小説家の一人として、自身がどのように創作して行くか、また、実際に創作支援ソフトウェアを利用して、受賞作となる歴史小説を執筆した中で、どのようにソフトウェアを役立たせたか、さらには望まれる創作支援のあり方について報告したい。

  • 飯倉 陸, 岡田 真, 森 直樹
    セッションID: 3D1-OS-22a-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    本稿では計算機による小説の自動生成を最終的な目標とする段階的な研究として,小説の内容理解の観点から形式段落分割に取り組む.文章の形式段落を推定する場合,対象とする 2 文が同一の形式段落に所属するかどうか,すなわち 2 文間における形式段落としての境界の有無に関する 2 クラス分類問題として捉えることが可能である.その場合,文の数に対する段落の数は小さいため,データ数における不均衡性を考慮する必要がある.我々は,様々な自然言語処理のタスクにおいて高い精度が示されている Bidirectional Encoder Representations from Transformer (BERT) を段落分割の問題に適用した.そこで損失関数として Focal Loss を用いることにより,一般的な損失関数として多用される Cross Entropy Loss を使用する場合と比較してモデルの性能向上を図った.結果として,本稿のために作成したデータセットにおいて提案モデルの有効性を確認することができた.また,モデルに対する入力文の範囲を拡張することで各評価指標の値が向上した.

  • 福田 和維, 小野 淳平, 小方 孝
    セッションID: 3D1-OS-22a-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    筆者らは,物語のストーリー・深層の修辞的構造(物語言説)・表層的な表現を生成する,「統合物語生成システム」の開発を進めて来た.本研究では,この統合物語生成システムを用いて,「蘊蓄」―特定の対象や主題に関する詳細(で過剰)な知識内容―を生成する機構を提案する.具体的には,統合物語生成システムの主に名詞概念辞書中に,Wikipediaその他から個々の名詞概念に関する自動獲得された属性概念を格納し,システムによって生成された物語の合間に随時その属性情報を編集して埋め込むことで,ある対象や主題についての蘊蓄生成を可能とする.研究の焦点は,ある対象や主題に関連した属性情報の自動獲得及びその編集による利用方式である.今回は,対象・主題を歌舞伎とし,歌舞伎に関する蘊蓄生成機構の実装を試みる.

  • 河合 珠空, 小野 淳平, 小方 孝
    セッションID: 3D1-OS-22a-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    歌舞伎舞踊『京鹿子娘道成寺』は,道成寺伝説の一種の後日譚でありながら,もともとの伝説を越えた独自の内容を持った作品として,古くから多くの優れた女形によって上演されて来た.本研究では,渡辺保による『京鹿子娘道成寺』の分析を参考に,人物・背景(舞台装置)・音楽(楽器,演奏者,ジャンル)・詞章と台詞,さらに場面ごとの核心的な精神的主題などを主な構成要素とする,その「舞台上演構造」の詳細な分析を試みる.さらに,物語生成システムのアニメ―ションツールとして以前に筆者らが開発したKOSERUBEと呼ばれるシステムを用いて,その舞台上演構造を簡易な可視的イメージとして構成する.本研究は,物語生成システムの一表現方式,コンピュータゲーム,自動生成コンテンツなどへの応用を目指して進められている.

  • 堀江 紗世, 森 直樹
    セッションID: 3D1-OS-22a-05
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    従来の画像認識の研究では,一義的な内容を表現する画像を主に対象としてきた.そのため,だまし絵のような複数の意味を表現する多義図形に対して人工知能による画像認識を適用した研究はほとんどない.そこで本研究では,人工知能による多義図形理解を目的として,多義図形か否かの識別問題,多義図形中に描かれている二つの対象のオブジェクト識別問題,そして人工知能がどの部分に着目して多義図形を認識するのかについて数値実験をした. その結果,人の顔と風景の多義図形において,人工知能に多義図形とそうでない画像を識別させることに成功した.また,Grad-CAM による解析により,肖像画と多義図形における人工知能による注視点の類似性を確認した.また,90 度回転によりうま・かえるに変化して見える画像について,94% 以上の精度で人工知能に両オブジェクトを認識させることができた.また,回転によってうさぎ・あひるに変化して見える画像について,アンケート調査と人工知能による認識の相関係数が 0.772 と非常に強い相関を持つことを示した.

  • 寺内 光, 森 直樹, 上野 未貴
    セッションID: 3D5-OS-22b-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    人工知能(AI)に漫画や小説,音楽といった人間の創作物を理解させる研究が盛んである.しかしながら創作行為は高度な知的作業であるため依然として難しいタスクである.本研究では人間の創作物の中でも特に4コマ漫画を扱い,AIに理解させることを目的とする.同分野では日々画像処理や自然言語モデルを用いた多くの研究がなされているが,画像と自然言語をマルチモーダルに用いた研究は数が少ないのが現状である.よって本研究では漫画のコマ画像とセリフの分散表現を用いたマッチング問題を解くことで,画像と自然言語を結びつける研究の可能性を考察する.画像の分散表現化の手法には畳み込みオートエンコーダモデルを用い,自然言語の分散表現化には Bidirectional encoder representations from transformers(BERT) を用いる.また,学習した機械学習モデルをテスト画像に適用しセリフのマッチング問題を解くことでマルチモーダルデータを用いた研究の可能性を確認する.

  • 青木 俊憲, 上野 未貴
    セッションID: 3D5-OS-22b-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    スマートフォンの内蔵カメラで気軽に写真撮影し,ソーシャルネットワークサービスへ発表する機会が増加している.よって,写真撮影を趣味とする人の母集団は大きく,身近な創作の一つである. 撮影手順は簡易になったが,写真コンテスト入賞を狙う技術向上には撮影対象別知識,構図選定,機器設定などに関する習熟が必要であり,撮影初心者の疑問は尽きない. 本研究の目的は,写真家が写真の良し悪しを決める写真中の部位と評価基準を精査したデータを構築し,機械学習を用いて写真を趣味とする人が望む範囲に応じた撮影技術向上を促す情報提示をすることである. 本稿では,プロ写真家が複数の評価基準を付した写真データセットの構築方法を述べ,データセットを畳込みニューラルネットワークに学習させ,撮影対象別に写真の良し悪しを識別した結果について考察する. 応用として,写真家の多様な嗜好を考慮して,任意の写真の良し悪しを評価し,評価理由と共に提示可能なシステム構築を目指すため,合わせて写真を趣味とする創作者の技術向上支援に必要な観点を広く論じる.

  • 平澤 直之, 小林 洵也, 清水 大地
    セッションID: 3D5-OS-22b-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    本研究では,近年広く普及しつつあるダンスジャンルの 1 つであるブレイクダンスを対象に,自然な環境下での情動状態を自動的に判別・可視化するシステムの開発を行った.その際,ダンサーの身体に慣性センサーを取り付けることでポジティブ・ネガティブという各情動状態(感情価)における加速度データを測定した.そして,その加速度データに対してCNN(畳み込みニューラルネットワーク)を用いた深層学習を行い,情動状態の識別を行うモデルを構築してシステムに組み込んだ.本研究では,当該システムの概要に関して紹介するとともに,上記のシステムを応用し,ダンスバトルにおける複数名のダンサーの情動状態が互いに影響し合う様子をリアルタイムに可視化するアプリケーションの開発も行なっている.また,ブレイクダンスをはじめとするヒップホップカルチャーにおいては創作物のオリジナリティーが非常に重要性を有している.創造性と情動との関係性は先行研究でも議論がなされており,ダンサーの独創的で新しい動作の創作過程と,情動状態との結びつき・関係性といった文化を支援する観点からも本研究にて考察を行う予定である.

  • 川野 陽慈, 宇都宮 悠輝, 高屋 英知, 山野辺 一記, 栗原 聡
    セッションID: 3D5-OS-22b-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    近年ゲーム業界は拡大しており,必要とされるシナリオの数も増加している.そのためにシナリオ自動生成が求められている.シナリオの自動生成手法には完成稿を直接作成する方法もある.しかし,本研究ではより自由度が高くシナリオの崩壊が起きづらい方法として,シナリオの大筋の流れを記載したプロットを物語の共通構造で生成する手法を提案する.シナリオの自動生成には素材となるシナリオのプロットデータが必要となるが,人手で大量のデータを用意するのは難しい.そのため,現存するシナリオからプロット作成のためのデータを抽出し素材として用いることが必要となる.そこでシナリオ自動生成のため映画脚本に着目した.映画脚本をシナリオ自動生成の素材とするためにはストーリー展開を構造化したプロットが必要となる.それを映画脚本から抽出するためにストーリー展開の変化する点で映画脚本を分割することを試みた.映画の登場人物に着目することで,ストーリー展開の変化を捉えられることが示唆された.また,シナリオの素材を元にしたプロット生成において,作品性の調整を自由に行えるシステムを作成し有効性の検討を行った.

  • 林 美衣, 森 直樹
    セッションID: 3D5-OS-22b-05
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    近年,ファッション分野への人工知能技術の適用が注目されている.本研究は,複数のファッションアイテム画像で構成されたコーディネートに関するデータセットを用いて,センスの良い衣服の組合せを推定する手法の提案を目的とする. 提案手法ではまず Convolutional Auto Encoder により, アイテム画像を分散表現化した. 次に, データセットのコーディネートをセンスの良い正例として,コーディネート内の 1 つのアイテムを残りのアイテム群から推定した.具体的には複数の画像の分散表現を連結して入力とし,予測アイテム画像の分散表現を出力として深層学習を用いて学習させた.テストとして,予測候補と選択肢の分散表現におけるユークリッド距離に基づく 4 択問題を解いた.この結果,同一カテゴリの中から選択する場合の識別率は高くはなかったが,組合せ的には違和感がないものが多いことがわかった.また, 異種カテゴリで選択肢を構成した場合では識別率は改善し,例えばトップスの解答としてバッグなど不適切なカテゴリのアイテムを選ぶことが間違いであることは学習できた.

  • 塙 一晃, 横井 祥, 原 聡, 乾 健太郎
    セッションID: 3E1-GS-2-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    機械学習モデルの予測に対して「予測に影響を与えた訓練事例」を予測の判断根拠として提示することで、ユーザの予測に対する納得感や信頼性を向上させることができる。「訓練事例が予測に与える影響」の指標として、素朴には「テスト事例と訓練事例の入力の類似度」などが考えられる他、「当該訓練事例を学習から除外した場合の予測の変化度合い」や「予測に対する勾配ベクトルの余弦類似度」など様々な指標が提案されている。本研究では影響指標が満たすべきいくつかの要件を考え、各指標が要件を満たすかどうかを調べた。結果、いくつかの指標が要件を満たさないことを実験的に確認した。

  • PHUA Yin Jun, 井上 克巳
    セッションID: 3E1-GS-2-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    機械学習手法が様々な分野に普及することにより,日常生活や科学分野など多くの場面で解釈可能なモデルが求められている.機械学習モデルを論理規則を用いて表現する方法がいくつか研究されているが,ニューラルネットワークが深層化することでこれらの方法は現実的には使えなくなってきている.機械学習で得られたモデルを複雑且つ冗長な論理規則で表されていても,解釈可能となったとは言え人間にとっては理解不能である.このような場合得られた解釈可能なモデルで説明責任を果たすことも難しく,新しい知識にすることもできない.本研究ではあらかじめ与えられた論理プログラムを対象に,グラフ埋め込み手法を用いて論理プログラム内のアトムをクラスタリングし,それを用いて簡略化する手法を提案する.さらに,実験を通して手法の有効性を示し,得られた論理プログラムが元よりも理解しやすくなっていることを示す.

  • 浅野 孝平, 全 眞嬉
    セッションID: 3E1-GS-2-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    近年,機械学習の発展に伴い実応用の際に,モデルの多くがブラックボックスであることが問題となり,説明可能性が求められている.説明可能性の研究には様々なアプローチがあるが,本研究では,分類モデルの予測結果の判断根拠となる特徴をルールモデルで提示する説明手法を新たに提案する.従来手法では,ブラックボックスな分類モデルの決定境界を決定木などのより簡単なルールモデルで近似するため,ふたつのモデルの間にギャップが生じ,ルール内の領域でルールの結論と実際の予測結果が一致しない問題が生じている.本研究はこの問題の解決を目的とし,より厳密に分類モデルを模倣できるルールを列挙する.これにより,誤説明の生じない信頼性の高い説明手法が実現できると考えられる.ベンチマークデータを用いた計算機実験によって,提案手法は分類モデルの予測結果を模倣できるルールを提示できることが確認された.

  • 柳川 琢省, 照井 文彦
    セッションID: 3E1-GS-2-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
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    近年機械学習モデルが多くのアプリケーションに活用され,モデルの説明可能性はますます重要となっている.モデルを説明する手法にLocal Interpretable Model-agnostic Explanation(LIME)という手法がある.LIMEは説明したい予測結果の入力点近傍を説明可能なモデルで近似し,近似モデルから各入力次元の寄与度を計算する.テキストを入力としたモデルにLIMEを適用する場合,入力点近傍や近似モデルを適切に定義することが重要である.例えば従来からある方法では,入力テキストの単語をランダムにドロップして近傍データを生成し,近似モデルを作成している.これは文法を考慮したモデルに対して有効でない.この問題に対して本論文では,機能語が各単語に及ぼす影響とそのpermutationによる影響をLIMEに組み込む手法を提案する.提案手法の検証のため,逆接語や否定語が考慮された感情分析モデルに対して提案手法を適用した.その結果,従来手法では難しかった機能語の影響を定量的に説明することができた.論文では,提案手法と実験の詳細および本手法が機能語の推定にも応用できることを紹介する.

  • 説明可能な人工知能の実現に向けて
    有村 博紀, 金森 憲太朗, 王 叶
    セッションID: 3E1-GS-2-05
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    信頼できる人工知能の実現方策の第一歩として,機械学習における予測の説明や解釈が関心を集めている.本稿では,機械学習における予測の説明可能性の向上技術の一環として,われわれが提案している決定木要約の学習の研究の進展を紹介する.

  • 吉川 友也, 岩田 具治
    セッションID: 3E5-GS-2-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    機械学習の信頼性のために、機械学習による予測が解釈可能であることは重要である。一般に、深層ニューラルネットワーク (DNN) は高精度な予測が可能だが、なぜDNNがそのような予測結果を出力したのかを解釈することが困難である。一方で、線形モデルの解釈は容易ではあるが、現実のデータはしばしば非線形であり、そのようなデータに対して予測性能が悪くなる傾向にある。 本研究では、DNNと線形モデルの長所を組み合わせるため、スパース局所線形モデルのニューラル生成器を提案する。提案法では、元表現事例(例: 単語列)とその簡易表現事例 (例: 単語のbag-of-words) を入力として扱うDNNを用いて、各事例に対して疎な線形重みを生成する。元表現事例からDNNで特徴抽出することにより、その重みには高精度の予測が可能な情報が含まれるようになる。その上、予測式は簡易表現事例と疎な線形重みの内積で表現されるため、予測結果の解釈は容易である。実験では、予測性能の評価と生成された疎な線形重みを可視化することにより、提案法が定量的にも定性的にも有効であることを示す。

  • 長谷部 達也
    セッションID: 3E5-GS-2-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Message Passing Neural Network(MPNN)をはじめとするグラフ畳み込みネットワークは分子物性予測等のタスクにおいて利用される機会が増えており、配合材料などへの適用対象の拡大と、モデルの説明性の向上が求められている。本研究では、分子配合に対する高精度な特性予測と予測根拠説明の実現を目的とし、gradient-weighted Class Activation MappingをベースとしたMPNNに対する予測根拠の可視化手法、及び、1次元畳み込みとMPNNの転移学習を用いた複数分子の配合を入力とするグラフ畳み込みネットワークにより、分子配合特性を予測し、根拠を可視化する新しい枠組みを提案する。上記の予測根拠の可視化手法を単一分子物性予測を行うMPNNに対し適用した結果、その説明がドメイン知識と整合することを確認した。また、提案する分子配合を入力とするグラフ畳み込みネットワークを実配合特性データにて学習したところ、既知のモデルよりも高精度で予測ができ、分子の配合に対しても、ドメイン知識と整合するグラフベースの予測根拠説明が可能であることが確認できた。

  • 竹村 彰浩, 井上 克巳
    セッションID: 3E5-GS-2-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    機械学習分野における課題の一つに,学習済みモデルの解釈性がある.本研究では,解集合プログラミング (Answer Set Programming; ASP) を用いて決定木アンサンブルからルールを抽出する手法を提案する.決定木の構造に対して,ASPに符号化したパターンマイニングの手法を適用することで,ルール集合を宣言的な方法で抽出する.そのため,目的とする集合の性質が複数存在する場合でも,実装を大きく変えることなく対応することができる.本手法を公開されているデータセットに適用した結果を紹介する.

  • 吉田 秀穂, 田嶋 優樹, 今井 優作
    セッションID: 3E5-GS-2-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    機械学習による予測モデルの構築において, どの特徴量がどのような形でモデル学習に寄与したのかという解釈性を与えることは, データを解釈したりモデルを改良していく上で重要である. とりわけマーケティング業界においては適当なKPIを機械学習によってモデリングし, 予測する機構を用意することに加え, どのような変数がKPIに影響するか, それがどのような影響の仕方をするのかを解釈することがしばしば求められる.入力した特徴量のモデル学習への貢献を評価する指標として近年SHAP値と呼ばれるものが考案され注目されている. 本稿ではテーブルデータのモデリングにしばしば用いられる決定木ベースのモデルにおいて, SHAP値が概ね的確に特徴量のモデル学習への貢献を評価できることを示す.

  • Kwong Cheong NG, Yuki MURATA, Atsumi MASAYASU
    セッションID: 3F1-ES-2-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    We propose a region-based spatio-temporal neural network for traffic risk estimation trained by the comparative loss function. In this model, a pretrained object detector YOLOv3 is fine-tuned using real image datasets: the KITTI and Dashcam Accident datasets and virtual image dataset: the VIPER dataset to detect moving object regions, and their features are clipped out from the middle layer of the detector. Then, these feature sequences are used to estimate the traffic risk by the spatio-temporal pattern encoding network followed by the risk estimation network. A comparative loss function is used to learn a risk estimation network by comparing pairs of two spatio-temporal patterns of moving objects. Experiments were conducted on a combination of real image datasets: the Dashcam Accident and AnAn Accident Detection (A3D) datasets and virtual image datasets: the VIENA2 dataset. The experimental results were analyzed and evaluated, and we have confirmed it is possible to estimate dangerous traffic situations using the proposed risk estimation network and the proposed network can be improved using both real and virtual image datasets for training.

  • Panumate CHETPRAYOON, Fumihiko TAKAHASHI
    セッションID: 3F1-ES-2-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    The lane number that the vehicle is travelling in is one of an important factors in intelligent vehicle fields. Nowadays, there are so many novel lane detection algorithms proposed. If we can perfectly detect the lanes, we can directly calculate the lane number from the lane detection results. However, in some conditions such as adverse weather conditions or vehicle occlusions, these lane detection algorithms cannot perform well. Therefore, this paper proposed a new approach for predicting the lane number that the vehicle is currently travelling in from drive recorder video data. We came up with the idea that we could combine the drive recorder image with the lane detection result, which is sometimes imperfect, to predict the lane number. Experiments on our own dataset confirmed that our approach consistently delivers outstanding results.

  • Helton Agbewonou YAWOVI, Tadachika OZONO, Toramatsu SHINTANI
    セッションID: 3F1-ES-2-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    With the increasing number of motorized vehicles, road accidents are now a big challenge for all countries in the world. Lot of researches in AI, Machine Learning and Deep Learning are conducting every year to find efficient solutions to reduce road accidents through predictions thanks to the usage of data from previously occurred road accidents. After an accident occurred, police have to make investigation to know the circumstances of the incident and determine the responsibilities of each actor. Sometimes, this task can be time-consuming for police and, therefore, support systems are requested. In our research, we focused on a system that can automatically build a 3D simulation (for visualization purpose) of an accident, given as input a manually made accident report. Our simulator, then, automatically generates labeled training data that will be used by the system for image recognition task to predict the responsibilities of each actor in the accident using a custom trained YOLO model. The simulator, also, generates a sketch of the accident to append to the manually made accident report inputted into the system by the user. Our objective is to create a system that can learn and make work easier and quicker for police and improve the traditional and manual way to determine responsibilities when road accidents occur.

  • Ekasit PHERMPHOONPHIPHAT, Tomohiko TOMITA, Masayuki NUMAO, Ken-ichi FU ...
    セッションID: 3F1-ES-2-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    A prediction on spatiotemporal climate data that uses a recurrent network is aiming to predict future spatial data by learning from prior spatial sequence data. Most machine learning researches on this domain do not consider periodic patterns, which is essential for climate data. Inspired by Periodic-CRN, we propose a predictive model by using a convolutional long short-term memory as a convolutional recurrent network (CRN). The model also has the mechanisms that load and save a periodic representation and combined to current representation to improve the accuracy result.

  • 鈴木 香寿恵, 下村 真生, 中村 和幸, 平沢 尚彦, 矢吹 裕伯, 山内 恭, 徳永 旭将
    セッションID: 3F1-ES-2-05
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    近年の温暖化環境における南極氷床の涵養量の変動のふるまいは、地球全体の水収支に大きな影響を及ぼすことから関心が高まっているが,その厳しい環境や降雪量の観測自体が難しいという現状である。限定された観測データを組み合わせ降雪量推定モデルの開発を行ってきた。 今回は南極・昭和基地において観測された降雪時の雲画像に対して、CNNを適用し,二値および三値の自動識別を試みた。「Atmospheric River」と呼ばれる高高度の連なる雲が降雪に寄与しているとし,その雲構造をもつ降雪時の画像を正例,その雲構造がない,もしくは画像視野が十分でない場合準正例とした。 ネットワーク構造としてはVGG16にInception構造を加え,全結合層をGlobal Average Poolingに置き換えてパラメタ数を削減した。 学習に対し正例138, 準正例477, 負例511のサンプルを用いた。 二値問題には正例と準正例を正例として扱った。 識別精度は,二値(三値)分類は71.00%(65.37%)であった。 Grad-CAMによる可視化結果は三値分類時に雲構造を捉えられている様子を示していた。

  • Nang Su Lin NWE, Yanan WANG, Jianming WU, Gen HATTORI, Aye THIDA
    セッションID: 3F5-ES-2-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Emotion recognition in conversation is an important step for developing empathetic systems in diverse areas such as healthcare, education, and business. Recent work demonstrates that utterance-level conversational context modeling leads to high-performance emotion recognition. In this paper, we combine the utterances of conversations where the same person speaks continuously with the same emotions, and and train with DialogueRNN to further improve emotion recognition performance. According to comparison of DialogueRNN models that trained by combining different numbers of utterances, the combination of three utterances achieves the highest F1-score of 63.90%, and improved the F1-score of 1.63% compared to baseline.

  • Khin Thet HTAR, Yanan WANG, Jianming WU, Gen HATTORI, Aye THIDA
    セッションID: 3F5-ES-2-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Dialog systems are embedded in smartphones and Artificial Intelligence (AI) speakers and are widely used through text and speech. To achieve a human-like dialog system, one of the challenges is to have a standard automatic evaluation metric. Existing metrics like BLEU, METEOR, and ROUGE have been proposed to evaluate dialog system. However, those methods are biased and correlate very poorly with human judgements of response quality. On the other hand, RUBER is applied to not only train the relatedness between the dialog system generated reply and given query, but also measure the similarity between the ground truth and generated reply. It showed higher correlation with human judgements than BLEU and ROUGE. Based on RUBER, instead of static embedding, we explore using BERT contextualised word embedding to get a better evaluation metrics. The experiment results showed that our evaluation metrics using BERT are more correlated to human judgement than RUBER.

  • 楊 博, 呉 剣明, 服部 元
    セッションID: 3F5-ES-2-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    相槌または無関係な応答を回避し、より豊富な内容を含む応答を生成する為に、一部の研究者は因果関係も考慮する対話生成モデルに注目した。ただし、発話者と応答者の対話間に因果関係の存在を自動的に判断するのは難しいの原因で、このような発話ペアの収集はさらに困難になる。本研究では、まず対話間の因果関係を考査した上、対話因果関係を定義する。そして、因果関係ある対話データを収集するための転移学習法を提案する:最初にWikipediaなどのWebコンテンツから、文と文の間の因果関係の特徴量を学習する。さらに、学習段階で獲得したモデルによって対話ログから因果関係を含む発話ペアを検出する。収集された発話ペアは、ユーザの発話に合わせて、因果関係を含まれている対話応答生成に使用が可能である。その結果、提案方法によっては有名な対話コーパスから因果関係ある対話ペアの検出率が良好な性能であることを示した。

  • Meixuan LI, Defu ZHANG, Eri SATO-SHIMOKAWARA, Toru YAMAGUCHI
    セッションID: 3F5-ES-2-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    In the field of human-robot interaction, we always pursue achieving a warmer robot. Obviously, emotion perceptions in a single cultural cannot meet needs when cultural blends become more common and widespread. This study focuses on cross-cultural groups, collecting voice responses with three languages (Chinese, English and Japanese) in two attitudes (strongly positive and strongly negative). We found out how exposures of intense feelings are affected by different linguistic contexts by clustering the data. The subjects could be roughly classified into several types assisted by comparing the degree of emotional exposure in their mother tongue and in non-native languages. Besides, we also found that the mastery of the other language is also an important factor in the degree of emotional exposure. We therefore suggest that when planning spoken human-robot interaction, people with multicultural background should be taken into consideration for a more comprehensive robot model.

  • Don Joven AGRAVANTE, Michiaki TATSUBORI
    セッションID: 3F5-ES-2-05
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Our task is learning to set the goals of a planner to solve text-based adventure games, specifically TextWorld, where each game has a different quest that is described in natural language. Translating the quest into a logical form consistent with the PDDL is a semantic parsing problem which we tackled by training a Transformer neural network in a supervised way. We then show how a game-playing agent can be made by using the neural network with a planner and some external knowledge. Our results show that this agent can solve the most complex class of the TextWorld game settings, including sparse rewards. This agent architecture bridges the gap between neural networks and classical planning in a novel way by grounding the Transformer output into the PDDL symbolic layer.

  • Esrat FARJANA, Natthawut KERTKEIDKACHORN, Ryutaro ICHISE
    セッションID: 3G1-ES-1-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Knowledge Graph (KG) is a key component of many information systems. Due to the drastic growth of the text data, Open Information Extraction (Open IE) becomes one of the techniques to build Knowledge Graph. Nevertheless, OpenIE usually generates many noisy triples. Populating a knowledge graph with such triples degrades its quality. In this study, we introduced novel features to identify correct triples, extracted by the OpenIE system. Experimental results showed that our features achieved better results compared to the baseline features.

  • RAHMAN MD MOSTAFIZUR, TAKASU Atsuhiro
    セッションID: 3G1-ES-1-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Entity type information plays an important role in knowledge graphs (KGs). In a KG, an entity usually holds multiple type properties. In this paper, we address the entity type ranking problem by means of knowledge graph embedding models. We try to show how entity type ranking can exhibit the corresponding entity’s characteristics. In our work, we show that entity type ranking can be seen as a special case of the KG completion problem. Our proposed approach outperforms the state-of-the-art type ranking models while, at the same time, being more efficient and scalable.

  • Yutaka NAGASHIMA
    セッションID: 3G1-ES-1-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Inductive theorem proving is an important long-standing challenge in computer science. In this extended abstract, we first summarize the recent developments of proof by induction for Isabelle/HOL. Then, we propose united reasoning, a novel approach to further automating inductive theorem proving. Upon success, united reasoning takes the best of three schools of reasoning: deductive reasoning, inductive reasoning, and inductive reasoning, to prove difficult inductive problems automatically.

  • Rumana Ferdous MUNNE, Ryutaro ICHISE
    セッションID: 3G1-ES-1-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Knowledge Graph (KG) is a well known way of representing facts about the real world in the form of entities, where nodes and edges represent the entities and their respective relations. However, many KGs have been constructed inde- pendently for different purpose. Therefore, very limited number of the entities stored in different KGs are aligned. This paper presents an embedding-based en- tity alignment method. We propose a joint method of summary and attribute embeddings for entity alignment task. Our model learns the representations of entities by using relational triples, attribute triples and description as well. When entities have less number of attributes or when the relational structure couldn’t capture the meaningful representation of the entities, entity summary embedding can be useful. We perform experiments on real-world datasets and the results indicate that the proposed approach significantly outperformed the state-of-the- art models for entity alignment.

  • Che-Chern LIN, Chia-Heng LIOU
    セッションID: 3G5-ES-1-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Expert systems have been utilized in recommendation systems for decades. Numerous applications have been successfully developed for many fields. SWI-Prolog is one of the popular auto-reasoning languages for building expert systems. This study presents a SWI-Prolog-based expert system for nutrition supplementary recommendation. The rule base consists of 3 rules and more than 2000 facts. The structure of the rule base is simple, straightforward, and easy-to-implement. Meanwhile, to get better visualization effects, Java has been utilized to build graphical use interfaces (GUIs). These GUIs allow users to input their symptoms. Based on the symptoms users input, the proposed system first diagnoses the shortage of nutrition for the users, and then suggests the foods and vegetables for nutrition supplementary to treat these symptoms via inference procedure based on four different roles: man, woman, pregnant woman, and breastfeeding woman.

  • 森野 穣, 安尾 萌, 松下 光範, 藤代 裕之
    セッションID: 3G5-ES-1-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    本研究は災害被害者の混乱の原因となり得る不必要な情報の拡散を防ぐことを目指し,Webメディアが情報拡散に与える影響に着目し,2019年台風19号のツイートを対象に調査を行った.分析の観点として,災害に関するツイートの数と,Webメディアが発信したニュース記事へ遷移するURLを含むツイート数を比較し,単位時間あたりの投稿数の割合と時間的変化を分析した.分析の結果,情報拡散が起きた時間帯におけるツイート数と,ニュース記事へのURLを含むツイート数の推移には正の相関が認められた.さらに,ニュース記事へのURLを含むツイートの情報源を調査した結果,特定のWebメディアや特定のニュース記事へのURLが多く投稿される傾向が見られた.

  • Wachara FUNGWACHARAKORN, Kanae TSUSHIMA, Ken SATOH
    セッションID: 3G5-ES-1-04
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    PROLEG is a legal reasoning system that specializes in representing rules and exceptions separately. The system,as well as most of the computational legal reasoning systems, works based on the literal interpretation of legal rules. However, in some exceptional cases, the literal interpretation of legal rules may create unexpected consequences. In this paper, we introduce the idea of responsible case assignment for tracing back the intended cases by lawmakers. Based on the responsible case assignment, we propose an algorithm for revising a generated PROLEG rulebase so that the revised rulebase covers the intended cases by lawmakers as well as the new unexpected case.

  • 金 昱汐, 白松 俊, 河村 郁江
    セッションID: 3G5-ES-1-05
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    Wikidataは知的システムの知識源として注目されている知識ベースであり,誰でも編集できるため多くのデータが構造化されつつある。しかし,たとえば日本語の食べ物のエンティティなどではsubclass-of プロパティが付与されていないものが多く,上位クラスの情報が不足している。これを本研究では自動付与することを目指しているが,信頼性ある自動解析結果のみを付与するには,解析の確信度を出力する必要がある。本稿では,上位クラスを判別するための分類器をSVMとLSTMで実装し,その出力値を確信度として使うためにロジスティック回帰を適用した。その結果,ロジスティック回帰により確信度が信頼性あるものに改良できた。

  • 吉田 拓倫, 永縄 拓也, 松井 藤五郎, 平手 裕市
    セッションID: 3H1-GS-3-01
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    本論文では、対象となる臨床イベントの発生を予測するための医療記録分析におけるサンプリングの新しい方法を提案する。従来手法では、患者ごとに、正例と負例が1対1となるように、臨床イベントの発生直前のデータを正例、臨床イベントから最も遠い過去のデータを負例としてサンプリングしていたが、一方のデータしか存在しない患者があり、6割以上の患者のデータが使用されていなかった。そこで本論文では、これらの患者のデータを有効に活用するために、一方のデータしか存在しない患者のデータのデータも正例と負例が1対1となるようにサンプリングした上で、従来のデータに加えて使用することを提案する。また、実験によりその有効性を確認し、結果について考察する。

  • 江間 勇希, 鳥海 不二夫
    セッションID: 3H1-GS-3-02
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/06/19
    会議録・要旨集 フリー

    映画の脚本において,登場人物の感情は一定の法則に基づいて推移するものが良い脚本であるといわれている.本研究では,映画脚本に紐づけられた10種類の感情に基づいてデータ化し,時系列に沿った変化を観察しながら作品ごとの関係性や類似度を分析すると同時に,クラスタリングを行い「感情」という観点から映画脚本を分析した.また,映画脚本データの感情ラベリングの半自動化を目的に,脚本のテキストデータを入力とする感情推定モデルを構築し,不均衡なデータにおいて7割近い再現率と正解率を獲得した.

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