Synthesiology English edition
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1 巻, 3 号
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研究論文
  • -安全を担保したヒト細胞操作プロセス構築と臨床応用-
    大串 始
    2009 年 1 巻 3 号 p. 155-160
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    近年、細胞を培養増殖・加工して種々の疾患治療に用いるという再生医療技術が注目されている。この技術を臨床応用するためには、これら培養プロセスの安全性のみならず用いる細胞の有用性の担保も必要である。これらプロセス構築にかかわる問題点を整理して解決し、実際の治療応用への展開に成功した。
  • -触媒の基盤研究から製品化に向けた触媒共同開発へ-
    葭村 雄二, 鳥羽 誠
    2009 年 1 巻 3 号 p. 161-168
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    輸送用燃料のクリーン化、特に硫黄分の大幅低減は自動車排出ガスの低減に有効であり、また、新規高性能排出ガス処理装置の開発支援に繋がる。我々は、軽油のサルファーフリー化(硫黄分<10ppm)用脱硫触媒の開発を行い、触媒調製法の切り口から新規展開を図り、次いで触媒メーカーとの共同研究を通して新規脱硫触媒の製品化に成功した。
  • -分子設計・合成技術と安全性評価の統合により市場競争力のある材料へ-
    浅川 真澄, 青柳 将, 亀田 直弘, 小木曽 真樹, 増田 光俊, 南川 博之, 清水 敏美
    2009 年 1 巻 3 号 p. 169-176
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    有機ナノチューブは両親媒性分子が溶媒中で自己集合化して形成する中空繊維状の物質であり、その内部にナノ微粒子やタンパク質等を包接することができることから、幅広い分野への応用が期待されている。有機ナノチューブを実用化するために、大量合成、用途、価格、安全性等の種々の条件を満たす戦略的なシナリオを立案し、分子設計・合成技術と自己集合化技術の統合により、最適な有機ナノチューブ合成用分子を設計・合成するとともに、有機ナノチューブの大量合成法を開発した。
  • -「どこでもデバイス、だれでもデバイス」の実現に向けて-
    鎌田 俊英, 吉田 学, 小笹 健仁, 植村 聖, 星野 聰, 高田 徳幸
    2009 年 1 巻 3 号 p. 177-186
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    IT 技術の裾野拡大を目指し、情報端末機器のユーザビリティー向上をもたらすべく、使用者の個性が活かせる端末機器の製造技術として、フレキシブルプリンタブルデバイス製造技術の開発に取り組んできた。ディスプレイ等の情報端末を含む新たな情報機器関連分野を切り拓く技術となるだけに、その技術の展開、普及のための開発シナリオとして、社会要求仕様の分析、個別開発要素技術の位置づけの明示、材料・製造・デバイスの各要素技術のセット化による全体像の提示、関連技術の連続的開発などを描き、それを実践していった。
  • -シリコン単結晶を頂点とする密度のトレーサビリティ体系-
    藤井 賢一
    2009 年 1 巻 3 号 p. 187-198
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    物質の密度、あるいは、体積や内容積、濃度といった物理量を計測するための基準として従来は水が広く用いられていた。密度だけではなく比熱や表面張力など他の物性の基準としても水が用いられることが多い。しかし、水の密度はその同位体組成に依存して変化したり、溶解ガスの影響を受けるため、1970年代からはシリコン単結晶など密度の安定な固体材料を基準として密度を計測することが検討されるようになり、特に最近では計測のトレーサビリティを確保し、製品の信頼性を向上させるために、より高精度な密度計測技術が産業界からも求められるようになってきた。このような背景から産総研では密度標準物質としてシリコン単結晶を用い、従来よりも高精度な密度標準体系を整備した。密度の基準を液体から固体にシフトすることは、単なる精度向上にとどまらず、薄膜のための新たな材料評価技術や次世代の計量標準技術の開発を促すものである。
  • -アルミニウム鋳造工程のエクセルギー解析-
    北 英紀, 日向 秀樹, 近藤 直樹
    2009 年 1 巻 3 号 p. 199-208
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    製造効率を高め、環境負荷を少なくするには、1つの過程を起点として全体に広がる資源やエネルギーの消費と排出の過程を知ることが必要である。本稿では、まず、アルミニウム溶湯中で使用されるヒーターチューブを鉄とセラミックスで作製した場合のエクセルギー解析とその比較を行い、次にアルミニウム鋳造の全工程についてのエクセルギー解析を行った。これらの結果から資源とエネルギーを有効に利用するための鋳造プロセスにおける合理化指針を得た。
論説
編集委員会
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