日本原子力学会 年会・大会予稿集
2006年秋の大会
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使用済燃料中間貯蔵
コンクリートキャスクの耐震性能試験
原子炉の運転管理と点検保守
もんじゅ用ISI装置
原子炉の保守管理技術
構造解析・保全最適化技術
振動・腐食解析評価技術
  • 1. 開発目的と概要
    内藤 正則, 越塚 誠一, 二ノ方 壽, 内田 俊介, 湊 明彦, 斎藤 裕明, 堀田 浩司, 秋山 実, 穴原 直樹, 堂崎 浩二
    セッションID: L17
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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    原子炉冷却系構造材の三次元詳細振動・腐食機構解析技術の確立を目的に、三次元詳細流体解析、熱解析に振動解析あるいは腐食解析を重畳させた構造材料の腐食損傷解析手法の開発に着手した。原子炉の主要構造、配管内での流動状況を解析し、その結果に構造材との連成振動解析、ラジオリシス解析あるいは脱酸素反応解析を重畳させ、主要部の疲労および腐食環境評価を行う。さらに、流動加速腐食を取り上げ、問題箇所の摘出と当該箇所での腐食減肉速度の定量化に挑戦する。本発表では、経済産業省の提案公募事業における振動・腐食機構解析開発の開発目標と特徴についての概要を紹介する。腐食環境評価因子として、腐食電位を取り上げ、応力腐食割れの問題発生箇所を予測すると共に、流動加速腐食の問題発生箇所についても適用する。
  • 2. ラジオリシスモデルとその応用
    堀田 浩司, 斉藤 裕明, 内藤 正則, 内田 俊介, 湊 明彦, 秋山 実
    セッションID: L18
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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     BWR冷却系構造材の応力腐食損傷の評価指標としてよく用いられている腐食電位(Electrochemical Corrosion Potential : ECP)は、原子炉でのラジオリシス解析と求められた放射性分解生成種濃度を用いた混合電位モデルに基づいて、数値解析で求められる。本発表では、流体力学モデル(Flow Dynamics Model : FDM)と連携させ、原子炉内外の詳細な流動パターンを求め、流れに沿ってのラジオリシス反応を解析するものである。給水系、浄化系などの低温域から炉内の高温域まで、さまざまな線量率場での主要な放射性分解生成種濃度を求める。 さらに本解析コードを拡張させ、ヒドラジンと酸素の反応計算を付加して、BWRのみでなく、PWRの二次冷却水中での酸素濃度を中心とする化学種濃度分布を計算可能として、炭素鋼の流動加速腐食の評価への適用を目指す。
  • 3-過酸化水素を主とした場での腐食電位評価
    内田 俊介, 内藤 正則, 湊 明彦, 斉藤 裕明, 堀田 浩司, 秋山 実
    セッションID: L19
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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    上記ラジオリシス解析結果として得られた冷却系主要箇所の構造材表面での酸化種濃度の分布を用いて、混成電位モデルに基づく、腐食電位分布の定量化を行う。BWRの原子炉冷却水中では、腐食環境は過酸化水素によって決められる。酸素雰囲気の場合、アノード分極特性は酸素濃度により大きな変化は見られないが、過酸化水素ではその酸化により、アノード分極特性が高電流側にシフトする。本解析では、構造材表面での酸化種濃度を採用すると共に、酸化種濃度によるカソード分極特性の変化のみでなく、アノード分極特性の変化も考慮して腐食電位を求める点が特徴である。
  • (4)オリフィスによる湿り蒸気噴流の数値解析
    湊 明彦, 越塚 誠一, 二ノ方 壽, 内藤 正則, 内田 俊介, 斉藤 裕明, 秋山 実
    セッションID: L20
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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    原子炉冷却系構造材の三次元詳細振動・腐食機構解析に適用できる三次元気液二相流解析手法の開発に着手した。配管および機器における二相流の構造連成振動や腐食環境評価を目的とする。構造連成振動解析には二相流解析と粒子法による固体運動解析のハイブリッド手法を用いる。腐食評価には拡張二流体モデルをベースに流動加速腐食に関わる二相流中の物質輸送およびキャビテーションやミスト衝突による衝撃の予測手法を開発する。本報告では、湿り蒸気の配管においてオリフィスにおける臨界流と低圧雰囲気の下流に生じる超音速ジェットの数値解析を行い、ミストが加速されるメカニズムを検討した結果について述べる。
設備監視・非破壊検査
BWR炉底部検査技術
原子炉設計,原子力発電所の建設と検査,耐震性,原子力船
ABWR起動試験
耐震性評価
非破壊検査技術
  • 大塚 裕介, 吉村 武士
    セッションID: J55
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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    非破壊検査技術の1つの方法として超音波探傷がある。電磁超音波探触子(EMAT)は被検体に対して非接触で利用でき、高温環境下でも使用することができる。その一方、ピエゾ型超音波素子に比べて十分な信号強度を得ることができなかった。EMATは、通常コイルと磁石から構成されている。この磁石型EMATは、磁石の性能によって信号強度や発生できる超音波周波数が決まっていた。そこで、新たに磁石をコイルに置き換えた磁場コイル型EMATの開発を行った。磁場コイル型EMATは、磁場コイルと送信コイルからなる2枚のコイルから構成されており、高周波化や高出力化が磁石型EMATより容易であると考えられる。これまでに、500KHzの送信周波数に対して、磁場コイル型EMATは、磁石型EMATの1.3倍の出力を得ている。今回、欠陥の検出分解能を向上させるために、横幅2mm縦幅10mmの微小コイルをアレイ状に並べた磁場コイルを試作した。幅2mmの磁場コイル型EMATでは、1.5MHzの表面SH波を発生させることができ、磁石型EMATと同程度の出力を得ることに成功した。今後は、更なる高周波化と高出力化に対して磁場コイル形状を検討し、欠陥に対する超音波の伝播特性について調べていく。
  • Kavoos Abbasi, Satoshi Ito, Kazuhisa Yuki, Hidetoshi Hashizume
    セッションID: J56
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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    Abstract: Crack detection in large pipes is an important issue in piping system of nuclear power plant. The NDT method using electromagnetic waves has capability for detecting defect in large structures or large pipes. Through this study the method of electromagnetic waves to detect small circumferential crack in straight pipe was demonstrated.
  • 橋本 光男, 福岡 克弘
    セッションID: J57
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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    著者らはこれまで自然き裂の渦電流探傷による検出および診断手法に関する研究をしてきた。今回き裂の方向性に依存しない回転渦電流を用いた検査手法について検討したので報告する。
高速炉機器設計開発
  • (4) 球形管板の設計条件と構造設計法の検討
    柴本 宏, 笠原 直人, 木曽原 直之, 猪狩 敏秀, 高尾 伸行, 大谷 知未
    セッションID: K13
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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     概念設計を進めている高速実用炉の蒸気発生器は大型である。安全性を高めるため2重伝熱管を採用する予定であり,このため製作上の問題が少ない直管型を選定した。伝熱管内部の高圧の水・蒸気を上方へ流し,下方へと向かう2次系ナトリウムと熱交換させる。蒸気は上部プレナムからタービンへと向かうが,このプレナム室を構成する管板は大型となるため,高圧を少ない物量で効率的に支えられるよう球形管板を採用した。球形管板は,構造解析上は中央部と外周部で曲率が異なる3次元形状として扱うこととなる。荷重条件としては熱過渡による熱荷重が支配的となる。この3次元形状の球形管板に関しては,設計手法が確立しておらず,規格・基準が存在しない。 そこで本研究において,球形管板の設計条件を明確にするとともに,既存の平管板に関する知見を踏まえつつ,設計手法として (1) 部分孔空きモデルを用いた精緻な非弾性解析評価法 (2) 孔無しセクタモデルを用いた簡易な弾性解析評価法を開発した。これら2つの評価法を用いて蒸気発生器の球形管板の設計評価を進めている。
  • (1) ポンプ振動試験の結果
    早船 浩樹, 相澤 康介, 辻田 芳宏, 森田 英之, 澤 直樹
    セッションID: K14
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
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    FBR実用化調査戦略研究において検討されているNa冷却高速増殖炉(JFSR)に採用されている主要コンセプトであるポンプ組込IHXの振動試験を5ヵ年で実施してきた。2005秋の大会にてポンプのかわりに内部加振器を設置して実施した試験の結果と解析コードとの比較について報告した。2005年度にポンプを用いた振動試験を実施した。本試験の目的は機器側の振動応答特性から、内部加振試験の結果やFEM解析によりポンプ回転や流動によって発生する振動の加振源特性を明らかにすることである。(1)ではポンプ水力特性、ポンプ運転に伴う振動応答特性について報告する。75万kWクラスのポンプ組込IHX用1次主ポンプの1/4縮尺のスケールモデル試験体を設計・製作し、試験に供した。試験体は軸受仕様などを一部実機と異なる仕様としているが、主要寸法は実機の1/4倍、水力特性は実機と相似(流量:1/16倍、回転数:4倍、揚程:1倍)な設計となっている。機器の固有振動数は相似則より実機の4倍でこれはポンプ回転数の4倍と一致し、両者の振動周波数の相対関係は維持されている。ポンプは回転数制御型のモータにて450_から_2960rpmの間で運転された。ポンプ回転数に対して、流量、システム揚程、吸込揚程に関する無次元流量係数を設計点と一致させることができた。ポンプ回転数を100rpmずつステップ状に変化させて振動データを取得し、ランニングスペクトルなどに整理して分析を行った。ポンプ運転に伴うN成分及びNZ成分については予想とおりの周波数特性が得られた。また、その他の応答ピークは試験体の固有振動モードに一致すると考えられるが、加振器試験では励起されなかったモードも幾つか応答しており、これらは実機において励起されることを考慮すベき振動モードとして設計・評価に反映していく必要がある。
  • (2)試験解析・評価
    早船 浩樹, 辻田 芳宏, 森田 英之, 澤 直樹
    セッションID: K15
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
    会議録・要旨集 フリー
    (1)ポンプ振動試験の結果に引き続き、FEMによる振動特性評価の結果と考察、FEMを用いたポンプ加振力の推定などについて報告するものである。振動解析にはFINASコードを用いた。これは3次元形状の流体要素を直接モデル化し、その圧力振動を計算するとともに、構造との間に境界要素を介することで流体の圧力振動の構造側への伝播をモデル化することができるコードである。2005秋の大会では内部加振器試験をFINASコードで評価した結果、一部を除いて高い精度で固有振動数を評価できることを報告した。なお、試験と解析間の誤差要因についてもほぼ把握されている。その後、内部加振試験に相当する応答解析を実施し、センサ位置におけるコンプライアンスがほぼ一致することが確認された。解析精度向上のためのモデル改良とともに、ポンプ試験体、試験体架台一式、ループ配管などを新たにモデル化し、ポンプ振動試験体の振動特性を評価した。ランニングスペクトルから試験で出現する応答ピークに相当するモード図を作成し、FEM解析結果と比較した。その結果、ポンプによる強制加振による応答モードを除いて、各応答モードが機器の固有モードに相当することが分かった。また、試験ではポンプ回転数に伴って固有モードの応答振動数が変化するものがあり、一般的な円筒シェル振動における圧力の影響によると予想される。また、ポンプN成分の加振力をFEM解析と試験結果を用いて定量的に評価した結果、ポンプ軸とポンプケーシングの相対振動振幅、ポンプ軸の剛体モードと曲げモードの重畳による機械的励振力とがほぼ一致することが分かった。ポンプ回転数と異なる振動数における応答ピークの振動源はポンプ以外の流動などによるものと予想される。今後、センサを追加するとともに条件を変更した試験を実施し、各種振動源の特性把握を実施する予定である。
原子炉安全工学(原子力施設・設備,PSAを含む)
軽水炉シビアアクシデント
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