日本先天異常学会会報
Online ISSN : 2433-1503
Print ISSN : 0037-2285
15 巻, 2 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1975 年15 巻2 号 p. Cover1-
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1975 年15 巻2 号 p. App1-
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    1975 年15 巻2 号 p. Toc1-
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 井上 稔, 村上 氏廣
    原稿種別: 本文
    1975 年15 巻2 号 p. 41-45
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
    AF-2〔2-(2-フリル)-3-(5-ニトロ-2-フリル)アクリル酸アミド〕は昭和40年の食品添加物指定以来,魚肉,食肉ハム,ソーセージなどの殺菌,保存料として用いられてきた.最近,AF-2は大腸菌に対して突然変異作用をもつばかりかヒト培養細胞に染色体異常を誘発することが明らかになった.そこで本実験ではAF-2の胎児におよぼす影響についてマウスをもちいて検討した.日本クレア生産JCL-ddNマウスの妊娠8〜12日のいずれかに1回10%アラビアゴム懸濁AF-2を150mg/kgになるよう経口投与した.妊娠18日に胎仔をとりだし,外形観察ののち95%アルコールに固定し骨格標本を作製し観察した.その結果,AF-2を投与された母獣の17%が死亡した.妊娠8,9,11,12日の各処理群の胎仔死亡率が対照群より有意に高かったが,胎仔体重,脊椎化骨数,発育遅延胎仔出現率に明らかな差はなかった.実験群に腹壁ヘルニア,多指症,口蓋裂の計3例の奇形と対照群に脊椎の異常1例がみつかった.多指症は過去7年間に観察した無処理胎仔619例中2例みつかっており,ddN系マウスに自然発生する奇形とみなされたが腹壁ヘルニア,口蓋裂は自然発生の記録がなかった.YoshidaらはddYマウスの妊娠6日から15日まで毎日1mg/mouseのAF-2を皮下投与し,579例中2例の口蓋裂胎仔を得たが対照群に異常胎仔はなかった.これらの結果からAF-2の催奇形性を否定することはできない.MiyajiはJCL-ICRマウスを妊娠7日から7日間AF-2を0.2%添加した飼料で飼育したところ,異常胎仔はみつからなかったが生存胎仔が約20%減少した.本実験でもほとんどのAF-2処理群で胎仔死亡率が対照群より有意に高く,このふたつの結果からAF-2の胎仔致死作用は明らかとなった.
  • 松本 信雄, 飯島 純夫, 勝沼 晴雄
    原稿種別: 本文
    1975 年15 巻2 号 p. 47-58
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
    ベンゼンの慢性中毒症において造血機能障害がみられることについて数多くの報告があり,再生不良性貧血あるいは白血病との関連が指摘されている.さきに著者ら(1968)は,ベンゼン投与によって,マウス骨髄細胞に染色体異常が誘発され,その発化頻度と投与量との間にdose-response関係をみとめたことを報告した.ベンゼンのマウス胎仔への影響については,渡辺ら(1970)は,妊娠11日から15日のそれぞれにベンゼン3ml/kgを1回皮下投与の5群について観察を行ない,13日投与の群で胎仔異常を10%に認めたことを報告している.また岩永ら(1970)は,在胎時にベンゼン負荷をうけたマウスの生後の発育を観察し,さらに仔の成熟後,ベンゼン0.1ml/kgを5回投与した結果,白血球数・血色素量・胸腺および牌の重量が対照群に比して明らかな減少傾向を示すことを報告している.以上のように染色体異常・奇形の発生,生後の発育遅延については報告がみられるが,胎仔期(fetal stage)における影響については末だ明らかでない.著者らは,妊娠8・9日および12・13日にベンゼンを投与し,発育段階の違いによる影響の差を検する目的から以下の実験を行なった.12週齢ICR系マウスを用い,妊娠8・9日(I群)および12・13日(II群)にベンゼンを2および4ml/kgの割合で1日1回(合計2回)皮下注射の4実験群を構成した.なお,ベンゼンは等量のオリーブ油にて稀釈の上で投与し,対照群にはオリーブ油のみを投与した.妊娠19日に開腹し,胎仔死亡,外表奇形の検索ならびに胎仔,胎盤重量の測定を行った.また骨格標本を作成し,骨格系の異常,化骨の進行についても検討を加えた.さらに,ベンゼン投与の前後に母マウスの尾静脈より採血し,白血球数および血色素量について測定した.(1)胎仔重量は,I群・II群のいずれにおいても4ml/kg投与群において有意の低値が示された.(2)胎盤重量は,II群のうち4ml/kg投与の群でのみ有意の低値が認められた.(3)胎仔死亡の頻度は,群間の比較で明らかな差は認められなかった.(4)外表奇形の発生頻度も同様にいずれの群においても明らかな増加は認められなかった.(5)頸椎体の化骨のみられない胎仔の割合は,I群のうち4ml/kg群と,II群のうち2ml/kgとで有意の増加がみられ,指骨・趾骨,距骨・踵骨では,II群のうち4ml/kg群で化骨数が有意の低値を示した.尾椎骨では,II群のうち4ml/kg群で対照群に較べ低値を示す傾向がみられたが,明らかな差をみるにいたらなかった.(6)白血球数では,I・II群いずれも4ml/kg群で投与24時間後に顕著な減少が認められ,血色素量もまた減少傾向が明らかであった.以上のように,I・II群でともに4ml/kg群で胎仔重量の低値がみとめられたが,とくに化骨の遅延についてはII群のうちの4ml/kg群で顕著であり,加えて胎盤重量にも明らかな低値が認められた.これらの現象は,ベソゼン投与によりいずれの群でも子宮内発育遅延がもたらされたものの,妊娠8・9日投与の群と12・13日投与の群とでは異なる結果が示され,これは発育段階異性にもとづくものと考えられる.いずれにしても,他の化学物質を用いて行った実験結果と合わせ考えるとき,胎仔の重量を化学物質の胎仔におよぼす影響を測るためのひとつの指標として用いうる可能性が示された.
  • Bhagwan CHAURASIA Din, Jyotsna GOYAL
    原稿種別: 本文
    1975 年15 巻2 号 p. 59-63
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
    これは満期死産男児に見られた背壁に開口した小腸痩の例について述べたものである.合併奇形としては異常に大きく,構築が異常な脳組織塊を伴った頭蓋脊椎裂,重度の右側湾および単一臍動脈がみられた.この例の小腸痩は内部では回盲移行部より2.4cm吻側の回腸に開き,また外部へは胸腰部背側にみられた皮膚欠損を伴う膨隆の上部で開いていた.著者らが最近人胎児について示した正常および副神経腸管の同時発生例を念頭においてみるならば,本例は副神経腸管の遺残した例とみられる.神経と神経腸管の異常は単一臍動脈による腹部および骨盤部の動脈分枝異常によるものとみられる.
  • 早野 昌毅, 桂 伸雄, 中村 正文, 中村 肇, 玉木 健雄
    原稿種別: 本文
    1975 年15 巻2 号 p. 65-70
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
    A female infant was born to a 29-year old woman after a gestation of 42 weeks. Birth weight was 2460 g. The mother had aborted twice previously and one older female child was normal. During the first trimester, the mother had a viral infection, but had received no medication. The parents were not consanguineous. At 3 days after birth, the infant was admitted to Kobe University Hospital with respiratory distress and cleft lip and palate. On physical examination, she was found to have multiple congenital anomalies including cleft lip and palate, haemangioma on the face, sloping and narrowing forehead, low set ears, hypertelorism, micrognathia, rocker-bottom feet and prominent calcaneus. Thumbs overlapped the dorsa of the 2nd and 3rd fingers. Dermatoglyphic findings included high triradii, simian creases, and arch tibial pattern in the hallucal area. Chromosomal analysis of peripheral blood revealed 47 chromosomes with trisomy D : 47, XX, D+. Haematologic data were characteristic of D_1 trisomy. Neutrophils exibited hyperlobulation and nuclear appendage in peripheral blood smears. Starch gel electrophoresis of Hb performed at 40 days of age revealed absence of Hb-A_2. This pattern was similar to that of a normal new-born at 5 days of age. The patient's blood showed increased levels of Hb-F by the alkali denaturation method, and a decrease in P_<50> values and 2, 3-DPG concentrations. The infant died at 42 days of age and autopsy revealed numerous anomalies; holoprosen-cephaly (lobar type), patent ductus arteriosus, a cyst of the thyroid glands, Meckel's diverticulum, and double ureters.
  • 原稿種別: 付録等
    1975 年15 巻2 号 p. 71-87
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
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  • 原稿種別: 付録等
    1975 年15 巻2 号 p. 88-92
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1975 年15 巻2 号 p. 93-
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1975 年15 巻2 号 p. Cover2-
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1975 年15 巻2 号 p. Cover3-
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2019/02/01
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