「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」に基づき沖縄県に放獣されたフイリマングース対策事業が実施されている。そこで、沖縄県環境部自然保護課が有するマングース対策事業資料(2013年度~2016年度)を用い、わな作業に加え探索犬を導入した「集中捕獲実施エリア」と、わな作業のみの「集中捕獲未実施エリア」における捕獲努力量(TD)、捕獲努力量当たりの捕獲数(CPUE)、年間捕獲頭数、捕獲個体属性等の項目をそれぞれ算出し、マングース探索犬導入の効果を検討した。「集中捕獲実施エリア」のCPUEは年度に伴い低下し、2016年度のCPUEに探索犬導入の効果が認められた。探索犬が捕獲に関与したマングースは成獣メスが多かった。
探索犬の導入はマングース事業に有効であるだけでなく、すでに捕獲が実施され、ある程度密度が下がったエリアで低密度化したマングース捕獲においても有効であると考えられる。
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