総合情報処理センター等の大型計算機を核とする学内共同利用センターの役割も情報時代の進展とともに変質しつつある。一部にはネットワークセンター化を目指す方向もあるが、逆に利用者の拡大および数値計算ライブラリを含む大量のソフトウェアの出現により、利用者に対して適切な計算技術の支援を行い得るシステム開発の重要性がある。そこで、浮動小数計算による誤差や解法アルゴリズムの特性のため、場合によっては全く信頼できない結果を生じる可能性がある数値計算ライブラリの使用時に、複数の使用可能アルゴリズム中から、問題に適合し、安定した結果を生じるアルゴリズムを自動的に選択するしくみが必要と考える。本論では、与えた問題の性質を自動的に判定し、適切なアルゴリズムを選択し、かつその計算実行までもを行い得るような利用者支援システムの開発を行う。具体的には解きにくい問題の例として硬い常微分方程式の数値解法を考え、硬さの度合い（スティッフ率）を数式処理システムを利用して計算し、データベースに格納されたアルゴリズム中から適切なものを選択・実行するようにした。ユーザインターフェースを簡便にするため、Netscape NavigatorなどのWebブラウザでのシステムの利用を可能とした。実際のシステム動作を広く使用されている数値計算アルゴリズムSSL-IIを対象として示した。

現状を分析し、問題解決へと導くための簡単でかつ有効な手法（SMAP法）を提案する。問題解決のための手法として、KJ法あるいはSAD法が知られているが、SMAP法はこれらの手法とは異なり、マルコフ連鎖の概念、すなわち時間ステップの概念を取り入れてある。SMAP法はSAD法と比して取り扱いが非常に簡単であるにもかかわらず分析結果はSAD法と類似することが判った。

We present a new data compression algorithm, useful for a visualization and a rough analysis of multi-dimensional numerical simulation results with mesh code. The algorithm consists of a classification or a quantization of single or double precision real data at each mesh point, and a subsequent compression by using a conventional compression algorithm. We describe a data compression method in detail, showing this method does work for several typical problems existing in the numerical simulation in astrophysics by counting a compression efficiency. We also investigate a relation of the compression efficiency and simplicity or complexity of the data distribution. When single precision real data on mesh points are compressed by using 8-bit quantization, the compression rate is at least 75% for complex distribution and more than 93% for simple distribution. A source program based on our compression algorithm written in FORTRAN language is now available for interests.