学術情報処理研究
Online ISSN : 2433-7595
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14 巻 , 1 号
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原著論文
  • 永井孝幸, 齊藤明紀
    2010 年 14 巻 1 号 p. 5-13
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    幅広い学力の学生を対象に効果的な教育を行うには十分な演習量が不可欠であるという考えから,著者らは課題演習の支援を目的とした授業支援システムをWebアプリとして開発・運用してきた.このシステムにより自由記述式のレポート課題を毎回出題し,次回の講義までに採点・コメント付けを行い学生にフィードバックを行うことが可能になった.その一方で,情報処理科目のような全学を対象とした大規模科目での採点作業の負担軽減,教員のコメントを見た学生からのレポート再提出への対応が課題となっていた.本論文では上記課題を解決するために開発したコース管理システムの設計・実装・運用結果について述べる.本システムでは,採点作業の負担軽減のための共同採点支援,提出物・採点結果の更新履歴管理による再提出レポートの取り扱い支援を実現する.これにより,人的資源の少ない教育体制においても大きな負担を伴わずに学生に積極的なフィードバックを返すことが可能となる.

  • Hiroshi SANO
    2010 年 14 巻 1 号 p. 14-20
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 彦文, 永井 一弥, 浅川 圭史, 今井 美香, 不破 泰
    2010 年 14 巻 1 号 p. 21-30
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    信州大学では平成12年より光回線を用いたGigabit Ethernetネットワークを構築してきた.信州大学に割り当てられたClass BのGlobal IP Addressはこのネットワーク上にて利用可能である.しかし,近年においては自由度の高いGlobal IP Addressだけでなく,より安全性の高いネットワークの学内需要が高まった.この安全性の高いネットワークを提供すべく,2004年に本学全域に対してサービス可能なネットワークシステムとして「信州大学セキュアネット2004」を構築した.本ネットワークシステムはPrivate IP AddressとNATをベースとし,Web認証システム,統合認証システム,ポータルサイトと連動する認証ネットワークシステムである.2007年以降,遠隔講義システムSUNS(Shinshu Ubiquitous-Net System)の構築が本格化し,またe-Learningによる授業の本格化した.加えて,ネットワークの利用を前提とした学生ノートPC購入など,本システムに参加するユーザの大幅な拡大,及び,セキュリティ上の様々な対応が必要となった.これらの要件に対応するため,前システムを大幅に改良し新しいネットワークシステムとして「信州大学セキュアネット2010」を構築した.本ネットワークシステムにより,安全性の高いネットワークを大規模化対応可能とするだけでなく,本学におけるセキュリティ上の対応や,ユーザ個々の追跡など高度な分析や制御が可能となった.

  • 沖野 浩二, 布村 紀男
    2010 年 14 巻 1 号 p. 31-39
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    2005年10月に3大学統合(旧富山大学、旧富山医科薬科大学、旧高岡短期大学)により誕生した富山大学(五福キャンパス、杉谷キャンパス、高岡キャンパス)は、2006年2月稼働の情報システム更新に伴い3キャンパス共通の認証基盤の整備を行った。システム導入前に情報センターの簡易業務分析を行い、センター業務の均等化および負荷の低減に必要な要素を洗い出した。この業務分析を通じて大まかな業務負荷を把握することにより、システム運用部分の負荷およびユーザ対応部分の低減を目的としてシステムの導入を行った。本稿では、全学統一認証基盤を整備することにより、どのくらいのシステム運用コストの削減およびユーザビリティの向上につながるかを述べる。

  • 加藤康, 島貫稚華, 藤坂達也, 小林聡
    2010 年 14 巻 1 号 p. 40-47
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    昨今,研究成果や論文の捏造の問題が社会問題となったことは記憶に新しい.改竄が困難な方法によって研究記録が保存されているならば,指導者あるいは上司による監督や,研究記録あるいは研究実態の検証に関して大いに助けになるであろう.この際,研究記録の正真性と非改竄性の保証をいかに行なうかが課題となる.この問題に対し,我々は電子署名を用いた研究記録管理・公開・検証システムarχvesを構築した.しかし,研究記録の証拠能力を高めるためには,記録者の署名のみではなく,確認者(証人)による署名も必要である.そこで,我々はarχves上に,同様に電子署名を用いた確認者署名機能を実装した.本システムでは,記事などへの改竄の検証の強度を増すために,確認者の秘密鍵は検印サーバに置き,署名の際には確認者は検印サーバを部分的にプロキシ的に用いて文書サーバと通信し,処理を行なうよう実装した.

  • 右田 雅裕, 杉谷 賢一, 久保田 真一郎, 武藏 泰雄, 永井 孝幸, 入口 紀男, 喜多 敏博, 松葉 龍一, 辻 一隆, 島本 勝, ...
    2010 年 14 巻 1 号 p. 48-55
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    熊本大学では,2010年3月に全学的な学内LANの更新が実施された.全学的規模の学内LAN更新は,旧ギガビット・ネットワーク・システムが導入されて以来約8年ぶりであった.旧システムはこの間停止されることなく日常的に利用されていたが,機器の保守に伴うネットワークの運用コストが負担となっていた.旧システムの運用期間中に拡張されてきたネットワークを原型として,キャンパスの全域にわたってギガビットネットワーク化がなされた上,コストにも配慮された新ギガビット・ネットワーク・システムについて報告する.

  • 上田浩, 井田寿朗, 青木正文, 齋藤貴英, 酒井秀晃, 伊比正行, 高橋仁, 船田博, 矢島正勝, 久米原栄
    2010 年 14 巻 1 号 p. 56-63
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    群馬大学では,平成22年3月に荒牧キャンパスの学内LANを再構築した.新しいネットワークは各部屋とコアスイッチをそれぞれ光ファイバーで直接接続し,部屋ごとに1Gbpsの帯域を占有できる超高速の光直収ネットワークである.本稿では,新ネットワークの構築と運用,ならびにこれらを通し明らかになった課題について報告する.

  • 佐々木正人, 斎藤卓也, 石黒克也, 豊永昌彦
    2010 年 14 巻 1 号 p. 64-71
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    高知大学では,2006年2月よりLDAPによる全学認証システムを構築し,学内ネットワークシステムとコンピュータシステムを,学内情報の一元的管理運用のための基盤(総合情報システム)と位置づけ,他組織の学内情報システムとの連携を進めている.総合情報センターでは,総合情報システムの安全で安定した運用,利用者動向に応じたシステムの最適化を実現するため監視システムを開発した.本システムは,(1)管理者が監視対象機器にリモート接続してコマンドにより行う作業を自動実行し,稼働状況の確認や端末の利用データ等も収集・蓄積する,(2)障害発生時に対処する担当者の所在情報から緊急通報先を自動選択する,(3)1日の端末接続台数の推移パターンにより利用状況が把握できることが特徴である.本稿では開発した監視システムについて説明し,運用について報告する.

  • 岡本昌幸, 小林俊満, 赤井光治, 久長穣, 小河原加久治
    2010 年 14 巻 1 号 p. 72-76
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    現在、山口大学メディア基盤センターではサーバー室の省エネルギー対策を行うプロジェクトとして、空調機を対象とした対策を行っている。その取り組みの中で、既存の空調施設を利用して外気取込が可能な施設整備を実施し、その効果の検証を行っている。まだ、外気取込に対する省エネルギー実験は開始したばかりで予備的な結果が得られた段階であるが、これまでの環境構築の経過を含め、この取り組みに対する報告を行う。

  • 下園幸一, 高橋至, 升屋正人
    2010 年 14 巻 1 号 p. 77-88
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    われわれは,運用管理を担当するサーバーの一部ないしは全部を利用させるホスティングサービスと,各部局等のサーバーを施設内に設置させるハウジングサービスを学内向けに行ってきた. しかし,ホスティングサービスにおいては,利用に偏りがあるためサーバー資源を有効に活用できない,提供できるサービスが限られるため利用が拡がらない,1台のサーバーを共用する場合はセキュリティ対策が難しい,などの問題があった.また,ハウジングサービスにおいては各部局等がシステムを調達する費用の確保が難しいという問題があった.さらにホスティングサービス,ハウジングサービスとも,管理対象機器が多く日常の運用管理業務が困難であった. そこで,われわれは仮想化技術を用いてこれらの問題を回避することにした.仮想化システムの構築と運用管理を自ら行うことで,費用を抑えるとともに学内からの多様なニーズに柔軟に対応できるサービスを実現した.これにより,これまでのホスティング・ハウジングサービスを仮想化システム上に集約できた.また,各部局等が費用をかけずにサーバーを新たに利用できる環境を整備することで,学内に多数存在する既存の情報システムの受け入れが可能になった.

  • 本村真一, 大野賢一, 木本雅也, 目黒一成, 井上仁, 石田雅, 西田英樹
    2010 年 14 巻 1 号 p. 89-96
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    大学の情報系センターにおけるサーバルームは、高速計算機の設置を前提として設計されていることが多い。しかしながら、近年では高速計算機の設置を取りやめる大学も増え、また設置されるサーバもラックマウント型サーバやブレードサーバのように小型化し、単位面積当たりの発熱密度が増加している。さらにはサーバ仮想化技術の普及によって、サーバに搭載するCPUやメモリが増加し、サーバ単体の発熱量も増加する傾向にある。このような変化により、サーバルームに占めるサーバの設置面積は減少しつつも、サーバ単体の発熱量は増加している。そのため、空間的な熱の偏りが発生し、従来の部屋全体を冷却する方式では対応できないことがある。また、電力使用量の点からも適切でないと考えられる。これらの対策として、部屋全体を冷却するのではなく、サーバを搭載するラックを集中的に冷却する、局所冷却方式が注目されている。鳥取大学総合メディア基盤センターでは、サーバルームの冷却方式について比較検討した結果、APC社製InRow RP DXという精密空調装置とHACSソリューションを用いることで局所冷却を実現し、サーバの適切な冷却と電力使用量の削減を実現した。

  • 遠藤教昭, 中西貴裕, 吉田等明, 白倉孝行, 五味壮平
    2010 年 14 巻 1 号 p. 97-104
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    岩手大学人文社会科学部では、2006年に情報基礎科目の早期単位認定制度を導入した。本学の情報基礎科目である「情報基礎」は、学生生活や社会生活において必要十分な情報モラル・知識・技能を学生に習得させるのが目的であるから、すでに大学生活や社会生活において必要な能力を有している学生を早期単位認定することは、妥当なことだと考えたからである。この早期単位認定制度は、2006年から5年間行われてきたが、特に2008年からは、早期認定をより円滑に行うために筆記試験のオンライン化を行ったことにより、よりシステマティックな運用が可能となった。本論文では、オンライン試験の問題内容に関して考察する。

  • 森下 孟, 茅野 基, 鈴木 彦文, 永井 一弥, 新村 正明, 矢部 正之
    2010 年 14 巻 1 号 p. 105-116
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    本研究では,教職員自身が容易に遠隔講義を実施できるようにするため,大学間遠隔講義システムの設計・構築と運用・支援体制の整備を行い,「K³茶論」を実践した.「K³茶論」受講者に対するアンケート調査結果の分析を通して,映像や音声の不明瞭さをあまり感じさせることなく,HD画質の映像及び高音質の音声を利用して高い臨場感を持った遠隔講義を提供できたことが明らかになった.一方,「K³茶論」受講者の講義に対する満足度は低く,大学間交流を促進していくためには,機器やネットワークの整備とともに,学生が興味関心の持てる講義内容を検討することが課題となった.

  • 塩崎 康平, 川橋 裕
    2010 年 14 巻 1 号 p. 117-128
    発行日: 2010/09/10
    公開日: 2019/02/13
    ジャーナル フリー

    情報技術が世界的に普及整備され,経済社会の基盤となった現在,我々は保有する情報資源を有効かつ便利に活用できるようになっている.一方でこれらの進んだ環境が悪用される例も後を絶たない. これまではネットワークや情報システムの事故に対して「未然に防ぐにはどうすればよいのか」が注目されてきたが,現在では情報の取り扱いにおける対策が「事故前提社会システム」としての情報インフラ構築,運用および対策に切り替わってきている.しかし,事後の状況を個々の環境であらかじめ作り出すことは困難であり,人的,物的にもコストがかかる. 情報危機管理演習を遠隔から誰でも参加できる形式で実現することで,より低コストで情報セキュリティ対策に必要な人材の育成を行うことが可能となり,情報セキュリティについての啓蒙を深めることにもつなげることができる. 本稿では情報危機管理演習の構築手法に加え,これに遠隔から誰でも参加できる形式を実現する手法を提案する.また,他の類似する情報セキュリティ演習と比較,運用上の課題を検討し,将来の運用支援と拡張性について考察する.

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