土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
69 巻, 2 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
和文論文
  • 岡村 誠司, 福岡 捷二
    2013 年 69 巻 2 号 p. 83-100
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
     利根川河口付近では,洪水時に水位の堰上げが生じ,治水上の課題となっている.本論文では,はじめに,銚子大橋下流に分布するウロコ状河床波の形状特性を検討した.次に,横断測量結果より長期的な河床波の形成・発達・消滅過程を明らかにした.そのうえで,河床波の状況が異なる各年代の洪水を対象に,水面形時系列観測を中心とした洪水流-土砂移動量観測・解析システムの考え方を適用し,観測水面形を用いた非定常準三次元洪水流-河床変動解析を行った.これにより,河床波の発達状況に伴って河床抵抗が変化し,河口水位に大きな影響を与えることを示した.この結果を,小規模河床波の抵抗に関する既往研究と比較することで利根川河口区間における河床波の抵抗特性を分析し,河川改修に際して検討すべき河床変動および河床波の抵抗について論じた.
  • 椎葉 充晴, 立川 康人
    2013 年 69 巻 2 号 p. 101-104
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
     総合確率法は,ある再現期間に対応する洪水ピーク流量を求める手法で,いくつかの流域の治水計画に用いられている.従来,我が国で慣用されてきた手法を拡張して,降雨の時空間分布をより考慮した手法であるが,その基本的な考え方を記述した原著文献がない.本論では,総合確率法の背景にあると考えられる基本的な仮定を考察し,年最大総降雨量の確率分布と年最大洪水ピーク流量の確率分布との関係式を新たに導出した.また,流量が十分に大きい場合に,導出された関係式の近似式として,総合確率法が得られることを明らかにした.
  • 荒尾 慎司, 平塚 俊祐, 楠田 哲也
    2013 年 69 巻 2 号 p. 105-122
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/20
    ジャーナル フリー
     既往の研究では,マンホールでの損失は管路の摩擦損失に比べて無視しえないことが明らかにされている.しかし,マンホールと管路の接続形態がマンホールでの損失に与える影響は未だ完全には明らかにされていない.本論文では,2本の流入管と1本の流出管が接続する3方向接合円形落差マンホールを対象として,管水路流れのもとで接続管路の管内径,管内流量,2本の流入管の接合角度および流入・流出管の間の落差を種々変化させた実験を行い,マンホールでのエネルギー損失特性を明らかにする.さらに実験結果を基に,管路とマンホールに関する種々の構造要素と水理学的要因を考慮したエネルギー損失係数の算定式を新たに開発する.本提案式により,流入・流出管の間に落差が設けられたマンホールに関しても,損失係数を算定できるようになった.
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