土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
74 巻, 2 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
和文論文
  • 後藤 浩, 依田 光正, 城内 博, 竹澤 三雄
    2018 年 74 巻 2 号 p. 11-22
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/20
    ジャーナル フリー
     水辺空間は,良好な景観や憩いの空間を形成するためのツールとして都市空間に存在しているが,その一方で,水面などからの反射光に弱い者が存在する.子どもでは,点滅閃光に弱い障がいを有する者がおり,高齢者では,強い光によるグレアに弱い者がいる.このような光に対する弱者への水面反射光に対する医学的対応としては「親水空間へ近づかないように」との指導がなされているのみで,現状,根本的な解決策はなく,工学的技術による助力が必要な状況である.本研究では,室内水理実験を実施することによって,反射光の特性をコントロールする基礎的な知見を得るとともに,現在,都市空間内に存在する水を利用した親水空間形成のための構造物の設置状況を調査し,その影響について検証した.
  • 立川 康人, 藤田 翔子, 田中 裕士, 萬 和明, 市川 温
    2018 年 74 巻 2 号 p. 32-43
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/20
    ジャーナル フリー
     粒子フィルタを用いて,時々刻々,貯留量やモデルパラメータを推定しつつ河川流量を実時間で予測する並列型実時間流出予測システムを開発した.利根川上流域の薗原ダム流域(492km2)を対象として貯留関数法による降雨流出モデルをCommonMPを用いて作成し,それを計算エンジンとしてモデルパラメータを逐次更新する流出予測システム,貯留量を逐次更新する流出予測システム,それら両方を逐次更新する流出予測システムを構築した.それらの予測精度を分析して以下の結果を得た.貯留量をフィルタリングする流出予測システムが安定した予測精度を示した.この流出予測システムは大きさの異なる別の洪水にも適用可能であった.システムノイズの分散は予測精度に影響し,貯留量の0.1倍程度を標準偏差として与えることが適切と考えられる.
和文報告
  • 佐藤 丈晴
    2018 年 74 巻 2 号 p. 23-31
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/20
    ジャーナル フリー
     本研究は,地上雨量計による観測値を対象とした防災気象情報基準を設定する方法を提案することを目的として実施した.まず地上雨量と解析雨量を分析した結果両者に有意な差があることを確認した.この結果から,雨量計を用いた防災気象情報は,解析雨量で分析された基準を基に修正が必要であることが示された.そこで,防災気象情報に基づいた雨量修正基準を設定する方法を提案した.提案した修正基準は,防災気象情報基準を超過した回数に類似した結果が得られた.また,新しい雨量計を設置し,提案した方法に基づいて防災気象情報基準を算定した.再現解析により,新設された雨量計のデータ収集期間中に災害事例を検出できた防災気象情報と同様の結果が得られた.
feedback
Top